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3章

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住民票登録も無事に我が家のおひざ元の街だけは済み、今日は学校の開校式の日。
孤児院のオープンからは、すでに半年経っていた。

僕ら辺境伯家は総出で、開校式に挑んでいる。


「この学び舎に、多くの子供が入学できたことを、心より嬉しく思います。国でも初めての取り組みで、領民の皆様にもご迷惑をおかけしてしまったかと思いますが、今日この日を迎えられたのは、皆様のおけげです。この場を借りて、お礼を申し上げます。紹介いたします、この度この学校の開校を先導した、次期辺境伯リアムです。」



「ご紹介に預かりました、リアム・リートルテでございます。まずは、ご入学おめでとうございます。無事開校できたことに、安堵しております。まだまだ若輩者ですが、学校の責任者として、子供たちの未来が輝かしいものでありますように、頑張りたい所存です。また、学徒となる皆さん。リートルテは、血統を一番に重要視することはありません。平民の皆さんも、成績が良ければ文官や、騎士になっていただきたい。実力を重視します。だからこそ、努力してください。諦めないでください。私たちは、皆さんの活躍を期待しています。」


そう兄上が挨拶をし、お辞儀をすると、ワアっと拍手が起こった。
そうだよね。まだまだ貴族が優遇される社会だもの。
今の兄上の言葉は、平民からしたら、とても嬉しいものだ。



その後、文官や騎士・冒険者から教師になった人たちの紹介がされた。
学徒の子供たちは、それぞれ教室へ散って行った。
初年度のみ特例で、皆3年間学べる。
基本は7歳~3年間の予定だ。
この年齢にしたのは理由がある。
貴族は、5歳頃から家庭教師をつけ、家庭で学ぶ。
そして10歳には王都の学園に入学し学ぶが、だいたい学ぶことは家庭教師で習ったことの復習。
その応用だ。より、未来に向けて専門的に学ぶともいう。
だから、その家庭教師の代わりの学校なのだ。
今はまだ、王都の学園は貴族と優れた平民のみの入学で、平民は学年に1~2人という。
だが、学校で学べば、王都の学園へ入学できるものが飛躍的に増えるだろう。



ちなみに前世の日本とは違い、飛び級も可能。
勉強できる子がいつまでも学ぶことはない。
なんたって、我が家のお金は有限だからね。


領内の他の街はどうするかとか、村や町はどうするか、という問題もあるけど、ひとまずは無事開校できてほっとした。
この街で軌道に乗ってきたら、他にも増やすだろう。
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