僕と精霊

暗躍する狂気編 5月2日〜5月10日

第33話 僕らだけの前夜祭

　突如、攻めてきたマシン達によってめちゃくちゃにされてしまった庭園。

「皆の者、無事か！」
学園長がケンナリ、ダン、ウィリムと共にザル達の元へワープしてやって来た。

「先生！こっちです」
リオが怪我人の所まで学園長達を案内する。

「ケンナリ、すぐに手当てを」
「はい、学園長！」
ケンナリは怪我をしたザル達の手当てに向かう

「ありがとうございます、ケンナリ先生...」
ザルは礼を言う
「すまない、我々がもう少し早く気づければ怪我人は出なかったというのに」
ケンナリは頭を下げる

「ジャン！ここだぞ！」
パンプがジャン達を連れてザル達と合流する

「こっちも派手にやったみたいだね」
ジャンがザルに手を差し伸べる
「おうよ、メイデンから話は聞いたぞ、お前がみんなを連れて来てくれたんだろ、ありがとよ」
「これでこの前の恩返しはできたかな」
ジャンとザルは笑う

　シュンが先生達の方へ向かう
「ダン先生、これはどういうことですか！何故、科学軍の兵器が攻めて来たのですか！」
シュンは機嫌が悪そうだ

「何ですって！？科学軍の兵器が！」
ダンは驚いている
「なるほど、どうりで魔力検知ができなかったのじゃな」
学園長が冷静に言う
「つまり、今回の騒動はこの合同授業をよからぬと思っている連中が犯行に及んだと言う事になりますね」
ケンナリが考察する

「今は合同授業を続行するかどうかが優先だと思います」
シュンが意見する
「なに、馬鹿な人間がしでかした事にお主らが負い目を感じる必要ないわい、合同授業の護衛は強化しておく、お主らは全力で楽しめば良いのじゃ」
学園長がシュンの肩をポンと叩き、二人の先生を連れ、校舎の方へ戻る。

「シュン先輩ー、何をお話ししていたのですか？」
マツリが手を振りながらシュンの方へ走って来た
「何でもないよマツリちゃん、ジャン達の方へ行こう」
「はい！」

「さぁ、各々作業に戻ろうか」
ザルが指示すると皆はグループごとに分かれ作業を再開する

放課後　グループAにて

「よーし、遂に完成したね」
ジャンがパンプとハイタッチする
「みんな良くやった、後は明日の発表でしっかり大成功させよう」

「みんな今日は家に来てよ、母さんがいっぱいご馳走を作って待っているんだ」
ジャンがみんなを誘う
「ホントか！ジャン」
パンプはヨダレを垂らす
「アミィ叔母さんの手料理か...すっごく美味しいんだよなぁ」
「で、では私も行きます」
シュンとマツリは賛成する
「ガブリラ！私達も行きましょうよ」
「まぁウリエラが言うなら...」
「それじゃあ、決まりだね！」


「ただいま母さん、みんなを連れて来たよ」
「「「「おじゃまします！」」」」
「あらあら、待っていたわよ、さぁさぁみんな上がってちょうだい」

　一同、居間の方へ行く
「シュンくんとマツリちゃんのお泊まり準備はできているわ、ウリエラちゃんとガブリラちゃんはどうする？」
アミィは二人に聞く
「それではお言葉に甘えて、ところで何故、私達の名前を？」
ウリエラは不思議そうに言うとアミィは笑いながら答える

「あなた達の事は全部ジャンから聞いているわ、みんないい人だって」
「なるほど」
ウリエラは納得する
「もう母さん今はいいでしょそんなこと」
ジャンは恥ずかしがる

　グループAの...僕らの前夜祭が今始まる