69 / 110
番外編 寂しがり屋のひとりえっち♡(5)★
しおりを挟む
「ふあああぁ……っ」
二週間ぶりに味わう、愛する人の熱。待ち望んでいた質量に悦びの声が大きく上がった。
ずっと一人で慰めるだけだったせいか、いつも以上に敏感になっている気がする。ゆっくりと挿入されるだけでも気持ちよすぎて、すぐにも絶頂してしまいそうだ。
「侑人のナカ、すげえヒクついてんな。……気持ちいい」
耳元で囁かれて背筋が震える。そのまま耳朶を甘噛みされたかと思うと、今度は首筋から鎖骨にかけて吸い付かれた。
その間も腰の動きは止まらず、ずぶずぶと体内を埋められていく。最奥まで到達したところで一旦動きを止め、高山はやんわりと口付けてくる。
「ん、ぁ……」
舌を絡め取りながら腰をゆるゆると動かされると、それだけでもう駄目だった。体が溶けそうなほどに心地よくて、うっとりするほどの幸福感に満たされていく。
(高山さん……高山さんっ――)
高山のものをぎゅうぎゅうと締め付けては、さらなる繋がりを求めて腰が揺れてしまう。すると、高山はわずかに息を詰めた。
「そう急かすなよ。久々なんだ、じっくり味わわせろ」
「あ、あっ……ん」
ゆったりとしたストロークで擦り上げられるたび、侑人の口から甘い喘ぎ声がこぼれる。
高山の腰使いは徐々に激しさを増していった。それこそ言葉どおり、じっくり味わうかのように。
「あっ、高山さん……いい、きもち、い……っ」
侑人も懸命に腰を振っては、与えられる快楽を貪り尽くす。
時折、引き寄せられるように唇が重なるのも、熱っぽく視線が交わるのも――どれもこれもが愛おしくて胸がいっぱいになるのを感じた。
そのさなか、侑人の頬を撫でつけながら高山が口を開く。
「なあ、侑人。名前で俺のこと呼べよ」
吐息混じりの声。揺さぶられながらも、侑人は迷わず応えた。
「んっ……健二、さん」
「もっと」
「健二さん、けんじさっ――あぁんっ!」
名前を呼ぶたびに抽挿が激しくなり、仕舞いには声を上擦らせて喘いでしまう。一方、高山は目を細めて言った。
「……いい子にはご褒美だ」
こちらの膝裏を掴んで、自分の肩へと担ぎ上げる。雄々しい振る舞いに見惚れるのも束の間だった。
「んあ、ああぁっ!」
上から体重をかけるようにして高山が穿ってくる。そのあまりの衝撃に、侑人は大きく目を見開いて口をパクパクとさせた。
最奥のさらに奥。勢いづけて奥壁をぐぽぐぽとこじ開けられれば、もうひとたまりもない。
「う、あっ、らめ、ふかいぃ……っ!」
アナルビーズの質量とは比べものにならず、髪を振り乱しながらよがり狂う。結腸の入口まで貫かれるたびに視界がチカチカとし、もう何度絶頂しているのかもわからないほどだった。
それでも高山は止まらない。艶っぽく口元を歪ませて顔を覗きこんでくる。
「二週間もお預け食らったんだ。――まだ飛ぶなよ、侑人」
低い囁きが鼓膜をも犯していく。
侑人も朦朧とした意識のまま、高山の名前をうわごとのように繰り返した。そうして二人は互いの体温に溺れ、長い夜を過ごすのだった。
行為を終えた頃にはすっかり夜が更けていた。
シャワーを浴びて二人一緒にベッドに入る。どこか熱を持て余している侑人に対し、すでに高山は寝息を立てていた。
(本当は疲れてたくせに……よくもまあ)
出張明けで疲れていたであろうことは容易に察しがつく。目の下に隈ができているし、顔色だって心なしかよくない気がする。
それでも、こうして自分との時間をとってくれただなんて――無理をさせてしまったのではないかと心配に思う反面、高山の気持ちが嬉しくてたまらない。
二週間ぶんの寂しさを埋めるようなセックスはどこまでも情熱的で、火照った体の熱が冷めやらないくらいだ。
侑人は苦笑を浮かべると、そっと高山の頭に手を伸ばす。こそばゆい気持ちを覚えながらも、人知れず小さな声で告げた。
「おかえりなさい、健二さん」
高山が隣にいてくれる日常、という幸せを噛みしめるかのように。それから、静かに瞼を閉じたのだった。
二週間ぶりに味わう、愛する人の熱。待ち望んでいた質量に悦びの声が大きく上がった。
ずっと一人で慰めるだけだったせいか、いつも以上に敏感になっている気がする。ゆっくりと挿入されるだけでも気持ちよすぎて、すぐにも絶頂してしまいそうだ。
