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1章出会い
奴隷売買1
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アレクから了承を貰ったので、ベルを鳴らし先程の案内役を呼び購入手続きと隷属魔法契約を行う。
「お気に召す商品があって良かったです。隷属魔法契約はこちらの内容でよろしかったでしょうか?」
「うん」
案内役はこの店のオーナーだったらしい。オーナー自ら案内してくれていたのかとちょっと驚く。
隷属魔法契約には、”綾人のあらゆる情報を許可した事柄以外、命に関わる場合を除き、生涯又は綾人自身が解除を申し出ない限り他人に情報を流す事を禁ずる”、”綾人は1年後にはアレクを奴隷から解放する”と言う事を入れ、後は奴隷契約おすすめ文言セットの支障のない文章を入れた。(主人を故意に害さない、自害禁止等)
なお、隷属魔法契約おすすめ文言セットはほぼ入れていない。(命令した事は反抗する事なく実行する事など)
隷属魔法契約は主人から奴隷に一方的に契約を取り付ける契約(魔法をかけられた方だけが遵守しなければいけない)なので、実は”綾人は1年後にアレクを奴隷から解放する……”という契約は効力を発揮しない。例え、綾人がこれを守らなかったとしても、何か痛みがある訳でも、制約が出来たりする訳でもない。それでも、アレクに対して誠意は見せておかねばと入れたのだ。
それから、オーナーとはアレクの奴隷紋の除去の契約を取り交わした。
普通は綾人が直接奴隷を連れて奴隷販売所を訪れれば良いのだが、人生何があるか分からないから、アレクが1人で訪れても奴隷紋除去をする契約を取り交わしたのだ。
勿論全ての代金は先払いで5,800万G。チップ兼口止め料を含めて6,000万Gを渡した為、懐の温かいオーナーが必要な物を聞いてきたので、アレクの着替えや必要そうな物、綾人の平民用の着替えなど一通りの日用品を頼み、ついでとばかりにスキル一覧や魔法一覧が載っているような本がないか聞いた所、契約手続き中に何処からかこれも購入してきてくれた。
手続きを終え、アレクも今まで着ていたみすぼらしい服から平民のような服に着替えただけで、見目が良くなった。
これで目の傷と、首の奴隷紋がなければなお良かっただろうなと思った所で、奴隷販売所を後にした。
店の外に出るともう暗くなっている。随分長居したようだ。
そして、さっそくアレクの出番だ。
「アレクー。さっそく出番だよ! 今日の宿屋を探したいんだけど、何処ら辺にあるとか何処に聞けば案内してくれるか分かる?」
アレクは少し驚いたような顔をした後、フリップボードのような物に字を映し出す。
“観光案内所で聞きます”
これはアレクのように喋れない人用のフリップボードで、魔力を通す事で一瞬で言いたい内容が文字になる優れた魔道具だ。
奴隷販売所でアレクがしていた枷は魔力制御もするものだった為、紙に書く筆談という形を取ったが、今は危害を加えないだろうという事で、全て解放している為、このフリップボードみたいな魔道具も使用できる。
ただ文字数制限があり、長文は分けて書くなりしないといけない為、筆談よりは効率が上がるもののやはり喋りに比べると不便ではある。
アレクもここには2週間前に来たばかりだろうに、迷う、そぶりなく歩いていく。
昼間に通ったバザールの近くまで戻った後、奴隷販売所とは逆の方に歩くと、明るいドアも開け放たれている家があった。
ドアには”ドネステラ観光案内所”と記載があった為、どうやらここが目的の場所らしい。
綾人がキョロキョロ室内を見回している間に、アレクと観光案内所の人で、手配してくれたようで”宿へ向かう”とフリップに表示させると人通りの多い方へ向かって歩く。少し歩いては振り返って綾人がちゃんとついて来ているか確認しているようである。
