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第一章 名無しさんの最強異世界冒険録
第二十話 エルフの少女vs切裂魔①
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「………っ!何なのよこいつっ!」
その人物の台詞に狼狽えたアイではあったがすぐに思考を戻す。
何にせよ、攻撃方法もわからず兵士の首を飛ばした。
まずは逃げ、動き回る事だとアイは即座に判断する。
人の首を一瞬で切断する方法は限られてくる。
考えられるのは…武器だとしたら刃物か糸、または頭部だけに強い衝撃を与えられるような物。
横目で転がる兵士の首元を見る。
「…あんた、盗賊か何か?」
アイは目の前の殺人犯と思わしき人物に話かける。
しかし別に興味があるわけではない。
時間稼ぎ
その攻撃方法を予想して対策を考えるまでの。
兵士の首元は切り裂いたような痕があった。
少なくとも綺麗とは言い難い切断面…まるで獣に喰い散らかされたようだった。
「あー?俺が盗賊ぅ~?ぎゃひっ」
だとすると糸のようなものの切断ではない。
しかしそれさえわかれば十分だ、暗闇の中見えない糸のようなものが張り巡らされでもしていたら身動きすらとれない。
「あんたの格好や口汚さ、賊にしか見えないわよ」
口ぶりや格好は男みたいだが、どうやら女性のようだ。
髪はショートの散切り頭、目の下には隈があり、横に長い裂かれたような口からは牙のような八重歯がでている。
何故か服も引き裂かれており、服としての機能を果たしているかも怪しい…が。
その身なりさえ整えればごく普通の少女のように見てとれた。
「…………あんた、どっかで見た事があるわ…」
これは時間稼ぎではなく、本当の事だった。
初対面だがその顔には見覚えがあった。
「あ~……?」
散切りの少女の動きも止まる、二人は一直線に向かい合っていた。
距離はおよそ10メートル。
「…!あんた『ティアラップ』でしょ?昔…都で大量殺人をしたっていう……『切裂ティアラップ』…」
知識を呼び起こし、散切り少女の素性が判明する。
人相書きと名前が公表され指名手配をされていたわずか10歳の少女。
それが目の前の少女と一致した。
数年前の話だが、その容姿はまるで変わっていなかった。
「………ん~」
ティアラップと呼ばれる少女も何かを考えだし動かない。
今のうちに街へ逃げるべきか…
戦うにせよ、街の外は見渡す限り草の平原。
遮蔽物が何一つない
弓を武器とするアイにとってそれは不利が過ぎる。
ジリ…
少しずつ距離を離す。
そして街へ入ろうとしたその時
考え事をしていたティアラップが口を開いた。
「あ~そうだぁ!お前標的だー、え~っとリーフ…リーフレイン!そうだそうだ!しっちょおに標的っていわれてるやつだ!」
踵を返そうとした、アイの動きが止まる。
「……何?…何て言ったの?」
「だからーお前だろ?リーフレインって!俺標的の顔は覚えられんだー!しっちょおから渡されたー標的リストの似顔絵にそっくりだ!」
しっちょお?標的?
まさか、目の前の少女は……
しかしアイにはもう何者かなんて関係なかった。
背から弓をおろし、矢を構える。
『シャインアロー』
ヒュッ!
アイは弓を空に構え、夜空に矢を放った。
矢は闇に消え、見えなくなる。
「……?何やってんだ?俺に射つんじゃねえの?…あれ?……そいやぁリーフレインは双剣使いだってー言ってたような?言ってなかったかー?」
「関係ないわよ」
「…あ?」
その時、まるでスポットライトに当てられたかのように空からティアラップだけを日射しが照らした。
ジュウウウウウウッッッ……!
「!な、何だこりゃ!?熱っっっ!!?」
たまらず後ろに下がるティアラップ。
しかし日射しのスポットライトはどこに動こうともティアラップだけを照らしその肌だけを焼いた。
ジュウウウウウウウウウウッッッ!!
まるで熱した鉄で肉を焼いているかのような音が聞こえる。
「あぁぁぁぁっつ!てめぇ!何してっ……!?」
そして更に、上空からその日射しが通り道であるかのように
大量の矢が
焼かれている少女に
降り注いだ。
「!!ってめっ…!」
ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザッッッ
……
……
光は消え
降り注いだ矢は人の形を成し
まるで雨の如き音を止ませた。
矢に覆われ
姿すら見えなくなった少女も
その動きを制止させた。
「もう関係ないの、あんたが誰かとか…夜なのに日射しとか…放った矢は一本なのにとか…全部。だってお姉ちゃんを狙ってる時点で…あんたはもう死んでるのと同じ。説明する気はないわ」
お姉ちゃんは大丈夫だろうか。
何故お姉ちゃんが狙われているかはわからない。
しかしあの姉の事だ、案外もう研究所すら壊滅させているかもしれない。
自分がすべき事は心配する事じゃない。
彼と共に強くなり、姉の隣に立ち戦う事。
その為にはもっと強くならなければ。
そう、アイが踵を返そうとした時だった。
「ぎゃひっ…ぎゃひひひひひひひひひ」
「!!」
人の形を造形した矢の奥から
不気味な声が聞こえてくる。
「なっ…!」
(あれだけの矢の襲来を受けて無事なはずが…っ!)
