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伝えられぬ思い③
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「翔君…」
閉ボタンを押してもドアが開くまでの時間は僅かーー
ドアが開きだした瞬間、翔は手の力を緩めて花音の背中を押す。
「あっ…」
花音は後ろを振り返って翔を見ると
今にも泣きそうな表情の翔が閉まるドアの隙間から見えたーー
捨てられた猫みたいに
今すぐにでも手を伸ばして抱きしめたくなるような
そんな表情を
どうして翔君がするのーー?
「花音?」
「あ…海斗君…」
「お仕事お疲れさま!ドレスすごく似合ってる。綺麗だよ。」
「ありがとう…」
綺麗だよなんて言い慣れてないからドキドキするはずなのに
翔のさっきの表情が気になって海斗君の言葉が心に響かないーー
「飛行機間に合わなくなるから行こう。」
「…うん。」
翔君はカノンさんと付き合っているし
あの日来なかったのが答え
私も前に進みたい…
海斗君とならきっとーー
笑えあえる楽しい日々が送れるはず…
「ねぇ、海斗君…」
「ん?」
「私場違いじゃない!?」
「え?何で?」
立食パーティーだと聞いていたから、簡単なパーティーかと思っていたら、女性はイブニングドレスや着物を着ていたり、美男美女が多く、テレビの中の世界を見ているようだった。
「大学の友達でさ…俺は貧乏で奨学金だったけど、お金持ちが多かったよ。友達は俺に会社立ち上げるように色々相談に乗ってくれた奴なんだ。」
「そうなんだ…じゃあ大切な人だね。」
「海斗君!?」
綺麗な女性たちが一気に海斗の周りを囲み出した。
「元気してた?雑誌この間みたよ!」
「連絡全然くれないのはどうして?」
「海斗、会いたかったよ~」
イケメンでスタイルもよくて、社長でお金持ってて…
モテないはずがない。
花音はその場から少し離れて、シャンパンを空きっ腹で一気のみした。
「はぁ~おいしい!」
「どうぞ。」
「え?」
男性が花音にシャンパンをすすめてきた。
「ありがとうございます…」
男性は花音の空いたグラスと引き換えにシャンパンが入っているグラスを渡してくれた。
「海斗が連れてきた子だよね?彼女?」
「え?」
「え?何?この子が?」
男性が一気に数人花音の周りに集まってきた。
「あの付き合っては…」
「え?じゃあ何、セフレとか?」
「え…?」
「確かにイケメンでお金持ってるけど、元ビンボーだもんね。あいつよりさ、俺は実家も俺も社長だからお金あるよーだから、俺と遊ばない?」
「…」
花音は渡されたシャンパンをまた一気のみする。
「おぉ、いい飲みっぷり!」
「…海斗君は一から会社立ち上げて大変なことたくさんあるはずなのに仕事の愚痴1つ言わずに頑張ってる。そんな頑張ってる人を見下すあなたなんかと遊ばない!」
「はぁ?いい気になりやがって…」
閉ボタンを押してもドアが開くまでの時間は僅かーー
ドアが開きだした瞬間、翔は手の力を緩めて花音の背中を押す。
「あっ…」
花音は後ろを振り返って翔を見ると
今にも泣きそうな表情の翔が閉まるドアの隙間から見えたーー
捨てられた猫みたいに
今すぐにでも手を伸ばして抱きしめたくなるような
そんな表情を
どうして翔君がするのーー?
「花音?」
「あ…海斗君…」
「お仕事お疲れさま!ドレスすごく似合ってる。綺麗だよ。」
「ありがとう…」
綺麗だよなんて言い慣れてないからドキドキするはずなのに
翔のさっきの表情が気になって海斗君の言葉が心に響かないーー
「飛行機間に合わなくなるから行こう。」
「…うん。」
翔君はカノンさんと付き合っているし
あの日来なかったのが答え
私も前に進みたい…
海斗君とならきっとーー
笑えあえる楽しい日々が送れるはず…
「ねぇ、海斗君…」
「ん?」
「私場違いじゃない!?」
「え?何で?」
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「そうなんだ…じゃあ大切な人だね。」
「海斗君!?」
綺麗な女性たちが一気に海斗の周りを囲み出した。
「元気してた?雑誌この間みたよ!」
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「海斗、会いたかったよ~」
イケメンでスタイルもよくて、社長でお金持ってて…
モテないはずがない。
花音はその場から少し離れて、シャンパンを空きっ腹で一気のみした。
「はぁ~おいしい!」
「どうぞ。」
「え?」
男性が花音にシャンパンをすすめてきた。
「ありがとうございます…」
男性は花音の空いたグラスと引き換えにシャンパンが入っているグラスを渡してくれた。
「海斗が連れてきた子だよね?彼女?」
「え?」
「え?何?この子が?」
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「あの付き合っては…」
「え?じゃあ何、セフレとか?」
「え…?」
「確かにイケメンでお金持ってるけど、元ビンボーだもんね。あいつよりさ、俺は実家も俺も社長だからお金あるよーだから、俺と遊ばない?」
「…」
花音は渡されたシャンパンをまた一気のみする。
「おぉ、いい飲みっぷり!」
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「はぁ?いい気になりやがって…」
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