「侑人のナカ、すげえヒクついてんな。……気持ちいい」
耳元で囁かれて背筋が震える。そのまま耳朶を甘噛みされたかと思うと、今度は首筋から鎖骨にかけて吸い付かれた。
その間も腰の動きは止まらず、ずぶずぶと体内を埋められていく。最奥まで到達したところで一旦動きを止め、高山はやんわりと口付けてくる。
「ん、ぁ……」
舌を絡め取りながら腰をゆるゆると動かされると、それだけでもう駄目だった。体が溶けそうなほどに心地よくて、うっとりするほどの幸福感に満たされていく。
(高山さん……高山さんっ――)
高山のものをぎゅうぎゅうと締め付けては、さらなる繋がりを求めて腰が揺れてしまう。すると、高山はわずかに息を詰めた。
「そう急かすなよ。久々なんだ、じっくり味わわせろ」
「あ、あっ……ん」
ゆったりとしたストロークで擦り上げられるたび、侑人の口から甘い喘ぎ声がこぼれる。
高山の腰使いは徐々に激しさを増していった。それこそ言葉どおり、じっくり味わうかのように。
「あっ、高山さん……いい、きもち、い……っ」
侑人も懸命に腰を振っては、与えられる快楽を貪り尽くす。
時折、引き寄せられるように唇が重なるのも、熱っぽく視線が交わるのも――どれもこれもが愛おしくて胸がいっぱいになるのを感じた。
そのさなか、侑人の頬を撫でつけながら高山が口を開く。
「なあ、侑人。名前で俺のこと呼べよ」
吐息混じりの声。揺さぶられながらも、侑人は迷わず応えた。
「んっ……健二、さん」
「もっと」
「健二さん、けんじさっ――あぁんっ!」
名前を呼ぶたびに抽挿が激しくなり、仕舞いには声を上擦らせて喘いでしまう。一方、高山は目を細めて言った。
「……いい子にはご褒美だ」
こちらの膝裏を掴んで、自分の肩へと担ぎ上げる。雄々しい振る舞いに見惚れるのも束の間だった。
「んあ、ああぁっ!」
上から体重をかけるようにして高山が穿ってくる。そのあまりの衝撃に、侑人は大きく目を見開いて口をパクパクとさせた。
最奥のさらに奥。勢いづけて奥壁をぐぽぐぽとこじ開けられれば、もうひとたまりもない。
「う、あっ、らめ、ふかいぃ……っ!」
アナルビーズの質量とは比べものにならず、髪を振り乱しながらよがり狂う。結腸の入口まで貫かれるたびに視界がチカチカとし、もう何度絶頂しているのかもわからないほどだった。
それでも高山は止まらない。艶っぽく口元を歪ませて顔を覗きこんでくる。
「二週間もお預け食らったんだ。――まだ飛ぶなよ、侑人」
低い囁きが鼓膜をも犯していく。
侑人も朦朧とした意識のまま、高山の名前をうわごとのように繰り返した。そうして二人は互いの体温に溺れ、長い夜を過ごすのだった。
行為を終えた頃にはすっかり夜が更けていた。
シャワーを浴びて二人一緒にベッドに入る。どこか熱を持て余している侑人に対し、すでに高山は寝息を立てていた。
(本当は疲れてたくせに……よくもまあ)
出張明けで疲れていたであろうことは容易に察しがつく。目の下に隈ができているし、顔色だって心なしかよくない気がする。
それでも、こうして自分との時間をとってくれただなんて――無理をさせてしまったのではないかと心配に思う反面、高山の気持ちが嬉しくてたまらない。
二週間ぶんの寂しさを埋めるようなセックスはどこまでも情熱的で、火照った体の熱が冷めやらないくらいだ。
侑人は苦笑を浮かべると、そっと高山の頭に手を伸ばす。こそばゆい気持ちを覚えながらも、人知れず小さな声で告げた。
「おかえりなさい、健二さん」
高山が隣にいてくれる日常、という幸せを噛みしめるかのように。それから、静かに瞼を閉じたのだった。
53
お気に入りに追加
639
あなたにおすすめの小説
平凡なSubの俺はスパダリDomに愛されて幸せです
おもち
BL
スパダリDom(いつもの)× 平凡Sub(いつもの)
BDSM要素はほぼ無し。
甘やかすのが好きなDomが好きなので、安定にイチャイチャ溺愛しています。
順次スケベパートも追加していきます
僕を拾ってくれたのはイケメン社長さんでした
なの
BL
社長になって1年、父の葬儀でその少年に出会った。
「あんたのせいよ。あんたさえいなかったら、あの人は死なずに済んだのに…」
