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✿❀✿ 番外編 ❀✿❀
§§ ネクタイ 裏3 暴力表現有 (sideマサト) §§
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更に暴力表現があります
番外編なのに長くなっております
まだまだ続きますので
お付き合いください…
================
「お前!うちのアキラさんに、何してくれてんだよ?
こんなこと…許されると思ってんのかぁ?」
俺の怒号が応接間に響く…
目に入ったアキラさんは頭から顔まで血だらけだった
上半身は何も着せられずに色白で透き通るような肌には紫から赤のいくつもの醜い打撲痕
両手は後ろに回されているから、なんらかで拘束されているんだろう
救いにもならないがスラックスは前が開けられただけで済んでいた
一目でわかる、この豚が無抵抗のアキラさんに乱暴を働いたのだ
怒りで目の前が赤く染まった
アキラさんの血だらけの姿を見たからかもしれない…
今もアキラさんの首を片手で掴み持ち上げるように拘束して、もう片方の手は拳に握られていた…
「おい…その手はなんだよ?もしかしてアキラさんまだ殴る気かよ…あぁ?
その人はお前みたいな下等な豚野郎が、触っていい人じゃないんだよ!!」
俺の怒鳴り声に豚の小さい目が見開かれ、アキラさんを放り出すように手を離す
勢い余って投げ出されたアキラさんは、ソファの背もたれに当たりそのままグシャリっと崩れ伏した
意識があるか怪しいが、とりあえず安全は確保された
俺は躊躇なく足を豚に向けて、数歩勢いをつけて進むと
アウアウっと意味のもたない言葉を発している、血で汚れた顎に渾身の一発を打ち込ん
でやった
グジャッッ!!
顎の骨が砕ける音と感触が拳に伝い、俺の気を少し落ち着かせた
しばらくは流動食しか食えないだろうな
少しはダイエットになるからいいだろう?
そのままの勢いで、ソファの脇で倒れ伏した豚を足で蹴り、更に邪魔にならない隅に追いやってやった
アキラさんに何かこれ以上のことを行っていたら
とりあえずその股間についているであろう汚いボールでも蹴り潰すことを心に決めて
アキラさんの介抱に手を伸ばした
「アキラさん、大丈夫ですか?意識はありますか?
あぁすいません、俺は離れるべきじゃなかった…
こんなことになるなんて……」
ソファに倒れ伏したアキラさんを抱き起こして頬を優しく擦れば、うっすらと目を開けて周りを見渡す…
首を締められていたせいで意識が朦朧としている
「あぁ……マサトさん……僕は……」
状況がまだ飲み込めないように、何度が目を瞬かせた後に、サッと顔色が真っ青になっていく…
これはマズイな
「あぁあぁ…僕…あの豚男に…
嫌だ!気持ち悪い……汚い……腐ってく……僕が、僕が……イヤだ!イヤだぁ!!」
悲鳴のような叫びに…
何かされたことは確実で、ガタガタ震える体にポロポロと溢れる涙が痛々しい
「アキラさん落ち着いて下さい
もう大丈夫ですから…
もう誰にも触らせませんから…」
とりあえず拘束しているものを解こうと、手を見るとアキラさんが今日着けていた赤いネクタイで縛られていて…
どれだけ馬鹿にしてくれるんだ…あの豚は
暴れすぎて折れてしまいそうなほど細い手首からも血がにじみ、赤いネクタイを赤黒く染めている…
日焼けもしていない白い肌にその色が更に強調されて気持ち悪いほどに…赤い…
なるべくアキラさんの傷に触らないようにネクタイを解いて、ローテーブルに投げ捨てる
入口で言葉を失ったまま呆然と立ち尽くす夫人を睨みつけて
「これは…アキラさんが今回新調したもので…
あなたが赤色が好きだからって…
この案件が少しでもうまくいくようにって…
こんなひどい使われ方あるかよ?
アキラさんの気持ちどれだけ踏みにじってくれるんだよ!!」
八つ当たりだとはわかっている、ただ黙ってはいられなかったのだ
俺の言葉に崩れるように床に膝をつき、頭を擦り付けて
「申し訳ありません……
うちの…うちの息子が…
弁明の余地もありません……
本当に本当に…申し訳ありません……」
声を震わせて、謝られても…
気持ちなんて全然晴れなくて…
後から追いついた、谷口が応接室の入口で状況を確認するなり、電話をかけだした
たぶん会長に報告をしているのだろう
電話を終えると、部屋を見渡し固定してあったビデオカメラを回収して俺に目配せをする
流石にできる秘書だ
状況判断が迅速で的確だよ…
確かにこんな場所早く移動した方が、アキラさんを落ち着かせるためにもいいだろう
ガタガタ震えて、開放された両手で顔を覆うアキラさんに俺のジャケットを頭から被らせる…
少しでも人の目に触れさせないように…
俺のジャケットはアキラさんの体のサイズよりかなり大きいから、スッポリと覆えるのが助かった
できるだけ優しく抱き上げて
「奥様…今回のM&Aの話は白紙に戻させていただきます
後ほど連絡させていただきますので
失礼させていただきます」
俺の言葉に一度、顔をあげて何か言いかけたが…
すぐにクシャリっと顔を崩して床に頭をつける
その姿はあまりにも哀れで見るに耐えなかった
「………消毒しなきゃ………僕っ…汚い」
車に乗せてしばらくしたら大分落ち着きを取り戻してはいるが
ブツブツと呟いている言葉に胸が痛む
「エタノール……工場用エタノールあそこにあったな…ぶっ被ってくればよかった……」
ただ言ってることがやっぱりアキラさんだ、なんか…おかしい
「口も…口なら…鞄に手の除菌ジェルが…」
ゴソゴソと俺の手の中から動き出そうとするが、急いで離さないないように力を強めて抱きしめる
絶対に離したら除菌ジェルを一気飲みする気だ!
「もうすぐ、ジョン君のとこに着きますからね?
大人しくしててください…
頭の傷だってまだ血が完全に止まってないんですから…」
「ジョン…ジョンが知ったら…
こんなこと知ったら…
汚いって…どうしよう…嫌われる……」
ジョン君の名前に、可哀想なくらいに反応して震えが再開した
そんなわけないじゃないか!
ジョン君はそんなことでアキラさんを嫌わないし、汚いなど思わない…
たぶんあの豚は顔を合わせたら命がないだろうが…
今回、アキラさんは完全に被害者だ
俺の被せたジャケットを握りしめて…
自分の姿を隠すようにして
「汚い…嫌だ…汚い…どうしよう…」
っと呟く姿が、痛々しくて見ていられなかった
会長宅に着くと、ジョン君が心配しきった顔で車の扉を開けると
顔を歪ませて
「………………何?この臭い…」
番外編なのに長くなっております
まだまだ続きますので
お付き合いください…
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「お前!うちのアキラさんに、何してくれてんだよ?
こんなこと…許されると思ってんのかぁ?」
俺の怒号が応接間に響く…
目に入ったアキラさんは頭から顔まで血だらけだった
上半身は何も着せられずに色白で透き通るような肌には紫から赤のいくつもの醜い打撲痕
両手は後ろに回されているから、なんらかで拘束されているんだろう
救いにもならないがスラックスは前が開けられただけで済んでいた
一目でわかる、この豚が無抵抗のアキラさんに乱暴を働いたのだ
怒りで目の前が赤く染まった
アキラさんの血だらけの姿を見たからかもしれない…
今もアキラさんの首を片手で掴み持ち上げるように拘束して、もう片方の手は拳に握られていた…
「おい…その手はなんだよ?もしかしてアキラさんまだ殴る気かよ…あぁ?
その人はお前みたいな下等な豚野郎が、触っていい人じゃないんだよ!!」
俺の怒鳴り声に豚の小さい目が見開かれ、アキラさんを放り出すように手を離す
勢い余って投げ出されたアキラさんは、ソファの背もたれに当たりそのままグシャリっと崩れ伏した
意識があるか怪しいが、とりあえず安全は確保された
俺は躊躇なく足を豚に向けて、数歩勢いをつけて進むと
アウアウっと意味のもたない言葉を発している、血で汚れた顎に渾身の一発を打ち込ん
でやった
グジャッッ!!
顎の骨が砕ける音と感触が拳に伝い、俺の気を少し落ち着かせた
しばらくは流動食しか食えないだろうな
少しはダイエットになるからいいだろう?
そのままの勢いで、ソファの脇で倒れ伏した豚を足で蹴り、更に邪魔にならない隅に追いやってやった
アキラさんに何かこれ以上のことを行っていたら
とりあえずその股間についているであろう汚いボールでも蹴り潰すことを心に決めて
アキラさんの介抱に手を伸ばした
「アキラさん、大丈夫ですか?意識はありますか?
