夕日と白球

北条丈太郎

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新たなる野球部

親友の妹と特訓

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 大地太陽の家は大きな古民家といった風であった。
 家屋の横にある広めの庭を眺めたときに星野夜空はふと憧れを感じた。
 母と姉の三人で小さなアパートに暮らす夜空にとって庭のある家は憧れであった。
 これほどの庭ならば家で野球の練習もできるだろう。犬を飼えるかもしれない。
 太陽の家に招かれた夜空が縁側からじっと庭を眺めていたので美緒が話しかけた。
「雑草だらけだけどいい庭でしょ夜空くん。ここでピッチング練習できるんだよ」
「……あ、ああ美緒ちゃん。俺もこういう庭でキャッチャーの練習したいなあ」
 夜空がつぶやくと美緒は夜空の腕を引っ張り、縁側から庭に降りてにっこり笑った。
「はいこれミット。ここがホームベース。アタシはここから投げるよ。兄ちゃんは見てて!」
 美緒は倉庫からミットとグラブやボールを取り出し、ピッチング練習の用意をした。
「おい美緒! 僕と夜空くんのバッテリー練習が先だろ。美緒こそ見ててくれよ」
 太陽が縁側から抗議したが、気の早い美緒は庭に作ったマウンドから夜空を見つめていた。
「まずは直球。それからスローカーブ。ちゃんと真ん中で捕ってね夜空くん!」
 美緒が大きく振りかぶったとき、兄の太陽に似ていると夜空は感じた。
 背が高く、手足が細く長く、とてもしなやかな体つきで顔立ちもきりりと美しかった。
 夜空がぼんやりと考えていると美緒の直球が夜空のあごに直撃した。
「ちょっとやだあ夜空くん! それくらいの高めはミットで捕ってよ! 大丈夫?」
 一瞬気が遠くなった夜空に美緒が駆け寄ったため、夜空は無理に笑顔を作った。
「大丈夫だ! 美緒ちゃんが美人だから見とれてただけだよ。次のスローカーブ来い!」
 動揺した美緒のカーブは大きく曲がり、ワンバウンドして夜空の股間に直撃した。
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