高校にも通わせてもらえず、実母の恋人にいいように身体を弄ばれていたことを知った。
そんな理不尽なことがあっていいのか、人は誰でも幸せになる権利があるのに…
その少年は昔、誰よりも可愛がってた犬に似ていた。
ついその犬を思い出してしまい、その少年を幸せにしたいと思うようになった。
かわいそうな人生を送ってきた少年とイケメン社長が出会い、恋に落ちるまで…
ハッピーエンドです。
R18の場面には※をつけます。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
【完結・BL】俺をフッた初恋相手が、転勤して上司になったんだが?【先輩×後輩】
彩華
BL
『俺、そんな目でお前のこと見れない』
高校一年の冬。俺の初恋は、見事に玉砕した。
その後、俺は見事にDTのまま。あっという間に25になり。何の変化もないまま、ごくごくありふれたサラリーマンになった俺。
そんな俺の前に、運命の悪戯か。再び初恋相手は現れて────!?
二十歳の同人女子と十七歳の女装男子
クナリ
恋愛
同人誌でマンガを描いている三織は、二十歳の大学生。
ある日、一人の男子高校生と出会い、危ないところを助けられる。
後日、友人と一緒にある女装コンカフェに行ってみると、そこにはあの男子高校生、壮弥が女装して働いていた。
しかも彼は、三織のマンガのファンだという。
思わぬ出会いをした同人作家と読者だったが、三織を大切にしながら世話を焼いてくれる壮弥に、「女装していても男は男。安全のため、警戒を緩めてはいけません」と忠告されつつも、だんだんと三織は心を惹かれていく。
自己評価の低い三織は、壮弥の迷惑になるからと具体的な行動まではなかなか起こせずにいたが、やがて二人の関係はただの作家と読者のものとは変わっていった。
てなずけたポメラニアンはSubで鬼上司でした
有村千代
BL
ポメラニアン(※上司)を躾けて甘やかして♥ Dom/Subユニバース×ポメガバース!
<あらすじ>
「上司があんなに可愛いポメラニアンだとか! 忘れる方が無理ってもんでしょう!?」
駆け出しの商社マン・羽柴は、鬼上司の犬飼に叱られてばかりの日々を送っている。
ある日、終業後のオフィスで、なぜか一匹のポメラニアンと遭遇するのだが――その正体はまさかの犬飼だった!
犬飼は過度のストレスを感じると、ポメラニアンに変化してしまう特異体質。さらにはSubとして欲求不満を抱えていたのだ。
羽柴は力になりたいと思うも、実はプレイが苦手なDomで、コマンドなんて飼い犬相手にしか使ったことがない。
そんな羽柴に対して犬飼が提案してきたのは、プレイ練習という名の仮パートナーで…!?
【無邪気ワンコ部下×クーデレ鬼上司(プレイが苦手なDom×ポメ化するSub)】
※『★』マークがついている章は性的な描写が含まれています。
※全7話+番外編5話(断章含む)、毎日更新。
※ピュアな下剋上Dom/Subユニバース。プレイは甘々褒め、ソフトSM。
(Dom/Subが初めての方にも楽しんでいただけたら幸いです!)
作者X(Twitter)【https://twitter.com/tiyo_arimura_】
掲載箇所【エブリスタ/アルファポリス/ムーンライトノベルズ/BLove/fujossy/pixiv】
そばかす糸目はのんびりしたい
楢山幕府
BL
由緒ある名家の末っ子として生まれたユージン。
母親が後妻で、眉目秀麗な直系の遺伝を受け継がなかったことから、一族からは空気として扱われていた。
ただ一人、溺愛してくる老いた父親を除いて。
ユージンは、のんびりするのが好きだった。
いつでも、のんびりしたいと思っている。
でも何故か忙しい。
ひとたび出張へ出れば、冒険者に囲まれる始末。
いつになったら、のんびりできるのか。もう開き直って、のんびりしていいのか。
果たして、そばかす糸目はのんびりできるのか。
懐かれ体質が好きな方向けです。今のところ主人公は、のんびり重視の恋愛未満です。
全17話、約6万文字。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる