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#88 塩は料理において凄く大事なのです
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「………………」
「えっと、どうしましたナイルさん?」
シュージが厨房で作業をしていると、カウンターの方からナイルがじーっとその作業を眺めてきていた。
たまにこうしてシュージが掃除していたり料理していたりするのを見に来たりするナイルなのだが、今日は何か気になる事があったのか、より熱心に見ている気がする。
「……(こてん?)」
「今やってる作業ですか? 調味料のチェックしてました。 ちょっと塩が無くなってきましたねぇ」
「ガァ」
「うん? 塩が気になるんですか?」
どうやら塩が気になるようなので、シュージは小皿に塩をちょっと盛ってナイルに差し出してみた。
そのお皿をナイルはくちばしでちょんちょんとして塩を突くと、塩の味を確かめるような素振りを見せた。
「ガァ……」
「まぁ、塩だけだとそんなに美味しくはないですね」
思ったよりしょっぱかったのか、ぷるぷる体を震わせ、もういらないみたいな感じでそっぽを向くと、バサバサと音を立ててその場から飛び立っていった。
ナイルが割と気分屋な事を知っているので、シュージはそれについてはそこまで気にせず、そのまま作業を続けるのであった。
*
そして時間が経ち、そろそろ夕食の準備をしようかというタイミング。
「にゃ~」
「おや? どうしましたミニャさん」
食堂に向かっていたシュージの前にミニャがやって来て、シュージの足をテシテシ叩いた後、こっちについて来いと言わんばかりに歩き出した。
もう遊ぶ時間でも無いしなんだろう? と思いつつミニャについていって庭に出ると、そこにはナイルがおり、その横には両手で抱えられそうなくらい大きな物体が転がっていた。
「ガァ」
「ナイルさんが僕のこと呼んだんですかね? これは…… おお、立派な岩塩だ。 ナイルさんが取ってきたんですか?」
「ガァガァ」
ナイルの横にあった物体は、かなり透明度が高く、少しピンクがかった綺麗な岩塩だった。
どうやら昼間の一件があってから今に至るまででこの岩塩を取ってきてくれたらしい。
明らかに今のナイルが運べる大きさじゃないが、恐らく元のサイズに戻って運んできたのだろう。
シュージもナイルの本当の姿を一度見せてもらった事があるが、それはもう大きいので、そのサイズならこの大きな岩塩を運んでくるのも容易だろう。
「おや、何してるんだい?」
「あっ、ゾラさん。 実はナイルさんと昼間に塩の話をしたら、この岩塩を取ってきてくれまして」
「ああ、昼間にちょっと行ってくるって言ってたのはこのためだったんだね」
「すごい立派で綺麗な岩塩ですね?」
「ナイルは宝石とかキラキラ光るものが好きだから、よく近くの岩山に行って気に入った宝石とかを持って帰ってくるんだよ。 その岩山に岩塩があったのを覚えてたんじゃないかな」
「それはそれは。 わざわざありがとうございます、ナイルさん。 ちょうど塩を切らしてたので、助かりました」
「ガァー」
「いつも美味しいご飯をくれる礼だって言ってるよ」
「はは、義理堅いですね。 では、今日のご飯も楽しみにしててください」
「にゃー?」
「ミニャも何か取って来ようかって」
「なら、もしミニャさんがどこかへ遊びに行って、食べられそうなものがあったら全然持って帰ってきてくれていいですよ」
「にゃっ!」
「たまにナイルの背にミニャが乗ってどこかに散歩しに行く時があるから、その時だね」
「はは、その姿を想像すると可愛らしいですねぇ」
ちなみに、絵面は確かに可愛らしいかもしれないが、ナイルもミニャもめちゃくちゃ強い魔物なので、2匹でいたらその辺にいる魔物にはまぁ負けない。
この2匹が息を合わせて戦った時に勝てるのは、猛者が集まる蒼天の風の中でもジルバートぐらいだ。
なにせ、空を凄いスピードで飛び回りながら、鋼鉄並みの硬さに変質させられる羽を飛ばしたり、岩すら砕ける爪やくちばしで攻撃してくるナイルに、強力な催眠魔法と攻撃魔法を放てるミニャが乗っかっているのだ。
常人には手を出すことすら難しいだろう。
ちなみにそんな2匹なので、時折対魔物の訓練として見習い組やガル達中堅組と戦ったりもしている。
「では、食事の準備をして来ますね」
