【完結】前世の不幸は神様のミスでした?異世界転生、条件通りなうえチート能力で幸せです

yun.

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3章

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「いや、本当に今日はありがとう。有意義な時間を過ごせたよ。」


「ぜひ、全土に広めたいですね。」


「そう思っていただけて、良かったです。まずは、我が領で試行していることが、あと2年もすれば身を結ぶでしょう。その成功例をもって、議会にかけてみてください。成功例があるのですから、承認が通りやすくなりますから。まあ、反対意見もあれど絶対通るでしょうけど。」


「ああ、そこまで考えてくれていたのですか。ほんとうに賢い子だ。ありがとう。」


「これが成功すれば、スラムはなくなっていくでしょう。孤児院のような雇用制度を使えば、子供が小さく、一人しか親がいなくて働けなかった人たちも働けるようになるでしょう。」


「はい。その通りですね。」


「学校で優秀な人材がそろえば、仕事のできない人間は仕事をなくす。実力主義の国になるでしょう。平民のやる気にもつながります。」


「はい、身を以て感じました。学校での授業もレベルが高く、貴族が通っている学園とのレベルの差は感じませんでした。」


「貴族のなかには反対するものもいるでしょう。税も払えないのに、施しをするのか、と言われるかもしれません。ですが、逆です。税を払えるようにしてあげるのが、国としての、領主としての役目です。それを忘れてはいけないと思うのです。」


「その通りです。」


「期待しています。」


「ノアくん、ありがとう。」


「いいえ。僕は家族に恩返ししたかっただけですから。たくさん愛されて幸せなので。」


「あ、すみません。リルたちが挨拶がしたいと。出してもよろしいでしょうか?」


「フェンリル様たちですか。もちろんです。」


「ありがとうございます。いいよ、おいで。」


『お初にお目にかかる。国王よ。宰相、久しいな。』


「はじめまして。」


「お久しぶりです。」


『こたびのこと、わしらは怒っておるからな。宰相、そなたには忠告してあったはずだ。』


「はい、申し訳ありません。」


『わたしよりも、神が怒っておってな。しばらくは洗礼式には期待せんことだな。そなたらの能力も下がっておるの分かっているだろ?』


「はい、承知しています。」


「申し訳ないです。」


『まあ、まじめにコツコツやっておれば、怒りもおさまるだろうよ。それから伯爵たちは害にしかならん。神が直々に裁くそうだ。君たちも裁かねばならんだろうから、それまで待つそうだ。まぁ、だが決まったあとは任せろとのことです。』


「「承知しました。」」


『このようなことが二度とないようにな。』


「はい。」


こうして、僕の婚約騒動は幕を閉じた。
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