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前編
1-6「理性をなくして、激しく番う」*
しおりを挟む「……。リクが番を見つけるまで、黙ってようと思ってたの……」
アリスにとって、番というのは運命的でロマンティックなものだった。番というのはとても素敵なもので、怖がったり拒絶したりするものではないと思っていた。
伝えるのなら、リクが番を見つけてから。
心の底から、リクの幸せを祈りたいから。
たとえリクの事を大好きで、リクが別の人と番になって、その人を愛したとしても、素敵な事だと喜べる。
だからアリスは自分の気持ちをリクに伝えなかった。
“番紋”が身体に浮かんできたと、報告しなかった。
番の相手がリクじゃないと分かるのが、怖かったから。
「……な、んで……」
「リク………?」
「よりにもよって……ッ」
リクが勢いよくシャツを脱ぎ捨てた。
目の前にある引き締まった上半身。細いと思っていたのに、それでもやっぱりリクの体は男の子で。
──胸が、トクンッと鳴る。
そして、リクの体を見て目を驚いた。
ちょうど左胸の下──肋骨の真上あたりに、《番紋》があって。
「私と、同じかたち……?」
かたちが、まったく一緒ということは。
アリスはリクの番ということになる。
「り、く……わ、たし……っ」
半ば無意識に、リクの《番紋》に手を伸ばして──
「触るな!!」
触れるか触れないかの距離で、手を払われてしまった。
リクの顔はとても険しく、怯んでしまう。
「ごめん……。でも、今の俺に近づかないほうがいい。……部屋に戻って休むよ」
リクは眉を下げて、離れてしまう。
アリスが何かを言うよりも先に、リクはさっさと自室に引っ込んでしまった。
夜。
アリスはツリーハウスから十分ほど歩いた場所にある川で水浴びをしたあと、リクの部屋に向かった。だがノックするより先に、リクが部屋から顔を覗かせた。
出てきてくれたと思ったけれど、リクはただ一言──
『扉の前に、重い物を置いて、俺がアリスの部屋に入れないようにして』
そう言って、すぐに扉を閉められてしまった。
なに、それ……。
猛獣に襲われないように部屋でバリケードを張れ、みたいな。
リクが何を考えているのか分からず、アリスはベッドに寝転がって天井を見上げていた。
(……私とリクは番だった……)
望んでいたことだった。
でも、あんな風に拒絶されるなんて思わなかった。
胸の奥が、キリキリと痛む。
不安に押しつぶされないように、アリスはそっと目を閉じる。
(さっきリクに触られた《番紋》……まだ、熱を持ってる……)
リクに触れられた事を思い出すと、体の奥から熱が湧き上がってくる。背中に痺れが走って、呼吸が浅くなる。もっと、って……。そんなことを言えば、リクに何と思われるだろうか。
(心臓……うるさいな……)
自室にバリケードを施すことなんて、すっかり忘れて。
不安な事から目を背けるように、アリスは眠りに落ちていった。
────………………。
──……。
……。
唸るような獣の声が、うつらうつらしているアリスの耳に届いていた。
それと同時に聞こえてくるのは、聞き覚えのある女の子の声。苦しそうなのに気持ちよさそう。聞いているだけで体が火照ってくるような、そんな声だった。
(ちが……う。これ、私の声だ……)
だが、まだアリスは目を開ける気になれなかった。下半身からビリビリと痺れが登ってきて、うまく力が入らない。頭にモヤがかかっているみたいで、まだ夢の中にいるような心地がした。
体全身を、ヌルヌルの何かが這っている。そう……これは、あれだ。まだ狼の姿のままだったリクに食べ物を与えて、手をペロペロと舐められた感覚に似ている。
でもあの時よりも、もっと大きい舌で、ねっとり丹念に……。
「ん、……っ、ぁ、ん……っ」
そういえば、さっきから近くでリクの声がきこえる。起きろ、って言ってる。とてつもなく、切羽詰まった声で。
──俺から離れて。
そう言っているような、気がして。
アリスは、重い瞼を持ち上げた。
「え……?」
そこにいたのは──
鋭い犬歯を覗かせている、巨大な狼だった。
「り、く……?」
アリスの呟きに、銀狼の耳がピクリと反応した。
しかし問いかけに答える様子はない。
理性のない金色の瞳と数秒間見つめ合ったあと、顔を舐められてしまう。
(なに……? え、私、なんで裸、なの……?)