「ガァ」
それからシュージは早速岩塩を厨房に運んでいき、金槌を使って一部を割っていく。
そうして、片手で持てるくらいの欠片を水で軽く洗って汚れを落とし、金属製のおろし金でゴリゴリ削る。
岩塩は中々に硬いため、おろし金も頑丈なタイプじゃ無いと刃が負けてしまうので注意だ。
そうしてすりおろした岩塩は一旦置いておき、シュージは冷蔵庫から立派な長ネギを取り出した。
今回はその長ネギの白い部分を切り取り、その白い部分にオークの薄切り肉をくるくる巻きつけていく。
それを一口大に切り分け、先程削った岩塩と胡椒を振りかけたら、爪楊枝に刺して油を敷いたフライパンで焼き始めた。
あまり火が強すぎるとネギが溶けて食感が失われてしまうので、ちょっと弱目の中火くらいで火を通していく。
その間に味噌汁、ライス、そして味噌マヨダレで食べる野菜スティックを用意し、焼き上がったネギのオーク肉巻きを盛り付けたら、今日の夕飯の完成だ。
それをメンバー各自に渡し、それぞれ席について食事を始めた。
「ガァガァ!」
「おや、気に入ったみたいだね」
「はは、良かったです」
もちろん、岩塩を取ってきてくれたナイルにも提供してあげると、凄く喜んで食べてくれていた。
「それにしても、この岩塩はかなりものがいいですね」
「確かに塩味ではあるが、普段のものと結構違う気がするよ」
やはり、塩というのは料理において基本であり応用であるというべきか、塩の量や質の違いによってかなり仕上がりが変わってくるのだ。
それで言うと、今回ナイルが撮ってきてくれた岩塩は、岩塩特有のパンチの効いた塩味は残しつつ、どこかまろやかな甘さもあって、かなり上質なものだった。
「ガァ」
「今日はいつにも増して美味しそうに食べるね、ナイル」
「自分が取った食材でできた料理だと、なんだか普段より美味しい気がしますよねぇ」
「にゃあー」
「ふふ、ミニャもその感覚を味わってみたいから、近いうちに何か取ってくるって」
「はは、期待してますね」
いつにも増して食事のペースが早いナイルにほっこりしつつ、周りの者達も美味しい塩で作られた料理を堪能するのであった。
それからというものの、ナイルとミニャが2匹で出かける姿が度々目撃されるようになり、魔物だったり果物や木の実を獲って帰ってくるようになったのはご愛嬌だろう。
「えっと、どうしましたナイルさん?」
シュージが厨房で作業をしていると、カウンターの方からナイルがじーっとその作業を眺めてきていた。
たまにこうしてシュージが掃除していたり料理していたりするのを見に来たりするナイルなのだが、今日は何か気になる事があったのか、より熱心に見ている気がする。
「……(こてん?)」
「今やってる作業ですか? 調味料のチェックしてました。 ちょっと塩が無くなってきましたねぇ」
「ガァ」
「うん? 塩が気になるんですか?」
どうやら塩が気になるようなので、シュージは小皿に塩をちょっと盛ってナイルに差し出してみた。
そのお皿をナイルはくちばしでちょんちょんとして塩を突くと、塩の味を確かめるような素振りを見せた。
「ガァ……」
「まぁ、塩だけだとそんなに美味しくはないですね」
思ったよりしょっぱかったのか、ぷるぷる体を震わせ、もういらないみたいな感じでそっぽを向くと、バサバサと音を立ててその場から飛び立っていった。
ナイルが割と気分屋な事を知っているので、シュージはそれについてはそこまで気にせず、そのまま作業を続けるのであった。
*
そして時間が経ち、そろそろ夕食の準備をしようかというタイミング。
「にゃ~」
「おや? どうしましたミニャさん」
食堂に向かっていたシュージの前にミニャがやって来て、シュージの足をテシテシ叩いた後、こっちについて来いと言わんばかりに歩き出した。
もう遊ぶ時間でも無いしなんだろう? と思いつつミニャについていって庭に出ると、そこにはナイルがおり、その横には両手で抱えられそうなくらい大きな物体が転がっていた。
「ガァ」
「ナイルさんが僕のこと呼んだんですかね? これは…… おお、立派な岩塩だ。 ナイルさんが取ってきたんですか?」
「ガァガァ」
ナイルの横にあった物体は、かなり透明度が高く、少しピンクがかった綺麗な岩塩だった。
どうやら昼間の一件があってから今に至るまででこの岩塩を取ってきてくれたらしい。
明らかに今のナイルが運べる大きさじゃないが、恐らく元のサイズに戻って運んできたのだろう。
