142 / 171
3章
128
しおりを挟む
住民票登録も無事に我が家のおひざ元の街だけは済み、今日は学校の開校式の日。
孤児院のオープンからは、すでに半年経っていた。
僕ら辺境伯家は総出で、開校式に挑んでいる。
「この学び舎に、多くの子供が入学できたことを、心より嬉しく思います。国でも初めての取り組みで、領民の皆様にもご迷惑をおかけしてしまったかと思いますが、今日この日を迎えられたのは、皆様のおけげです。この場を借りて、お礼を申し上げます。紹介いたします、この度この学校の開校を先導した、次期辺境伯リアムです。」
「ご紹介に預かりました、リアム・リートルテでございます。まずは、ご入学おめでとうございます。無事開校できたことに、安堵しております。まだまだ若輩者ですが、学校の責任者として、子供たちの未来が輝かしいものでありますように、頑張りたい所存です。また、学徒となる皆さん。リートルテは、血統を一番に重要視することはありません。平民の皆さんも、成績が良ければ文官や、騎士になっていただきたい。実力を重視します。だからこそ、努力してください。諦めないでください。私たちは、皆さんの活躍を期待しています。」
そう兄上が挨拶をし、お辞儀をすると、ワアっと拍手が起こった。
そうだよね。まだまだ貴族が優遇される社会だもの。
今の兄上の言葉は、平民からしたら、とても嬉しいものだ。
その後、文官や騎士・冒険者から教師になった人たちの紹介がされた。
学徒の子供たちは、それぞれ教室へ散って行った。
初年度のみ特例で、皆3年間学べる。
基本は7歳~3年間の予定だ。
この年齢にしたのは理由がある。
貴族は、5歳頃から家庭教師をつけ、家庭で学ぶ。
そして10歳には王都の学園に入学し学ぶが、だいたい学ぶことは家庭教師で習ったことの復習。
その応用だ。より、未来に向けて専門的に学ぶともいう。
だから、その家庭教師の代わりの学校なのだ。
今はまだ、王都の学園は貴族と優れた平民のみの入学で、平民は学年に1~2人という。
だが、学校で学べば、王都の学園へ入学できるものが飛躍的に増えるだろう。
ちなみに前世の日本とは違い、飛び級も可能。
勉強できる子がいつまでも学ぶことはない。
なんたって、我が家のお金は有限だからね。
領内の他の街はどうするかとか、村や町はどうするか、という問題もあるけど、ひとまずは無事開校できてほっとした。
この街で軌道に乗ってきたら、他にも増やすだろう。
孤児院のオープンからは、すでに半年経っていた。
僕ら辺境伯家は総出で、開校式に挑んでいる。
「この学び舎に、多くの子供が入学できたことを、心より嬉しく思います。国でも初めての取り組みで、領民の皆様にもご迷惑をおかけしてしまったかと思いますが、今日この日を迎えられたのは、皆様のおけげです。この場を借りて、お礼を申し上げます。紹介いたします、この度この学校の開校を先導した、次期辺境伯リアムです。」
「ご紹介に預かりました、リアム・リートルテでございます。まずは、ご入学おめでとうございます。無事開校できたことに、安堵しております。まだまだ若輩者ですが、学校の責任者として、子供たちの未来が輝かしいものでありますように、頑張りたい所存です。また、学徒となる皆さん。リートルテは、血統を一番に重要視することはありません。平民の皆さんも、成績が良ければ文官や、騎士になっていただきたい。実力を重視します。だからこそ、努力してください。諦めないでください。私たちは、皆さんの活躍を期待しています。」
そう兄上が挨拶をし、お辞儀をすると、ワアっと拍手が起こった。
そうだよね。まだまだ貴族が優遇される社会だもの。
今の兄上の言葉は、平民からしたら、とても嬉しいものだ。
その後、文官や騎士・冒険者から教師になった人たちの紹介がされた。
学徒の子供たちは、それぞれ教室へ散って行った。
初年度のみ特例で、皆3年間学べる。
基本は7歳~3年間の予定だ。
この年齢にしたのは理由がある。
貴族は、5歳頃から家庭教師をつけ、家庭で学ぶ。
そして10歳には王都の学園に入学し学ぶが、だいたい学ぶことは家庭教師で習ったことの復習。
その応用だ。より、未来に向けて専門的に学ぶともいう。
だから、その家庭教師の代わりの学校なのだ。
今はまだ、王都の学園は貴族と優れた平民のみの入学で、平民は学年に1~2人という。
だが、学校で学べば、王都の学園へ入学できるものが飛躍的に増えるだろう。
ちなみに前世の日本とは違い、飛び級も可能。
勉強できる子がいつまでも学ぶことはない。
なんたって、我が家のお金は有限だからね。
領内の他の街はどうするかとか、村や町はどうするか、という問題もあるけど、ひとまずは無事開校できてほっとした。
この街で軌道に乗ってきたら、他にも増やすだろう。
99
お気に入りに追加
1,849
あなたにおすすめの小説
異世界で快適な生活するのに自重なんかしてられないだろ?
お子様
ファンタジー
机の引き出しから過去未来ではなく異世界へ。
飛ばされた世界で日本のような快適な生活を過ごすにはどうしたらいい?
自重して目立たないようにする?
無理無理。快適な生活を送るにはお金が必要なんだよ!
お金を稼ぎ目立っても、問題無く暮らす方法は?
主人公の考えた手段は、ドン引きされるような内容だった。
(実践出来るかどうかは別だけど)
土属性を極めて辺境を開拓します~愛する嫁と超速スローライフ~
にゃーにゃ
ファンタジー
「土属性だから追放だ!」理不尽な理由で追放されるも「はいはい。おっけー」主人公は特にパーティーに恨みも、未練もなく、世界が危機的な状況、というわけでもなかったので、ササッと王都を去り、辺境の地にたどり着く。
「助けなきゃ!」そんな感じで、世界樹の少女を襲っていた四天王の一人を瞬殺。 少女にほれられて、即座に結婚する。「ここを開拓してスローライフでもしてみようか」 主人公は土属性パワーで一瞬で辺境を開拓。ついでに魔王を超える存在を土属性で作ったゴーレムの物量で圧殺。
主人公は、世界樹の少女が生成したタネを、育てたり、のんびりしながら辺境で平和にすごす。そんな主人公のもとに、ドワーフ、魚人、雪女、魔王四天王、魔王、といった亜人のなかでも一際キワモノの種族が次から次へと集まり、彼らがもたらす特産品によってドンドン村は発展し豊かに、にぎやかになっていく。
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
転生社畜、転生先でも社畜ジョブ「書記」でブラック労働し、20年。前人未到のジョブレベルカンストからの大覚醒成り上がり!
nineyu
ファンタジー
男は絶望していた。
使い潰され、いびられ、社畜生活に疲れ、気がつけば死に場所を求めて樹海を歩いていた。
しかし、樹海の先は異世界で、転生の影響か体も若返っていた!
リスタートと思い、自由に暮らしたいと思うも、手に入れていたスキルは前世の影響らしく、気がつけば変わらない社畜生活に、、
そんな不幸な男の転機はそこから20年。
累計四十年の社畜ジョブが、遂に覚醒する!!
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
子育てスキルで異世界生活 ~かわいい子供たち(人外含む)と楽しく暮らしてます~
九頭七尾
ファンタジー
子供を庇って死んだアラサー女子の私、新川沙織。
女神様が異世界に転生させてくれるというので、ダメもとで願ってみた。
「働かないで毎日毎日ただただ可愛い子供と遊んでのんびり暮らしたい」
「その願い叶えて差し上げましょう!」
「えっ、いいの?」
転生特典として与えられたのは〈子育て〉スキル。それは子供がどんどん集まってきて、どんどん私に懐き、どんどん成長していくというもので――。
「いやいやさすがに育ち過ぎでしょ!?」
思ってたよりちょっと性能がぶっ壊れてるけど、お陰で楽しく暮らしてます。
転生したおばあちゃんはチートが欲しい ~この世界が乙女ゲームなのは誰も知らない~
ピエール
ファンタジー
おばあちゃん。
異世界転生しちゃいました。
そういえば、孫が「転生するとチートが貰えるんだよ!」と言ってたけど
チート無いみたいだけど?
おばあちゃんよく分かんないわぁ。
頭は老人 体は子供
乙女ゲームの世界に紛れ込んだ おばあちゃん。
当然、おばあちゃんはここが乙女ゲームの世界だなんて知りません。
訳が分からないながら、一生懸命歩んで行きます。
おばあちゃん奮闘記です。
果たして、おばあちゃんは断罪イベントを回避できるか?
[第1章おばあちゃん編]は文章が拙い為読みづらいかもしれません。
第二章 学園編 始まりました。
いよいよゲームスタートです!
[1章]はおばあちゃんの語りと生い立ちが多く、あまり話に動きがありません。
話が動き出す[2章]から読んでも意味が分かると思います。
おばあちゃんの転生後の生活に興味が出てきたら一章を読んでみて下さい。(伏線がありますので)
初投稿です
不慣れですが宜しくお願いします。
最初の頃、不慣れで長文が書けませんでした。
申し訳ございません。
少しづつ修正して纏めていこうと思います。
最底辺の転生者──2匹の捨て子を育む赤ん坊!?の異世界修行の旅
散歩道 猫ノ子
ファンタジー
捨てられてしまった2匹の神獣と育む異世界育成ファンタジー
2匹のねこのこを育む、ほのぼの育成異世界生活です。
人間の汚さを知る主人公が、動物のように純粋で無垢な女の子2人に振り回されつつ、振り回すそんな物語です。
主人公は最強ですが、基本的に最強しませんのでご了承くださいm(*_ _)m
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる