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32.亀裂
966.誰がための救い? (sideバスター)
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ダークさんの言葉に頭が真っ白になっていく、この人は何を言っているんだ?
言われた言葉が理解できなくて、ただボゥっと聞いてしまっていた。なんでシバが…なんで…
「シバさんは無理矢理に番わされた可能性が高いです。媚薬を使って快感に落されたところで、項を噛まれたのでしょう…
発情の状態異常も出ていたのなら、とても抗えなかったでしょう
バスターさん、覚悟しておいてください!シバさんは残念ながら、今後貴方を番としては愛せることはないでしょう」
「あの…なんとかならないのでしょうか…あのっ」
わかっている。シバが何回も言っていた。人狼は番ってしまえば一生涯、番相手をを求め続けると、つまりシバは私ではなくあの優男をずっと求め続けることになって…
「番の解消はすることができません、これはもう人狼の本能ですから、しかし…私は番相手以外とも幸せになる方法はあると思います。
シバさんを無理矢理に番わせたクソ野郎と共に奴隷のように生きるより、貴方と生きたほうがずっと幸せに暮らせるでしょう!
バスターさん、これは勝手な私からのお願いです。
貴方はどうかシバさんを愛してあげてください…喩えシバさんの心からの愛は得られなくても」
ガラガラと体が崩れ去ってしまいそうだった。
信じられない、シバが私を愛さなくなるなんて…ずっとシバは私に与え続けてくれてたじゃないか、真っ直ぐな瞳で私にずっと…
『愛してます。バスターさん!ずっとずっと一緒ですからね?バスターさんは俺の雌なんだから!!』
そうやって笑って、ずっと幸せに暮らしていけると思ってて…
ガタガタと震える体が抑えられなくて、私を全ての不安から守ってくれていたような、シバから愛情はもう得られないと思ったら、自分の中の何かが壊れた気がした。
「……バスターさん!大丈夫ですか?バスターさん!」
「あっ…アキラさん、あの私は…最低だっ、なんであんな事を、ダークさんに頼むなんてっ、自分が信じられない…
でも私は不安でしかたなくてっ、私は…これじゃあ、優男と変わらないじゃないか!」
「違いますよ!貴方は純粋にシバさんを愛しているだけです…
もしもバスターさんが今考えていることを実行すると言うなら、僕達はそれを全面的にバックアップします。」
アキラさんの肩を掴まれて、抱えていた頭を上げる。アキラさんの傍らにはダークさんと、社長が立っていて…
「バスターさん、人狼族長候補として、奴隷化による救済措置として、無理矢理に番わされた人狼を身内が身の回りの世話をすることは認めるようにします。喩えその人狼が望んでいなくとも…」
「訓練所での拉致被害は我が社にも一責任があります。必要とあらば労災給付を行いますし、希望があれは保養に向いている場所への異動も認めます。」
「大丈夫です。貴方を犯罪者になどしませんし、孤立などさせません!貴方は間違っていません、貴方は強いんです。大丈夫です!!」
そんな訳がない!私は自分の不安のあまりにシバを…無理矢理にでも私の側に置こうと考えたんだ!自分の欲求を通して、シバの気持ちを無視して…
もしもシバがあの優男の元に走るようなことがあればっと、考えただけで頭がおかしくなりそうだった!
だからダークさんに、切られた腱を治さないでくれなどとお願いして…そのまま動けないシバを縛り付けてでもと…自分の考えに吐き気がした。
言われた言葉が理解できなくて、ただボゥっと聞いてしまっていた。なんでシバが…なんで…
「シバさんは無理矢理に番わされた可能性が高いです。媚薬を使って快感に落されたところで、項を噛まれたのでしょう…
発情の状態異常も出ていたのなら、とても抗えなかったでしょう
バスターさん、覚悟しておいてください!シバさんは残念ながら、今後貴方を番としては愛せることはないでしょう」
「あの…なんとかならないのでしょうか…あのっ」
わかっている。シバが何回も言っていた。人狼は番ってしまえば一生涯、番相手をを求め続けると、つまりシバは私ではなくあの優男をずっと求め続けることになって…
「番の解消はすることができません、これはもう人狼の本能ですから、しかし…私は番相手以外とも幸せになる方法はあると思います。
シバさんを無理矢理に番わせたクソ野郎と共に奴隷のように生きるより、貴方と生きたほうがずっと幸せに暮らせるでしょう!
バスターさん、これは勝手な私からのお願いです。
貴方はどうかシバさんを愛してあげてください…喩えシバさんの心からの愛は得られなくても」
ガラガラと体が崩れ去ってしまいそうだった。
信じられない、シバが私を愛さなくなるなんて…ずっとシバは私に与え続けてくれてたじゃないか、真っ直ぐな瞳で私にずっと…
『愛してます。バスターさん!ずっとずっと一緒ですからね?バスターさんは俺の雌なんだから!!』
そうやって笑って、ずっと幸せに暮らしていけると思ってて…
ガタガタと震える体が抑えられなくて、私を全ての不安から守ってくれていたような、シバから愛情はもう得られないと思ったら、自分の中の何かが壊れた気がした。
「……バスターさん!大丈夫ですか?バスターさん!」
「あっ…アキラさん、あの私は…最低だっ、なんであんな事を、ダークさんに頼むなんてっ、自分が信じられない…
でも私は不安でしかたなくてっ、私は…これじゃあ、優男と変わらないじゃないか!」
「違いますよ!貴方は純粋にシバさんを愛しているだけです…
もしもバスターさんが今考えていることを実行すると言うなら、僕達はそれを全面的にバックアップします。」
アキラさんの肩を掴まれて、抱えていた頭を上げる。アキラさんの傍らにはダークさんと、社長が立っていて…
「バスターさん、人狼族長候補として、奴隷化による救済措置として、無理矢理に番わされた人狼を身内が身の回りの世話をすることは認めるようにします。喩えその人狼が望んでいなくとも…」
「訓練所での拉致被害は我が社にも一責任があります。必要とあらば労災給付を行いますし、希望があれは保養に向いている場所への異動も認めます。」
「大丈夫です。貴方を犯罪者になどしませんし、孤立などさせません!貴方は間違っていません、貴方は強いんです。大丈夫です!!」
そんな訳がない!私は自分の不安のあまりにシバを…無理矢理にでも私の側に置こうと考えたんだ!自分の欲求を通して、シバの気持ちを無視して…
もしもシバがあの優男の元に走るようなことがあればっと、考えただけで頭がおかしくなりそうだった!
だからダークさんに、切られた腱を治さないでくれなどとお願いして…そのまま動けないシバを縛り付けてでもと…自分の考えに吐き気がした。
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