sweet!!

仔犬

文字の大きさ
上 下
292 / 379
kick!

2

しおりを挟む
唯と優の頭を同時に後ろから小突くのはいつも俺たちに美味しい料理を作ってくれる料理長さんだ。勝手にそう呼んでいるけど本名は荒々木那加あららぎなかさん。

「そんな呑気にしてていいのかー、次唯斗。ほら立つ!」

「はーい!」

さん付けが取れてぴょんと跳ねるように立ち上がったご機嫌な唯。俺とバトンタッチでフロアの真ん中に降りていくとどこからともなく頑張れよと声援の声に唯が嬉しそうに手を振る。

「まずは秋もそうだったけど徹底的に避けること、見てたからなんとなく分かるだろ」

「ばっちりです」

Vピースをした唯に那加さんが同じくピースを返す。だけど笑った顔はそのまま横に向き、遠くに向けて声を出した。

「氷怜さーん唯斗まじで壊れそうで怖いんですけど、ちっこすぎんですけど!」

「な、ちょっとずつ伸びてるのに……」

唯がピースのままわかりやすいくらい落ち込むと階段に腰掛けていた氷怜先輩がこちらを向く。今日は色の薄いサングラスをかけていてここからだと光の反射で目が合っているかは判断できない。その隣で座る瑠衣先輩と2人の後ろで立つ暮刃先輩がゆるく手を振ってくれた。

ちなみに向こう側では榊さんがいる。この前の試合の続きが行われていて、ガヤガヤといつもより熱気を帯びているのは観戦するものが俺たちの稽古と向こうの試合の2つあるせいだ。ガチ試合の横で俺たちの稽古なんて高低差がありすぎて小さい子のお遊戯くらいに見えてそうだけどそこは気にしたら負け。

氷怜先輩はグラスを片手に口端をあげた。

「だから、力つけてやれよ」

「やー分かってはいるんですけど、なんかガタイがもう女に近いし……あ、ちなみに、もしも、もしもですよ?傷付けたらどんなペナルティが……」

「あ?自分で考えろ」

「ああー……そこの答え投げるとかずるいわー」

那加さんは作り出す多彩な料理と同じくコロコロといろんな表情を見せる人だ。
長めの黒髪をいつも後ろで括っている。料理人さんなのに髪長いの珍しいですねと唯が聞いていたが、あくまで趣味の独学だから仕事ではやった事がないと言う。趣味でコース料理作れちゃうレベルって凄すぎる。ちなみに洋食が多いけどたまに出てくる和食だってどれもこれも逸品で箸が止まらない。

「さすがに女の子より力ありますよ那加さんー」

「はは、悪い悪い。教えるなんてした事ないからさー」

くしゃりと唯の頭を撫でる那加さん。
那加さんは繊細な料理からは想像できない先輩達と同じ180センチ超えらしい。唯と並ぶとそりゃ女の子に見えても仕方がない。

その身長に合わせたムキムキというよりは筋肉と肉付きのバランスが程よい体格。厚めの唇には左端にホクロが一つ。そこがまた異様に色気を感じるところだ。

「でもいい動きしてくれるらしいから楽しみではあるけど」

「お!いつでもどうぞ~」

「……でも気合入んねえー」

「唯うさはすばしっこいゾー、ブフー!」

瑠衣先輩が楽しそうに言う。実はさっきまで例のごとく爆笑していて、ふざけて唯の髪を高い位置で二つ結びにしたからだ。笑っている理由は似合わないではなく似合いすぎているからツボった、との事。ちなみに瑠衣先輩も唯のせいでツインテールなんだけど、オレはなんでも似合うから笑えないと真顔で言われて俺はそれにツボった。

唯のあの髪型中学の時思い出すわ。女の子と間違えたあの日、今も身長は伸びたけどやっぱ女の子に間違えられるとこあんま変わってない。

そんな彼は特に気にする様子もなく、自分のぴょこんと結ばれたツインテールをつまむとニヤリと笑った。

「じゃあじゃあ。ツインテール、那加さんもお揃いにするってかけます?」

「ほお言うねぇ、ちゃんと俺の攻撃避けれたら良いよ。まあでも最初は肩慣らしな」

合図して動きが始まる。最初はゆっくりと動きを合わせて教え込み、だんだん早くすることで身体を慣れさせていく。

「那加のツインテとか見たくないわ……あの図体で可愛いをプラスしてなんの得があるんだよ」

優と俺がしゃがんで観戦していればいつのまにか紫苑さんが後ろにいた。優がちょいちょいと手を振ると蹲み込んで視線を合わせてくれる。

「紫苑さん、幹部の人って誰が1番ここ長いんですか?みんな仲良しだけど案外年齢はバラバラですよね」

「えーと、たしか1番古いのは那加と赤羽?次に俺と亜蘭と美嘉綺が同じくらいで最後にあの双子かな、式と桃花は知っての通り最近」

あっちにいると親指で刺された場所ではペコリと頭を下げた美嘉綺さんと、ゆるゆると手を振る全く同じ容姿の2人が。

双子にはものすごく親近感がある俺。俺の妹と弟も双子だからだ。でもここのチームにいる双子のじんさんとさいさんは二卵性のウチとは違って一卵性。まじでそっくりでさらに絶対に同じ格好をするので見分けが難解なのだ。最近ようやくすこしだけ当たる時があるけどまあ間違えるよね。

そして美嘉綺みかきさんはいつも口元まで隠れるハイネックの服を着ていてここの人にしては珍しく口数が少ない。でも俺たちを見つけては車に乗せてくれたり、なにかと気にかけてくれる優しいお兄さんだ。
どちらかといえば元ネロのチーム寄りのイメージで戦いとか攻撃とか無縁の存在に感じていたから今回教えてくれると聞いて少し驚いた。

隣で優が首をかしげる。
 
「たしか幹部の人ってまだいますよね。最初に挨拶した時他にも……ただそれ以来あまり会えてないですけど」

「ああそうか、会ったことあんだよな。ここに定期的にくる奴もいれば各々動いてるやつもいる。ウチはわりと自由だからあの人たちに特にこき使われたいやつがここにいる感じだな」

「つまり紫苑さんも使われたい側と……」

「手駒にされたい人間がいるってのもいいもんだよ」

「……共感は出来ないけど理解はできました」

優が眉間にシワを寄せて頷くので紫苑さんが吹き出した。

なんだかチームって面白い。
一言では表せないけど、いろんな人がいてそれぞれがやりたいことをやれている環境なんだな。楽しさとかがしっかり伝わってくるからここの居心地が良いわけだ。

それにしてもなんでこうも最強に絡みたくなる人柄ばかりなのか、顔面レベルは相変わらず高いし唯がいつか幹部の人でアイドルしてほしいなんて言ってたのを思い出し改めて納得。

「ほい、正拳突き」

「は!」

わざわざ技名まで言ってくれる那加さんの声で視線を2人に戻せば、唯が両手で那加さんの拳をパシッとパーで挟んでいる。もちろん受け止められるってのは良いことだけど今の練習ではだめなやつ。

「だから避けるんだって……」

「あ、そうでした」

「可愛い顔でおっとこらしい性格はギャップでいいけど、痛い目見るぞ」

「それはすでに何度か経験が……」

あははーと乾いた笑いの唯。たしかによく怪我してんのは男らしく体当たりな性格のせいもある。ただそのトラブル吸引力は桁違いの要因だ。

那加さんが訝しげな表情で唯からさらに奥へと視線を投げた。

「こりゃ桃花と式があんな顔するわけだ……」

「へ?」

唯が振り返ると榊さんエリアの場所から桃花と式がこちらを見ていた。心配と不満そうな顔で。唯が手を振ってもふいっと視線を戻されてしまう。

「うーん、めちゃくちゃ反対されたので」

俺たちも同じく反対された。
想像はしてたけど予想よりも断固反対の感じで最終的には好きにしろ!と言われ今に至る。

「そりゃそうだろ。お友達に下手に危ない目にあって欲しく無いだろうし、桃花に至ってはお前を守るために日々努力してんだから」

「それはそうなんですが、怪我減ったら桃花も式も安心するとおもって……」

「……いいね、青春に涙が出るね。くっ」

「那加オヤジくさーい」

双子の神さん才さんの声が綺麗に重なると周りがどっと笑い出す。本当いい場所だ。

「那加、話してばかりいないでちゃんと教えてあげて」

暮刃先輩が言うとはいはいと那加さんが頷く。

「まあでも基本はちゃんと避けれてるしちょっと早くしてくか」

「はーい!あ、ツインテール忘れないでくださいね」

「分かったよ。新作のフルコースもつけてやる」

「やった!っと、わ!」

一気に早くなった動きに一歩下がった唯がよろめく。避けられるギリギリの速さを繰り出してくれてるんだろうけどあれがなかなか難しい。

「そんな適当に避けてんじゃ意味ないからな。ほらせめて三手先まで読めよ」

「ええ三手って、わ、よっと!」


とにかく避けるのに必死になってしまうのは良くわかる。次の一手がどうとか考えられないんだよな。

「ああなるほど」

「え」

突然隣で優が頷くから驚いた。
俺の視線に気づくとほらみてと細い指で示してくれる。

「必ず同じ3手が組み込まれてるから、それのことを言ってるんだよ」

そう言われてもピンとこずよくよく注意して見ているとたしかに右手が二回きたら左手がくる場面が目についた。これの事か。

「よく気付いたな優。意外と人間って癖が出るからそれを実践中に気づけるかは大事なわけ。それを分かりやすく今やってるよ、あいつはね」

それでも見てるだけと目の前で繰り出されるのは見え方が違う。唯はなんとか避けているけれどまだ動きが鈍い。

「ビシッと、バシッと決めたいのに、力入り、すぎちゃ、う!」

「そうだな、そこも大事。そんな力んでたら体力も減るぞ」

「ですよ、ね!」

一旦間合いを大きくとった唯が呼吸を整える。身軽なのにそれが活かしきれないのだ。俺もさっきその歯痒さ体験したから余計に共感。

袖をまくりながら悔しそうな顔の唯。お、流石に男の子が強くなってきた。

「もう一回行くぞー」

「はーーーい、よし!」

でも気合い入れ直すのに頭のリボン結び直すとこが唯だよ。また間合いに入ると今度は一手を確実に見切って避けた。でも次でよろけた。だけどその次は腕を使って流せている。
那加さんがヒュウと口笛を吹く。

「良い勘してるな」

「んーあと少しかも……」

ポツリと聞こえる唯の声はゆるいけど目がスイッチ入ってんなあれは。丸い目がぎらついてる。そう言うとこお兄ちゃんは心配だけど、俺もスイッチ入ってんだわこれが。はやくもう一回やりたいとか思っちゃってんだわこれが。

何度か繰り返してだいぶ形になってきた唯だけど3回連続では綺麗に避けきれず、那加さんに攻撃を寸止めされ、したり顔までされてしまうと悔しそうに汗を拭った。

それでもまっすぐ目の前にきた拳を腕を使って流し、お腹にくる腕は一歩下がる。あと一つだ。

「しゃがめ」

その低い声が唯には聞こえたらしい。頭にくる攻撃をしゃがみ避け、さらにそのまま左にずれると次の攻撃も綺麗に避けていた。

「あれ」

「な……」

「避けれた?おれ」

きょとんと首をかしげる唯。紫苑さんが嬉しそうに大きな声で叫ぶ。

「那加、ツインテール!」


しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

俺にはラブラブな超絶イケメンのスパダリ彼氏がいるので、王道学園とやらに無理やり巻き込まないでくださいっ!!

しおりんごん
BL
俺の名前は 笹島 小太郎 高校2年生のちょっと激しめの甘党 顔は可もなく不可もなく、、、と思いたい 身長は170、、、行ってる、、、し ウルセェ!本人が言ってるんだからほんとなんだよ! そんな比較的どこにでもいそうな人柄の俺だが少し周りと違うことがあって、、、 それは、、、 俺には超絶ラブラブなイケメン彼氏がいるのだ!!! 容姿端麗、文武両道 金髪碧眼(ロシアの血が多く入ってるかららしい) 一つ下の学年で、通ってる高校は違うけど、一週間に一度は放課後デートを欠かさないそんなスパダリ完璧彼氏! 名前を堂坂レオンくん! 俺はレオンが大好きだし、レオンも俺が大好きで (自己肯定感が高すぎるって? 実は付き合いたての時に、なんで俺なんか、、、って1人で考えて喧嘩して 結局レオンからわからせという名のおしお、(re 、、、ま、まぁレオンからわかりやすすぎる愛情を一思いに受けてたらそりゃ自身も出るわなっていうこと!) ちょうどこの春レオンが高校に上がって、それでも変わりないラブラブな生活を送っていたんだけど なんとある日空から人が降って来て! ※ファンタジーでもなんでもなく、物理的に降って来たんだ 信じられるか?いや、信じろ 腐ってる姉さんたちが言うには、そいつはみんな大好き王道転校生! 、、、ってなんだ? 兎にも角にも、そいつが現れてから俺の高校がおかしくなってる? いやなんだよ平凡巻き込まれ役って! あーもう!そんな睨むな!牽制するな! 俺には超絶ラブラブな彼氏がいるからそっちのいざこざに巻き込まないでくださいっ!!! ※主人公は固定カプ、、、というか、初っ端から2人でイチャイチャしてるし、ずっと変わりません ※同姓同士の婚姻が認められている世界線での話です ※王道学園とはなんぞや?という人のために一応説明を載せていますが、私には文才が圧倒的に足りないのでわからないままでしたら、他の方の作品を参照していただきたいです🙇‍♀️ ※シリアスは皆無です 終始ドタバタイチャイチャラブコメディでおとどけします

【完結】私立秀麗学園高校ホスト科⭐︎

亜沙美多郎
BL
本編完結!番外編も無事完結しました♡ 「私立秀麗学園高校ホスト科」とは、通常の必須科目に加え、顔面偏差値やスタイルまでもが受験合格の要因となる。芸能界を目指す(もしくは既に芸能活動をしている)人が多く在籍している男子校。 そんな煌びやかな高校に、中学生まで虐められっ子だった僕が何故か合格! 更にいきなり生徒会に入るわ、両思いになるわ……一体何が起こってるんでしょう……。 これまでとは真逆の生活を送る事に戸惑いながらも、好きな人の為、自分の為に強くなろうと奮闘する毎日。 友達や恋人に守られながらも、無自覚に周りをキュンキュンさせる二階堂椿に周りもどんどん魅力されていき…… 椿の恋と友情の1年間を追ったストーリーです。 .₊̣̇.ෆ˟̑*̑˚̑*̑˟̑ෆ.₊̣̇.ෆ˟̑*̑˚̑*̑˟̑ෆ.₊̣̇.ෆ˟̑*̑˚̑*̑˟̑ෆ.₊̣̇.ෆ˟̑*̑˚̑*̑˟̑ෆ.₊̣̇ ※R-18バージョンはムーンライトノベルズさんに投稿しています。アルファポリスは全年齢対象となっております。 ※お気に入り登録、しおり、ありがとうございます!投稿の励みになります。 楽しんで頂けると幸いです(^^) 今後ともどうぞ宜しくお願いします♪ ※誤字脱字、見つけ次第コッソリ直しております。すみません(T ^ T)

【BL】男なのにNo.1ホストにほだされて付き合うことになりました

猫足
BL
「浮気したら殺すから!」 「できるわけがないだろ……」 相川優也(25) 主人公。平凡なサラリーマンだったはずが、女友達に連れていかれた【デビルジャム】というホストクラブでスバルと出会ったのが運の尽き。 碧スバル(21) 指名ナンバーワンの美形ホスト。博愛主義者。優也に懐いてつきまとう。その結果、恋人に昇格。 「僕、そのへんの女には負ける気がしないから。こんな可愛い子、ほかにいるわけないしな!」 「スバル、お前なにいってんの…?」 美形病みホスと平凡サラリーマンの、付き合いたてカップルの日常。 ※【男なのになぜかNo. 1ホストに懐かれて困ってます】の続編です。

真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~

シキ
BL
全寮制学園モノBL。 倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。 倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……? 真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。 一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。 こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。 今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。 当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。

最弱伝説俺

京香
BL
 元柔道家の父と元モデルの母から生まれた葵は、四兄弟の一番下。三人の兄からは「最弱」だと物理的愛のムチでしごかれる日々。その上、高校は寮に住めと一人放り込まれてしまった!  有名柔道道場の実家で鍛えられ、その辺のやんちゃな連中なんぞ片手で潰せる強さなのに、最弱だと思い込んでいる葵。兄作成のマニュアルにより高校で不良認定されるは不良のトップには求婚されるはで、はたして無事高校を卒業出来るのか!?

眠りに落ちると、俺にキスをする男がいる

ぽぽ
BL
就寝後、毎日のように自分にキスをする男がいる事に気付いた男。容疑者は同室の相手である三人。誰が犯人なのか。平凡な男は悩むのだった。 総受けです。

瞳の代償 〜片目を失ったらイケメンたちと同居生活が始まりました〜

Kei
BL
昨年の春から上京して都内の大学に通い一人暮らしを始めた大学2年生の黒崎水樹(男です)。無事試験が終わり夏休みに突入したばかりの頃、水樹は同じ大学に通う親友の斎藤大貴にバンドの地下ライブに誘われる。熱狂的なライブは無事に終了したかに思えたが、…… 「え!?そんな物までファンサで投げるの!?」 この物語は何処にでもいる(いや、アイドル並みの可愛さの)男子大学生が流れに流されいつのまにかイケメンの男性たちと同居生活を送る話です。 流血表現がありますが苦手な人はご遠慮ください。また、男性同士の恋愛シーンも含まれます。こちらも苦手な方は今すぐにホームボタンを押して逃げてください。 もし、もしかしたらR18が入る、可能性がないこともないかもしれません。 誤字脱字の指摘ありがとうございます

転生令息は冒険者を目指す!?

葛城 惶
BL
ある時、日本に大規模災害が発生した。  救助活動中に取り残された少女を助けた自衛官、天海隆司は直後に土砂の崩落に巻き込まれ、意識を失う。  再び目を開けた時、彼は全く知らない世界に転生していた。  異世界で美貌の貴族令息に転生した脳筋の元自衛官は憧れの冒険者になれるのか?!  とってもお馬鹿なコメディです(;^_^A

処理中です...