61 / 77
第9話 やっと隣に並べた(8)★
しおりを挟む
「ゴムすっから待ってろな」
と、千佳の頭をひと撫でしてからバッグに手を伸ばす。コンドームのパッケージを取り出すと、明はズボンの前を寛げていった。
下着の中から出てきたものは、すでに硬く張り詰めていてなんとも苦しそうだ。明がコンドームを装着するさまを見届けながら、千佳は苦笑を浮かべた。
「うあ……入っかな」
「できる限り優しくする」
「よ、よろしくおなしゃす」
千佳が改めて両脚を開くと、明はそれを抱え込むようにして大きく開脚させてきた。
腰を寄せられるとともに屹立が宛がわれれば、千佳の頭は期待と不安でいっぱいになる。
「じゃあ、挿れるぞ」
コンドームのローションを入口に擦りつけられ、いよいよそのときが来たらしい。明は慎重に腰を押し進めてくる。
「あ、くッ……」
ずぶずぶと異物が埋め込まれて、凄まじい圧迫感に思わず苦しげな声が出てしまう。
明のものは、アナルプラグとは比べものにならない質量だった。柔らかくほぐれているとはいえ、本来受け入れる器官ではないところに挿入されているのだから、違和感はどうしても拭えない。
(……明ので、すげー広がってる)
まるで体内を抉じ開けられるようで苦しい――そのはずなのに、興奮を覚えてしまうのは何故だろうか。明が腰を進めてくるたび、セックスをしているのだという実感がわいて胸が熱くなるのだ。
「大丈夫か?」
先端を収めたところで、明が心配そうな眼差しを投げかけてくる。
「ん……圧迫感ヤバいけど、思ったよか痛くねえ」
「そっか。とりあえずここまでな」
明は一旦動きを止め、首筋や鎖骨の上にキスを落としていく。こちらを労わっているのが伝わってきて、千佳は明の頬に手を伸ばした。
「明ってば、優しすぎ。動いていーよ?」
「なら、浅いとこゆっくり動くから。痛かったら言えよ」
言葉を交わし、緩やかな抽送が始まる。浅く抜き挿しされるだけで、千佳は全身が痺れるような感覚に陥った。
「あ、んっ、ああ……っ」
大きくて硬い明のものを意識すれば、ドクドクという脈打ちまでもがダイレクトに響いてくる。シリコン素材などでは絶対に味わえない心地よさで、千佳は小さく喘ぎながら体を震わせた。
(セックスって、こんなに気持ちいいのかよ――)
これで敏感な箇所を突かれでもしたら、どうなってしまうのだろう。そんな考えがふとよぎって胸の内が疼く。異物感にも慣れてきて、千佳はねだるように明のことを見上げた。
「っ、明……もっと」
「もっと、なに? あんま動かない方がいい?」
「ちがっ――さっきみたく、イイトコほしい……」
言うと、明の瞳に情欲の炎がちらついた気がした。
と、千佳の頭をひと撫でしてからバッグに手を伸ばす。コンドームのパッケージを取り出すと、明はズボンの前を寛げていった。
下着の中から出てきたものは、すでに硬く張り詰めていてなんとも苦しそうだ。明がコンドームを装着するさまを見届けながら、千佳は苦笑を浮かべた。
「うあ……入っかな」
「できる限り優しくする」
「よ、よろしくおなしゃす」
千佳が改めて両脚を開くと、明はそれを抱え込むようにして大きく開脚させてきた。
腰を寄せられるとともに屹立が宛がわれれば、千佳の頭は期待と不安でいっぱいになる。
「じゃあ、挿れるぞ」
コンドームのローションを入口に擦りつけられ、いよいよそのときが来たらしい。明は慎重に腰を押し進めてくる。
「あ、くッ……」
ずぶずぶと異物が埋め込まれて、凄まじい圧迫感に思わず苦しげな声が出てしまう。
明のものは、アナルプラグとは比べものにならない質量だった。柔らかくほぐれているとはいえ、本来受け入れる器官ではないところに挿入されているのだから、違和感はどうしても拭えない。
(……明ので、すげー広がってる)
まるで体内を抉じ開けられるようで苦しい――そのはずなのに、興奮を覚えてしまうのは何故だろうか。明が腰を進めてくるたび、セックスをしているのだという実感がわいて胸が熱くなるのだ。
「大丈夫か?」
先端を収めたところで、明が心配そうな眼差しを投げかけてくる。
「ん……圧迫感ヤバいけど、思ったよか痛くねえ」
「そっか。とりあえずここまでな」
明は一旦動きを止め、首筋や鎖骨の上にキスを落としていく。こちらを労わっているのが伝わってきて、千佳は明の頬に手を伸ばした。
「明ってば、優しすぎ。動いていーよ?」
「なら、浅いとこゆっくり動くから。痛かったら言えよ」
言葉を交わし、緩やかな抽送が始まる。浅く抜き挿しされるだけで、千佳は全身が痺れるような感覚に陥った。
「あ、んっ、ああ……っ」