……うーん。やっぱり子供に見えてるのかな? と思いつつ、アレクが気を使ってくれているのが分かってほっこりする。
「お気に召す商品があって良かったです。隷属魔法契約はこちらの内容でよろしかったでしょうか?」
「うん」
案内役はこの店のオーナーだったらしい。オーナー自ら案内してくれていたのかとちょっと驚く。
隷属魔法契約には、”綾人のあらゆる情報を許可した事柄以外、命に関わる場合を除き、生涯又は綾人自身が解除を申し出ない限り他人に情報を流す事を禁ずる”、”綾人は1年後にはアレクを奴隷から解放する”と言う事を入れ、後は奴隷契約おすすめ文言セットの支障のない文章を入れた。(主人を故意に害さない、自害禁止等)
なお、隷属魔法契約おすすめ文言セットはほぼ入れていない。(命令した事は反抗する事なく実行する事など)
隷属魔法契約は主人から奴隷に一方的に契約を取り付ける契約(魔法をかけられた方だけが遵守しなければいけない)なので、実は”綾人は1年後にアレクを奴隷から解放する……”という契約は効力を発揮しない。例え、綾人がこれを守らなかったとしても、何か痛みがある訳でも、制約が出来たりする訳でもない。それでも、アレクに対して誠意は見せておかねばと入れたのだ。
それから、オーナーとはアレクの奴隷紋の除去の契約を取り交わした。
普通は綾人が直接奴隷を連れて奴隷販売所を訪れれば良いのだが、人生何があるか分からないから、アレクが1人で訪れても奴隷紋除去をする契約を取り交わしたのだ。
勿論全ての代金は先払いで5,800万G。チップ兼口止め料を含めて6,000万Gを渡した為、懐の温かいオーナーが必要な物を聞いてきたので、アレクの着替えや必要そうな物、綾人の平民用の着替えなど一通りの日用品を頼み、ついでとばかりにスキル一覧や魔法一覧が載っているような本がないか聞いた所、契約手続き中に何処からかこれも購入してきてくれた。
手続きを終え、アレクも今まで着ていたみすぼらしい服から平民のような服に着替えただけで、見目が良くなった。
これで目の傷と、首の奴隷紋がなければなお良かっただろうなと思った所で、奴隷販売所を後にした。
店の外に出るともう暗くなっている。随分長居したようだ。
そして、さっそくアレクの出番だ。
「アレクー。さっそく出番だよ! 今日の宿屋を探したいんだけど、何処ら辺にあるとか何処に聞けば案内してくれるか分かる?」
アレクは少し驚いたような顔をした後、フリップボードのような物に字を映し出す。
“観光案内所で聞きます”
これはアレクのように喋れない人用のフリップボードで、魔力を通す事で一瞬で言いたい内容が文字になる優れた魔道具だ。
奴隷販売所でアレクがしていた枷は魔力制御もするものだった為、紙に書く筆談という形を取ったが、今は危害を加えないだろうという事で、全て解放している為、このフリップボードみたいな魔道具も使用できる。
ただ文字数制限があり、長文は分けて書くなりしないといけない為、筆談よりは効率が上がるもののやはり喋りに比べると不便ではある。
アレクもここには2週間前に来たばかりだろうに、迷う、そぶりなく歩いていく。
昼間に通ったバザールの近くまで戻った後、奴隷販売所とは逆の方に歩くと、明るいドアも開け放たれている家があった。
ドアには”ドネステラ観光案内所”と記載があった為、どうやらここが目的の場所らしい。
綾人がキョロキョロ室内を見回している間に、アレクと観光案内所の人で、手配してくれたようで”宿へ向かう”とフリップに表示させると人通りの多い方へ向かって歩く。少し歩いては振り返って綾人がちゃんとついて来ているか確認しているようである。
……うーん。やっぱり子供に見えてるのかな? と思いつつ、アレクが気を使ってくれているのが分かってほっこりする。
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