びりぃっ…
びりびりびりびり…
びりびりびりびりびりびりびりびりっ…!
そうアイが考えた時
全ての矢が嫌な音を立てながら
縦に真っ二つに引き裂かれた。
全ての矢がズタズタになり、地面に山を作り上げた時
奥から肌を真っ赤にさせた
切裂ティアラップが姿を現した。
「ぎゃひひ!あーやべーやべー!さっきの光はやばかったぜ!すげー熱かった!さすがにあれは裂けねーわ!」
ティアラップは無傷だった。
肌が真っ赤なのは日射しによる単なる日焼けでしかなく、血は一滴も出ていない。
降り注ぐ矢を一身に受けたにもかかわらず。
「っ!」ダッ!
アイは即座にその場を移動する。
町に入り迎撃するために。
「ぎゃひひ!つれねーなぁ!逃げんなよ!」
ヒュン!
「…あっ!」ガクン
風が通り抜けるような…揺れるような音と感触を感じた時
アイの動きは止まった。
強制的に止められた。
開いたままの門、数メートル手前で膝から崩れおちる。
(脚…脚に力が…!)
見ればアイの両脚には肌を裂いたような傷痕があり
いつの間にかかなりの出血をしていた。
(一体…どうやったのっ…!?)
それでも無理矢理足に力を込め、血が噴き出しながらもヨロヨロと前へ進む。
「なーんだ、すげーのさっきのあれだけかよぉ!もっとすげーの見せてみろよ!ぎゃひひ!」
ヒュン
スパッ
「っ!!」
今度は脚の血を押さえていた右腕の肌を裂かれる。
真空波にやられたように二の腕には一文字の傷が開き、血が噴き出す。
しかし、逃げるしかない。
ティアラップの言う事は当たっていて、先程の攻撃がアイの能力を使った最大級の攻撃だった。
(本当……何もかもがダメだな…アタシ…)
「おーい!てめーリーフレインじゃねーのかよー!全然よえーじゃねーか!」
ヒュン
ズバッ
「…………」
(本当に…何でアタシはお姉ちゃんみたいになれないんだろ…結構頑張ってるはずだったんだけどな…)
エルフ最強の騎士リーフレイン…名前の由来はエルフの言葉で『閃光』
その能力に乗せた無双の剣技は例え能力がわかっていても止めようがなく幼い頃からその力を遺憾なく発揮していた。
対して妹のアイスメリア…名前の由来は『降り注ぐ日射し』
常に姉へのコンプレックスに苛まれた彼女はそれでも姉に近づくため常人よりも遥かに鍛練は積んできていた。
実際弓に関してはかなりの名手であり、普通であればその力はどこへ行っても活躍の場はあるだろう。
しかし、エルフの里では姉の名声に隠れ、里を出たばかりの彼女は世界を知らない。故に劣等感に苛まれるのは無理のない事であった。
(……何で、お母さんはアタシにこの名前をつけたんだろう…)
もし、姉と名前が逆であったなら。
彼女がそういう思考に陥るのも、当然だった。
「おーい、生きてっかぁ~?ぎゃひひ!なぶるのもいーけどもう飽きたから殺すよぉ?」
「……」
ビリビリビリビリビリビリビリビリ
最早アイは息も絶え絶えだった
着ていた服は原型無く裂かれ
身体中のあちこちには一文字に裂かれた傷ができ
横たわるアイの下には血が水溜まりのようにできている
「………」
薄れる意識の中
最期に考えるのは出会ったばかりの愛おしい彼の顔
そして
彼が呼んでくれた自分の名前
(お母さん…は…昔…アタシに…何て…言った…んだっけ…)
『うふふ、お母さんね?凄く二人の名前考えたんだから。今言ったのはエルフ族の言葉……でもね?あなた達にはもう一つ力が宿ってる。リーフ、あなたはもう理解しているわよね。お姉ちゃんだもの。その力も使ってちゃんと妹の事、守ってあげてね。……そして、アイス。あなたはまだ小さいからわからないかもしれないけど、いつか力を使う時…もう一つの力も思い出して…あなたは……………』
だから。
あなたは
『アイスメリア!!』
どこかでその名前が聞こえた気がした。
しかし、もうその時には
アイの身体はバラバラに引き裂かれていた。
その人物の台詞に狼狽えたアイではあったがすぐに思考を戻す。
何にせよ、攻撃方法もわからず兵士の首を飛ばした。
まずは逃げ、動き回る事だとアイは即座に判断する。
人の首を一瞬で切断する方法は限られてくる。
考えられるのは…武器だとしたら刃物か糸、または頭部だけに強い衝撃を与えられるような物。
横目で転がる兵士の首元を見る。
「…あんた、盗賊か何か?」
アイは目の前の殺人犯と思わしき人物に話かける。
しかし別に興味があるわけではない。
時間稼ぎ
その攻撃方法を予想して対策を考えるまでの。
兵士の首元は切り裂いたような痕があった。
少なくとも綺麗とは言い難い切断面…まるで獣に喰い散らかされたようだった。
「あー?俺が盗賊ぅ~?ぎゃひっ」
だとすると糸のようなものの切断ではない。
しかしそれさえわかれば十分だ、暗闇の中見えない糸のようなものが張り巡らされでもしていたら身動きすらとれない。
「あんたの格好や口汚さ、賊にしか見えないわよ」
口ぶりや格好は男みたいだが、どうやら女性のようだ。
髪はショートの散切り頭、目の下には隈があり、横に長い裂かれたような口からは牙のような八重歯がでている。
何故か服も引き裂かれており、服としての機能を果たしているかも怪しい…が。
その身なりさえ整えればごく普通の少女のように見てとれた。
「…………あんた、どっかで見た事があるわ…」
これは時間稼ぎではなく、本当の事だった。
初対面だがその顔には見覚えがあった。
「あ~……?」
散切りの少女の動きも止まる、二人は一直線に向かい合っていた。
距離はおよそ10メートル。
「…!あんた『ティアラップ』でしょ?昔…都で大量殺人をしたっていう……『切裂ティアラップ』…」
知識を呼び起こし、散切り少女の素性が判明する。
人相書きと名前が公表され指名手配をされていたわずか10歳の少女。
それが目の前の少女と一致した。
数年前の話だが、その容姿はまるで変わっていなかった。
「………ん~」
ティアラップと呼ばれる少女も何かを考えだし動かない。
今のうちに街へ逃げるべきか…
戦うにせよ、街の外は見渡す限り草の平原。
遮蔽物が何一つない
弓を武器とするアイにとってそれは不利が過ぎる。
ジリ…
少しずつ距離を離す。
そして街へ入ろうとしたその時
考え事をしていたティアラップが口を開いた。
「あ~そうだぁ!お前標的だー、え~っとリーフ…リーフレイン!そうだそうだ!しっちょおに標的っていわれてるやつだ!」
踵を返そうとした、アイの動きが止まる。
「……何?…何て言ったの?」
「だからーお前だろ?リーフレインって!俺標的の顔は覚えられんだー!しっちょおから渡されたー標的リストの似顔絵にそっくりだ!」
しっちょお?標的?
まさか、目の前の少女は……
しかしアイにはもう何者かなんて関係なかった。
背から弓をおろし、矢を構える。
『シャインアロー』
ヒュッ!
アイは弓を空に構え、夜空に矢を放った。
矢は闇に消え、見えなくなる。
「……?何やってんだ?俺に射つんじゃねえの?…あれ?……そいやぁリーフレインは双剣使いだってー言ってたような?言ってなかったかー?」
「関係ないわよ」
「…あ?」
その時、まるでスポットライトに当てられたかのように空からティアラップだけを日射しが照らした。
ジュウウウウウウッッッ……!
「!な、何だこりゃ!?熱っっっ!!?」
たまらず後ろに下がるティアラップ。
しかし日射しのスポットライトはどこに動こうともティアラップだけを照らしその肌だけを焼いた。
ジュウウウウウウウウウウッッッ!!
まるで熱した鉄で肉を焼いているかのような音が聞こえる。
「あぁぁぁぁっつ!てめぇ!何してっ……!?」
そして更に、上空からその日射しが通り道であるかのように
大量の矢が
焼かれている少女に
降り注いだ。
「!!ってめっ…!」
ザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザザッッッ
……
……
光は消え
降り注いだ矢は人の形を成し
まるで雨の如き音を止ませた。
矢に覆われ
姿すら見えなくなった少女も
その動きを制止させた。
「もう関係ないの、あんたが誰かとか…夜なのに日射しとか…放った矢は一本なのにとか…全部。だってお姉ちゃんを狙ってる時点で…あんたはもう死んでるのと同じ。説明する気はないわ」
お姉ちゃんは大丈夫だろうか。
何故お姉ちゃんが狙われているかはわからない。
しかしあの姉の事だ、案外もう研究所すら壊滅させているかもしれない。
自分がすべき事は心配する事じゃない。
彼と共に強くなり、姉の隣に立ち戦う事。
その為にはもっと強くならなければ。
そう、アイが踵を返そうとした時だった。
「ぎゃひっ…ぎゃひひひひひひひひひ」
「!!」
人の形を造形した矢の奥から
不気味な声が聞こえてくる。
「なっ…!」
(あれだけの矢の襲来を受けて無事なはずが…っ!)
びりぃっ…
びりびりびりびり…
びりびりびりびりびりびりびりびりっ…!
そうアイが考えた時
全ての矢が嫌な音を立てながら
縦に真っ二つに引き裂かれた。
全ての矢がズタズタになり、地面に山を作り上げた時
奥から肌を真っ赤にさせた
切裂ティアラップが姿を現した。
「ぎゃひひ!あーやべーやべー!さっきの光はやばかったぜ!すげー熱かった!さすがにあれは裂けねーわ!」
ティアラップは無傷だった。
肌が真っ赤なのは日射しによる単なる日焼けでしかなく、血は一滴も出ていない。
降り注ぐ矢を一身に受けたにもかかわらず。
「っ!」ダッ!
アイは即座にその場を移動する。
町に入り迎撃するために。
「ぎゃひひ!つれねーなぁ!逃げんなよ!」
ヒュン!
「…あっ!」ガクン
風が通り抜けるような…揺れるような音と感触を感じた時
アイの動きは止まった。
強制的に止められた。
開いたままの門、数メートル手前で膝から崩れおちる。
(脚…脚に力が…!)
見ればアイの両脚には肌を裂いたような傷痕があり
いつの間にかかなりの出血をしていた。
(一体…どうやったのっ…!?)
それでも無理矢理足に力を込め、血が噴き出しながらもヨロヨロと前へ進む。
「なーんだ、すげーのさっきのあれだけかよぉ!もっとすげーの見せてみろよ!ぎゃひひ!」
ヒュン
スパッ
「っ!!」
今度は脚の血を押さえていた右腕の肌を裂かれる。
真空波にやられたように二の腕には一文字の傷が開き、血が噴き出す。
しかし、逃げるしかない。
ティアラップの言う事は当たっていて、先程の攻撃がアイの能力を使った最大級の攻撃だった。
(本当……何もかもがダメだな…アタシ…)
「おーい!てめーリーフレインじゃねーのかよー!全然よえーじゃねーか!」
ヒュン
ズバッ
「…………」
(本当に…何でアタシはお姉ちゃんみたいになれないんだろ…結構頑張ってるはずだったんだけどな…)
エルフ最強の騎士リーフレイン…名前の由来はエルフの言葉で『閃光』
その能力に乗せた無双の剣技は例え能力がわかっていても止めようがなく幼い頃からその力を遺憾なく発揮していた。
対して妹のアイスメリア…名前の由来は『降り注ぐ日射し』
常に姉へのコンプレックスに苛まれた彼女はそれでも姉に近づくため常人よりも遥かに鍛練は積んできていた。
実際弓に関してはかなりの名手であり、普通であればその力はどこへ行っても活躍の場はあるだろう。
しかし、エルフの里では姉の名声に隠れ、里を出たばかりの彼女は世界を知らない。故に劣等感に苛まれるのは無理のない事であった。
(……何で、お母さんはアタシにこの名前をつけたんだろう…)
もし、姉と名前が逆であったなら。
彼女がそういう思考に陥るのも、当然だった。
「おーい、生きてっかぁ~?ぎゃひひ!なぶるのもいーけどもう飽きたから殺すよぉ?」
「……」
ビリビリビリビリビリビリビリビリ
最早アイは息も絶え絶えだった
着ていた服は原型無く裂かれ
身体中のあちこちには一文字に裂かれた傷ができ
横たわるアイの下には血が水溜まりのようにできている
「………」
薄れる意識の中
最期に考えるのは出会ったばかりの愛おしい彼の顔
そして
彼が呼んでくれた自分の名前
(お母さん…は…昔…アタシに…何て…言った…んだっけ…)
『うふふ、お母さんね?凄く二人の名前考えたんだから。今言ったのはエルフ族の言葉……でもね?あなた達にはもう一つ力が宿ってる。リーフ、あなたはもう理解しているわよね。お姉ちゃんだもの。その力も使ってちゃんと妹の事、守ってあげてね。……そして、アイス。あなたはまだ小さいからわからないかもしれないけど、いつか力を使う時…もう一つの力も思い出して…あなたは……………』
だから。
あなたは
『アイスメリア!!』
どこかでその名前が聞こえた気がした。
しかし、もうその時には
アイの身体はバラバラに引き裂かれていた。
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