さっきまで寝間着を着ていたはずなのに、千々に切り裂かれ、そこらに転がっている。
アリスは気付いていなかったが、眠っている間に様々な愛撫が施され、蜜口からとろとろの愛液がしたたり落ちていた。
ただただ、アリスは何が起きているか分からず、目の前にいる銀狼を呆然と見上げていた。
「ひゃんっ!!」
股の中心部をねぶられ、大きな声が出てしまう。
(なに……こ、れ……っ)
こんな感覚、知らない。
体が勝手に跳ねて、甘さを含んだ声が出る。
「あっ!」
花唇の中心部を上から下へねぶられる。
性急な愛撫にもかかわらず、確かな快感を拾い集めてしまうアリスの体。
「んあっ、リ、クっ、待っ──やぁん……っ!」
慎ましやかな肉芽が包皮から顔を覗かせている。女性にとって敏感なその部分を、銀狼は長い舌でべろべろと舐め始めた。乱暴に押し上げられたり、舌先でツンツンされる。「あっ、あっ」と短く喘いでいると、体がガクガクと震え始めた。
(な、にかっ……出ちゃう……っ!)
尿意に似た感覚に襲われ、アリスは必死に手を伸ばして、止めようとした。
「あ、や、っ、んゃ、ああっ……!」
蜜壺に長い舌を差し込まれ、ぐりぐりとこじ開けるみたいに動かされる。そんな場所、自分でも触ったことがないのに。
「あっ、──待っ、んぅッ! だ、め、だめっ、──あっ、あぁあっ!」
なにせアリスは、性に関する知識が全くなかった。これが性交時の挿入前に実施される愛撫だと理解できず、汚い場所を舐められていると思い、ただただ混乱していた。
だが声をあげればあげるほど、銀狼の蜜壺への攻撃は増していくばかりだった。おかげで愛液がどんどん量を増し、ぴちゃぴちゃとした水音を奏でている。自分が漏らしたと思い込んでいるアリスは、やだやだするように首を振っていた。
「り、く──やめっ、あっ! ──き、たない、っ、汚いからぁ……っ!」
とにかく逃げないと。
一瞬の隙を見て、アリスが四つん這いになって手を伸ばした瞬間、狼の太い前脚がアリスの背中を捕らえた。小柄なアリスは、それだけで動けなくなってしまう。
「あんっ……ぁ、やぅ……っ!」
アリスがお尻を高く突き上げるような姿勢を取って、銀狼は目の色を変えた。
誰かに教えられた訳でもないのに、銀狼は己の熱く滾ったケモノの雄を目の前にいる少女の蜜口にあてた。
未知の感覚にアリスが悲鳴をあげた瞬間、銀狼が一気に腰を押し進める。
「ぁ、ああ……っ!」
一瞬、アリスは何が起きたか分からず、息をするのを忘れた。
初めて異性の……それも狼のモノを受け入れたのだ。鋭い痛みが走り、苦悶に喘いだ。その瞬間、太い肉棒からさらさらとした液体が噴射され、痛みがなくなった。
「なに、か……入ってく、る……っ?」
最初は、さっきと同じような液体だとおもっていた。
だが、違う。
──それは、リクの魔力だった。
「まっ、へ──あんっ!」
ゆるゆると腰を振られて、敏感な部分を引っ掻きまわされる。動こうと思っても体重をかけられ動くこともできない。それにモノには瘤のようなものがついていて、絶対に抜けないようになっていた。
そうこうしているうちに、奥の奥まで……雄の侵入を許してしまう。
「あぁっ、そこっ、やらぁ、──っぁああ!!」
雄の熱い先端でトントンとノックされ続けると、声にどんどん甘さが帯びていく。
息の間隔が短くなる。
視界の端でパチパチと星が散って、また『漏らして』しまいそうだった。
「り、く……ぅっ! やぁ、っやだ、とまってっ! とまってよぉっっ!」
腰を振られるたびに、お腹の奥が甘く痺れる。
奥を突かれる度に、どんどん快楽が増していく。
噴射される熱い液体が何度も胎内を満たす。
膣内を擦り上げる粘ついた水音が増すだけで、一向に責め苦が終わらない。
(なにかきちゃう、きちゃ、うぅ……っ!)
こんな感覚、アリスは知らなかった。
「あ、っうんふっ、ぁ、あぅ、あっ、ああっ!」
リクが、こんなに激しく求めてくるなんて。
『あ、……りす……っ』
リクが、こんな声で名前を呼んでくるなんて。
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