それぞれの事情

紫陽花

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第七章 雪乃

謎めいた女

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雪乃はゆったりとした気分がに気に入ってしまった
ここは良いなあ リフレッシュに持って来いだ!

「今日は仕事の事話さない約束だけど共通なお話があまりにも無いと思うんですよね~」
「そうだね~う~んじゃぁ最近のトピックス話そよ~」

なんじやぁ?トピックスだとな?
なんかあったかなぁ~

「ジャンケンで話す順番決めましょうよ ねっ」
「ジャンケンかぁ 暫くはやってないよ!ジャンケンは」

「そうですか?うちの課は良くやりますよ 何かとね~」
「例えば?」
「例えば~コーヒー入れるとか
お弁当買って来るとか
後上司に報告するとき 誰でも良いとき在りますよね 
そんな時とか結構在りますよ
竜さんの所は違いますか?」

比嘉は思わずコーヒーを吹き出しそうになり慌て飲み込んだ

「アハハお腹痛いよ~ それって
一番下の後輩がやらないの?」

「まぁやるときはやります
仕事覚えて貰う時とかは~
でもコーヒーとお弁当とかは
誰でも良いですよね~」

比嘉は転がって笑っている
なぜにそんなにおかしがる?

雪乃ははてなマークがあたまの中で飛び散っている

「それって誰が言い出したの?
まさか~」
「まさかの私です!」

涙を拭きながら座り直すと

「雪乃さんはまさかは当てはまらないなぁ 案の定とかやっぱりとかの部類だ~」

雪乃は満更でも無い顔をしている
「褒められたと思う?」
「はい!思います!えっ褒めてなていの?」

比嘉は横に首を振りながら
「褒めてるよ!褒めてます!」

この子は真面目なの?
人を食っているの?

良く判らないと首を捻る比嘉を尻目に
急かす雪乃
「でっ~ジャンケンしますよ」

結果は雪乃が勝ち先に比嘉が話すことになった

比嘉は一つ咳払いをすると

「あんまり楽しい話しではないけどね
昨日僕比嘉竜は正式に三年連れ添った妻と離婚しました!
結構長引たからね~ここまで来るのに今はホッとしてるよ」

じっと見られてるよなぁ
確かに言わなくて良い事だったけど
雪乃の反応が見たくて話してしまった

少しの沈黙の後雪乃はクスッと笑った
「おかしい?」

雪乃は大袈裟に手を振りながら
「全然~まったく~いや~なんかすみません!女子社員が喜ぶなぁ」

比嘉は苦笑いをしながら
「なんだそりゃ~」

「では!再出発を祝して~拍手」
どう返せば良いのか悩むわ
でも楽しいのだ

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