シュージもナイルの本当の姿を一度見せてもらった事があるが、それはもう大きいので、そのサイズならこの大きな岩塩を運んでくるのも容易だろう。
「おや、何してるんだい?」
「あっ、ゾラさん。 実はナイルさんと昼間に塩の話をしたら、この岩塩を取ってきてくれまして」
「ああ、昼間にちょっと行ってくるって言ってたのはこのためだったんだね」
「すごい立派で綺麗な岩塩ですね?」
「ナイルは宝石とかキラキラ光るものが好きだから、よく近くの岩山に行って気に入った宝石とかを持って帰ってくるんだよ。 その岩山に岩塩があったのを覚えてたんじゃないかな」
「それはそれは。 わざわざありがとうございます、ナイルさん。 ちょうど塩を切らしてたので、助かりました」
「ガァー」
「いつも美味しいご飯をくれる礼だって言ってるよ」
「はは、義理堅いですね。 では、今日のご飯も楽しみにしててください」
「にゃー?」
「ミニャも何か取って来ようかって」
「なら、もしミニャさんがどこかへ遊びに行って、食べられそうなものがあったら全然持って帰ってきてくれていいですよ」
「にゃっ!」
「たまにナイルの背にミニャが乗ってどこかに散歩しに行く時があるから、その時だね」
「はは、その姿を想像すると可愛らしいですねぇ」
ちなみに、絵面は確かに可愛らしいかもしれないが、ナイルもミニャもめちゃくちゃ強い魔物なので、2匹でいたらその辺にいる魔物にはまぁ負けない。
この2匹が息を合わせて戦った時に勝てるのは、猛者が集まる蒼天の風の中でもジルバートぐらいだ。
なにせ、空を凄いスピードで飛び回りながら、鋼鉄並みの硬さに変質させられる羽を飛ばしたり、岩すら砕ける爪やくちばしで攻撃してくるナイルに、強力な催眠魔法と攻撃魔法を放てるミニャが乗っかっているのだ。
常人には手を出すことすら難しいだろう。
ちなみにそんな2匹なので、時折対魔物の訓練として見習い組やガル達中堅組と戦ったりもしている。
「では、食事の準備をして来ますね」
「ガァ」
それからシュージは早速岩塩を厨房に運んでいき、金槌を使って一部を割っていく。
そうして、片手で持てるくらいの欠片を水で軽く洗って汚れを落とし、金属製のおろし金でゴリゴリ削る。
岩塩は中々に硬いため、おろし金も頑丈なタイプじゃ無いと刃が負けてしまうので注意だ。
そうしてすりおろした岩塩は一旦置いておき、シュージは冷蔵庫から立派な長ネギを取り出した。
今回はその長ネギの白い部分を切り取り、その白い部分にオークの薄切り肉をくるくる巻きつけていく。
それを一口大に切り分け、先程削った岩塩と胡椒を振りかけたら、爪楊枝に刺して油を敷いたフライパンで焼き始めた。
あまり火が強すぎるとネギが溶けて食感が失われてしまうので、ちょっと弱目の中火くらいで火を通していく。
その間に味噌汁、ライス、そして味噌マヨダレで食べる野菜スティックを用意し、焼き上がったネギのオーク肉巻きを盛り付けたら、今日の夕飯の完成だ。
それをメンバー各自に渡し、それぞれ席について食事を始めた。
「ガァガァ!」
「おや、気に入ったみたいだね」
「はは、良かったです」
もちろん、岩塩を取ってきてくれたナイルにも提供してあげると、凄く喜んで食べてくれていた。
「それにしても、この岩塩はかなりものがいいですね」
「確かに塩味ではあるが、普段のものと結構違う気がするよ」
やはり、塩というのは料理において基本であり応用であるというべきか、塩の量や質の違いによってかなり仕上がりが変わってくるのだ。
それで言うと、今回ナイルが撮ってきてくれた岩塩は、岩塩特有のパンチの効いた塩味は残しつつ、どこかまろやかな甘さもあって、かなり上質なものだった。
「ガァ」
「今日はいつにも増して美味しそうに食べるね、ナイル」
「自分が取った食材でできた料理だと、なんだか普段より美味しい気がしますよねぇ」
「にゃあー」
「ふふ、ミニャもその感覚を味わってみたいから、近いうちに何か取ってくるって」
「はは、期待してますね」
いつにも増して食事のペースが早いナイルにほっこりしつつ、周りの者達も美味しい塩で作られた料理を堪能するのであった。
それからというものの、ナイルとミニャが2匹で出かける姿が度々目撃されるようになり、魔物だったり果物や木の実を獲って帰ってくるようになったのはご愛嬌だろう。
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