大きくて硬い明のものを意識すれば、ドクドクという脈打ちまでもがダイレクトに響いてくる。シリコン素材などでは絶対に味わえない心地よさで、千佳は小さく喘ぎながら体を震わせた。
(セックスって、こんなに気持ちいいのかよ――)
これで敏感な箇所を突かれでもしたら、どうなってしまうのだろう。そんな考えがふとよぎって胸の内が疼く。異物感にも慣れてきて、千佳はねだるように明のことを見上げた。
「っ、明……もっと」
「もっと、なに? あんま動かない方がいい?」
「ちがっ――さっきみたく、イイトコほしい……」
言うと、明の瞳に情欲の炎がちらついた気がした。
2
お気に入りに追加
165
あなたにおすすめの小説
小さな食堂
希紫瑠音
BL
年下(大柄・強面)×年上の食堂店主(世話好き)
カウンター席の奥、定食を頬張る男がいる。
大柄で目つきは鋭く無表情。白いシャツのボタンは二つあいていて、袖をまくっていて、そこから腕時計が見える。
どうみてもカタギではない。そう口にする客もいるが、沖食堂の店主である沖駿也(おきしゅんや)は彼がどんな人物だろうと構わなかった。
※郷田は刑事設定ですが、あまり仕事の描写はでてきません。
※印はゆるいのも含めて性的描写あり
お客様と商品
あかまロケ
BL
馬鹿で、不細工で、性格最悪…なオレが、衣食住提供と引き換えに体を売る相手は高校時代一度も面識の無かったエリートモテモテイケメン御曹司で。オレは商品で、相手はお客様。そう思って毎日せっせとお客様に尽くす涙ぐましい努力のオレの物語。(*ムーンライトノベルズ・pixivにも投稿してます。)
君に噛み跡を遺したい。
卵丸
BL
真面目なαの氷室 絢斗はΩなのに営業部のエースである箕輪 要が気になっていた。理由は彼の首の項には噛み跡が有るから番はいると思っていたがある日、残業していた要に絢斗は噛み跡の事を聞くと要は悲しい表情で知らないと答えて・・・・・。
心配性の真面目なαと人に頼らない実はシンママのΩのオフィスラブストーリー。
目が覚めたら、カノジョの兄に迫られていた件
水野七緒
BL
ワケあってクラスメイトの女子と交際中の青野 行春(あおの ゆきはる)。そんな彼が、ある日あわや貞操の危機に。彼を襲ったのは星井夏樹(ほしい なつき)──まさかの、交際中のカノジョの「お兄さん」。だが、どうも様子がおかしくて──
※「目が覚めたら、妹の彼氏とつきあうことになっていた件」の続編(サイドストーリー)です。
※前作を読まなくてもわかるように執筆するつもりですが、前作も読んでいただけると有り難いです。
※エンドは1種類の予定ですが、2種類になるかもしれません。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
sugar sugar honey! 甘くとろける恋をしよう
乃木のき
BL
母親の再婚によってあまーい名前になってしまった「佐藤蜜」は入学式の日、担任に「おいしそうだね」と言われてしまった。
周防獅子という負けず劣らずの名前を持つ担任は、ガタイに似合わず甘党でおっとりしていて、そばにいると心地がいい。
初恋もまだな蜜だけど周防と初めての経験を通して恋を知っていく。
(これが恋っていうものなのか?)
人を好きになる苦しさを知った時、蜜は大人の階段を上り始める。
ピュアな男子高生と先生の甘々ラブストーリー。
※エブリスタにて『sugar sugar honey』のタイトルで掲載されていた作品です。
ポケットのなかの空
三尾
BL
【ある朝、突然、目が見えなくなっていたらどうするだろう?】
大手電機メーカーに勤めるエンジニアの響野(ひびの)は、ある日、原因不明の失明状態で目を覚ました。
取るものも取りあえず向かった病院で、彼は中学時代に同級生だった水元(みずもと)と再会する。
十一年前、響野や友人たちに何も告げることなく転校していった水元は、複雑な家庭の事情を抱えていた。
目の不自由な響野を見かねてサポートを申し出てくれた水元とすごすうちに、友情だけではない感情を抱く響野だが、勇気を出して想いを伝えても「その感情は一時的なもの」と否定されてしまい……?
重い過去を持つ一途な攻め × 不幸に抗(あらが)う男前な受けのお話。
*-‥-‥-‥-‥-‥-‥-‥-*
・性描写のある回には「※」マークが付きます。
・水元視点の番外編もあり。
*-‥-‥-‥-‥-‥-‥-‥-*
※番外編はこちら
『光の部屋、花の下で。』https://www.alphapolis.co.jp/novel/728386436/614893182
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる