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伝えられぬ思い④
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“バシャッ…”
「何すんだよ!?」
男性が後ろを振り向くと白いスーツの男性が立っていた。
「わりぃ手がすべった!」
「花音!隆之!」
「海斗君…」
「あれ?どうしたの?お前濡れてるけど?」
「べ、別に…」
花音の周りにいた男達は隆之から逃げるように去っていく。
「何なんだ?…あ、花音、こいつが俺の友達の隆之。」
「あ…ご結婚おめでとうございます。」
「こちらこそ今日は来てくれてありがとう…あ!デザート海斗とってきて!すぐなくなるから!彼女の分も。」
「わかった!花音ちょっと待ってて。」
海斗がデザートを取りにいっている姿を隆之と花音で見守った。
「海斗ってさ…」
「え?」
「いい奴で素直で強引なとこもあるけど優しいとこもあって…そんなあいつが片思いしている初恋の人に会えてよかった。」
「あ…」
海斗の思いを隆之から聞くと何だか恥ずかしくて顔が赤くなった。
「俺からみても海斗は格好よくて…そんなあいつの初恋の人はどんだけいい女なのかなと思ってたんだけど、さっきのセリフ聞いてわかったよ。やっぱアイツが好きになるような女性だよ。」
「いえ…そんな…」
「俺海外に行くんだ。海斗のことよろしくね。」
「え…」
「じゃあ楽しんで…」
「いや、あのーー」
「花音!デザートもってきたよ!」
「あ、ありがとう。」
「海斗、またな。」
「おぉ!」
「花音さっきはごめん!1人にさせちゃって…」
「ううん…海斗君モテモテだね。」
「まさか!モテているのは俺じゃなくて社長っていう肩書きだけ!一文無しになったらみんな俺の前から去っていくんだよ…」
「海斗君…」
「でも…花音だけは去っていかないって思ってる。」
「海斗君ごめんなさい。」
「え?」
「シャンパンが…気持ち悪い。」
「吐く?吐いたら楽になるからこっちきて。」
海斗はスタッフに事情を話し部屋に洗面器を用意してもらう。
「吐いて。」
海斗が花音の背中をさすりながら、何度も大丈夫と言ってくれた。
「ウッ…」
「よしよし…」
花音は吐き終わると休日出勤や吐いたこと、慣れない環境の疲れで眠ってしまった。
「子供みたいだな。」
花音をお姫様抱っこして外のパーティー会場へ出ると隆之が近づいてきた。
「どうしたの彼女?」
「シャンパン飲みすぎたみたいでさ…」
「さっきのか。」
「さっき?」
「お前のこと1人で庇ってた。数人の男の前で…なかなかできないよ。」
「…幼稚園のころから変わってないな、花音は。」
自分の腕の中でスヤスヤ寝ている花音がさらに愛おしく感じた。
「彼女と幸せになれよ。」
「…」
なれるものなら花音と幸せにーー
花音を幸せにするのも自分がいい
『では新郎のご友人の竹下海斗さん、スピーチをお願いします。』
司会者から紹介され、海斗は花音を抱っこしたままマイクの前にたった。
「何すんだよ!?」
男性が後ろを振り向くと白いスーツの男性が立っていた。
「わりぃ手がすべった!」
「花音!隆之!」
「海斗君…」
「あれ?どうしたの?お前濡れてるけど?」
「べ、別に…」
花音の周りにいた男達は隆之から逃げるように去っていく。
「何なんだ?…あ、花音、こいつが俺の友達の隆之。」
「あ…ご結婚おめでとうございます。」
「こちらこそ今日は来てくれてありがとう…あ!デザート海斗とってきて!すぐなくなるから!彼女の分も。」
「わかった!花音ちょっと待ってて。」
海斗がデザートを取りにいっている姿を隆之と花音で見守った。
「海斗ってさ…」
「え?」
「いい奴で素直で強引なとこもあるけど優しいとこもあって…そんなあいつが片思いしている初恋の人に会えてよかった。」
「あ…」
海斗の思いを隆之から聞くと何だか恥ずかしくて顔が赤くなった。
「俺からみても海斗は格好よくて…そんなあいつの初恋の人はどんだけいい女なのかなと思ってたんだけど、さっきのセリフ聞いてわかったよ。やっぱアイツが好きになるような女性だよ。」
「いえ…そんな…」
「俺海外に行くんだ。海斗のことよろしくね。」
「え…」
「じゃあ楽しんで…」
「いや、あのーー」
「花音!デザートもってきたよ!」
「あ、ありがとう。」
「海斗、またな。」
「おぉ!」
「花音さっきはごめん!1人にさせちゃって…」
「ううん…海斗君モテモテだね。」
「まさか!モテているのは俺じゃなくて社長っていう肩書きだけ!一文無しになったらみんな俺の前から去っていくんだよ…」
「海斗君…」
「でも…花音だけは去っていかないって思ってる。」
「海斗君ごめんなさい。」
「え?」
「シャンパンが…気持ち悪い。」
「吐く?吐いたら楽になるからこっちきて。」
海斗はスタッフに事情を話し部屋に洗面器を用意してもらう。
「吐いて。」
海斗が花音の背中をさすりながら、何度も大丈夫と言ってくれた。
「ウッ…」
「よしよし…」
花音は吐き終わると休日出勤や吐いたこと、慣れない環境の疲れで眠ってしまった。
「子供みたいだな。」
花音をお姫様抱っこして外のパーティー会場へ出ると隆之が近づいてきた。
「どうしたの彼女?」
「シャンパン飲みすぎたみたいでさ…」
「さっきのか。」
「さっき?」
「お前のこと1人で庇ってた。数人の男の前で…なかなかできないよ。」
「…幼稚園のころから変わってないな、花音は。」
自分の腕の中でスヤスヤ寝ている花音がさらに愛おしく感じた。
「彼女と幸せになれよ。」
「…」
なれるものなら花音と幸せにーー
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『では新郎のご友人の竹下海斗さん、スピーチをお願いします。』
司会者から紹介され、海斗は花音を抱っこしたままマイクの前にたった。
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