夢から覚めるなら殺して〜虐待を受けてきた白狼、天才科学者はなんとか助け出すが、歪んだ性知識と無知な性知識、いつになったら幸せになれるの？

20.胸のホールを埋めてください 3

514.君の気がかり

「えっ？今ってテーマパークって予約制なの？
アトラクションとかも予約なの？
えっ？嘘…列は！延々と続く列はないの？
お金出せば即乗れるチケットとかもあるの？醍醐味が！
……テーマパークの醍醐味が！！」



アキラ、アトラクションの列にそんなに重き置いてる人いないんだと思うよ…
どんだけ長い列を望んでいるんだろう…
　


「うぅ…こんなところにまで資本主義が！
なるべく日付は予約がギリギリ取れるところを狙おう！年間パスとかで人が増えるかもしれない
せめて二時間待ちとかしたい…

でも予約できるのにしないで並ぶのも違う気がする、非効率を自ら選ぶとか……ナイわぁ

初日アトラクションなら十二時間待ちとかもいけるのに、都合よくはそんなんないだろうしなぁ……」



十二時間待ちはさすがの僕も嫌です…
ご飯とかトイレとかどうするんだろう？我慢するの？苦行なの？



アキラの中で非効率なことをしたくないっと列には並びたいって気持ちが攻めぎ合いが始まったね！


「ジョン君て絶叫マシンは大丈夫？
なるべく人気のアトラクションに予約をしたら、けっこうな列になるとおもうんだけど…
もしダメなら、可愛い系にするけど？」


「僕はテーマパークが初めてだから、わからない…たぶん大丈夫じゃないかな？
バク転とかしても平気だし、高い所とかも別に怖くないし」



なんだかニヤニヤした顔でアキラが見てくる…
えっ？大丈夫だよね？




「よし、二週間後になりました！
ふふっ楽しみだな…
本当は明日にでも行きたかったけど
でもゆっくり準備するのもいいよね？
何を着ていこうかな？

わぁぁ！カチューシャもいっぱいある、どれがいいか迷っちゃうよね
ジョン君とかあえてウサギのキャラのにしたら面白いかも！
ふふっ牙狼がウサギ耳とか可愛いだろうなぁ」


「えぇ…それはちょっと…
僕の頭の上に耳が４つになるの？変じゃない？」




僕はアキラのコーヒーと自分の麦茶を持ってきながら、テンション高くタブレットで予約やパークのカチューシャの販売中の一覧なんかを見ている



「カチューシャはパークで買うの？
アキラは可愛いのにしてね、アキラがうさちゃんとか似合うんじゃない？」


「パークでしか買えない限定品とかもあるし、あれやこれや試して選ぶのも楽しいでしょ？
でも僕はもう欲しいの決まってるんだよね！
可愛いと思うけどなぁ…あんまり人気じゃないキャラみたいだから売り切れとかはないと思うけど」




今はすごく楽しそうに、ニコニコしてるアキラだけど…
少し気がかりなことがある






「不眠症気味なの？アキラ君が？
アキラ君ってロングスリーパーじゃなかった？
朝とかあんまり強くないタイプだよね？
う～ん、ひどくなってくようなら言ってね…睡眠薬とか処方するからね！」



帰り際にシノダ教授にも報告をしておいた
最近アキラがあまり寝付きがよくない


アキラはかなりのロングスリーパーで夜は僕と一緒に寝て、朝は僕より後に起きてくる


僕が人を好きになることを悪いことだって誤解して、アキラと一緒に寝ないっと言ったときは不眠で倒れたこともあった
忙しすぎるとき以外はほとんど八時間近く寝るのが普通なのに


僕の腕の中に抱きしめれば、いつもすぐに聞こえる寝息がいつまでも聞こえない

何回も僕にすり寄って僕の胸の毛に顔を埋めてウトウトしては、ビクリッと目を覚ますを繰り返している



とうとう今日は夜中に起きて、リビングに行ってしまった