夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの?

モスマンの娘

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30.新たな番

876.シバさん争奪戦 (sideシバ)

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「いいわけないでしょ!何を考えてるんだよ!!
シバさんはうちの副所長兼チーフトレーナーなんだからね?めちゃくちゃ重要ポジションなの!そんな人を潰す気なの?」

『別に潰す気などないですが、シバさんが正組員になってくれましたから、こちらとしても有益な仕事をしてもらおうと…』

「人狼組合活動はボランティアだよね?
無料の奉仕作業だよね?それで毎日、僕の様子や仕事情報をダークに直接伝えに行けと?過労でシバさん倒れちゃうよ!
あとダークに情報を伝えるなら、組合活動としては認めません!ダークはうちの顧客だからね?業務の一環だし、あと守秘義務にもひっかかります!」


ただいまアキラさんの研究室に珍しく呼び出されたら、パソコン越しにダークさんとアキラさんが俺のことでめちゃくちゃ揉めていた。すごく居づらいです。


『それでも組合員は人狼族を変えるためのやる気で動いてくれていて…アキラは我が組には欠かせない存在だからで…』

「そういうのやる気搾取って言うんだからね!ダークはいつも優しいのに、なんで人狼に対して無関心なんだよ!
日々の情報は僕が直接連絡するか、シバさんがメールでいいでしょ、週一くらいでシバさんにまとめた資料を持って直接行って面会対談でどう?
ちゃんと組合員の生活のことも気を回さなきゃ…皆ダークを信じて着いてきてくれてるんでしょ?」

『ゔぅ…わかりましたよ、人狼社会にしてはうちの組活動は軽い方ですからね!』


気の優しい笑顔でシノダ教授がアキラさんの向いのソファに促される。
シノダ教授がそっと紅茶とクッキーもだしてくれて、なんだこれ?このクッキーめちゃくちゃ可愛い花や鳥が描かれてる!バスターさん好きそう


アキラさんがヒョイっと顔をあげて俺の方に顔と目線を合わせると、にいっとしてやったりな笑顔を向けてくれる。


「シバさんだってまだバスターさんと新婚なんだから、そんなに仕事と組活動に時間をとられたら可哀想ですよね?ふふっ…そうでしょ?シバさん!」

「えっ!はい…俺のためにありがとうございます。でも組活動を頑張りたい気持はあるんです。ダーク様も俺を買ってくれてありがとうございます。」


そう、昨日の休日に組合報が急に発行されて、そこに俺の新しい役職と本部所属の通達が乗ったのだ!
本部はダーク様宅側にあるらしい本部ビルだし、役職は族長候補付き補佐役っというもので、とんでもない異例の出世だ!

本来だったら本部所属ですら、何年も組活動に身を捧げて孝をつくすか、何かすごい功績を残すかしないとなれない、しかもその中でも族長補佐付きなんて本当に幹部にあたる。

それを正組合員になったばかりの、名も知られてない俺がなったものだから…

昨日は俺のスマホは鳴りっぱなしだった。家族から友人から遠い知らない親戚まで…
もう本当に鳴りっぱなしで、最後は電源を落としてしまったくらいだ


『ふふっ、期待しているといっておいたでしょ?シバさん、では週一で本部の方へ来てください、そのときに私に報告をあげるように
あと一日に一回はアキラの様子と周りの動向をメールでいいのであげるように、よろしいですか?』

「はい、承知しました。」

「ダークのとこに行く交通費は会社がだしますから、あくまで業務扱いですからね!
残業扱いだから、ダークのとこ行って面会してだから3時間くらいかな?
ダークも長居させないでね!終わったら連絡を会社に入れて直帰でお願いしますね!」


本当にアキラさんは俺のことを全力で守ってくれる。本部付き組合員なんて人生全てを組合に捧げてるような人ばかりなのに…


「ダークにシバさん盗らせないからね!シバさんほど有能なコーチはなかなかいないんだからね!」

『はぁ…わかりましたよ、アキラのお気に入りは盗りませんよ!それではシバさん近々こちらに顔をだしてくたさいね、もう本当に…ちょっと妬けてしまいますよ!』


えぇ!やめてくださいよ、そんな切ない顔を向けないでください!ダーク様に比べたら俺は石っころなんだから…
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