あぁすいません、俺は離れるべきじゃなかった…
こんなことになるなんて……」
ソファに倒れ伏したアキラさんを抱き起こして頬を優しく擦れば、うっすらと目を開けて周りを見渡す…
首を締められていたせいで意識が朦朧としている
「あぁ……マサトさん……僕は……」
状況がまだ飲み込めないように、何度が目を瞬かせた後に、サッと顔色が真っ青になっていく…
これはマズイな
「あぁあぁ…僕…あの豚男に…
嫌だ!気持ち悪い……汚い……腐ってく……僕が、僕が……イヤだ!イヤだぁ!!」
悲鳴のような叫びに…
何かされたことは確実で、ガタガタ震える体にポロポロと溢れる涙が痛々しい
「アキラさん落ち着いて下さい
もう大丈夫ですから…
もう誰にも触らせませんから…」
とりあえず拘束しているものを解こうと、手を見るとアキラさんが今日着けていた赤いネクタイで縛られていて…
どれだけ馬鹿にしてくれるんだ…あの豚は
暴れすぎて折れてしまいそうなほど細い手首からも血がにじみ、赤いネクタイを赤黒く染めている…
日焼けもしていない白い肌にその色が更に強調されて気持ち悪いほどに…赤い…
なるべくアキラさんの傷に触らないようにネクタイを解いて、ローテーブルに投げ捨てる
入口で言葉を失ったまま呆然と立ち尽くす夫人を睨みつけて
「これは…アキラさんが今回新調したもので…
あなたが赤色が好きだからって…
この案件が少しでもうまくいくようにって…
こんなひどい使われ方あるかよ?
アキラさんの気持ちどれだけ踏みにじってくれるんだよ!!」
八つ当たりだとはわかっている、ただ黙ってはいられなかったのだ
俺の言葉に崩れるように床に膝をつき、頭を擦り付けて
「申し訳ありません……
うちの…うちの息子が…
弁明の余地もありません……
本当に本当に…申し訳ありません……」
声を震わせて、謝られても…
気持ちなんて全然晴れなくて…
後から追いついた、谷口が応接室の入口で状況を確認するなり、電話をかけだした
たぶん会長に報告をしているのだろう
電話を終えると、部屋を見渡し固定してあったビデオカメラを回収して俺に目配せをする
流石にできる秘書だ
状況判断が迅速で的確だよ…
確かにこんな場所早く移動した方が、アキラさんを落ち着かせるためにもいいだろう
ガタガタ震えて、開放された両手で顔を覆うアキラさんに俺のジャケットを頭から被らせる…
少しでも人の目に触れさせないように…
俺のジャケットはアキラさんの体のサイズよりかなり大きいから、スッポリと覆えるのが助かった
できるだけ優しく抱き上げて
「奥様…今回のM&Aの話は白紙に戻させていただきます
後ほど連絡させていただきますので
失礼させていただきます」
俺の言葉に一度、顔をあげて何か言いかけたが…
すぐにクシャリっと顔を崩して床に頭をつける
その姿はあまりにも哀れで見るに耐えなかった
「………消毒しなきゃ………僕っ…汚い」
車に乗せてしばらくしたら大分落ち着きを取り戻してはいるが
ブツブツと呟いている言葉に胸が痛む
「エタノール……工場用エタノールあそこにあったな…ぶっ被ってくればよかった……」
ただ言ってることがやっぱりアキラさんだ、なんか…おかしい
「口も…口なら…鞄に手の除菌ジェルが…」
ゴソゴソと俺の手の中から動き出そうとするが、急いで離さないないように力を強めて抱きしめる
絶対に離したら除菌ジェルを一気飲みする気だ!
「もうすぐ、ジョン君のとこに着きますからね?
大人しくしててください…
頭の傷だってまだ血が完全に止まってないんですから…」
「ジョン…ジョンが知ったら…
こんなこと知ったら…
汚いって…どうしよう…嫌われる……」
ジョン君の名前に、可哀想なくらいに反応して震えが再開した
そんなわけないじゃないか!
ジョン君はそんなことでアキラさんを嫌わないし、汚いなど思わない…
たぶんあの豚は顔を合わせたら命がないだろうが…
今回、アキラさんは完全に被害者だ
俺の被せたジャケットを握りしめて…
自分の姿を隠すようにして
「汚い…嫌だ…汚い…どうしよう…」
っと呟く姿が、痛々しくて見ていられなかった
会長宅に着くと、ジョン君が心配しきった顔で車の扉を開けると
顔を歪ませて
「………………何?この臭い…」
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