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【サミュエル】(学院発展ルート)
5 新しい生活
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「サミュエル先生、アンケートの集計が終わりました。」
私は、学長室でサミュエル先生のお手伝いをしていた。
「申し訳ありません。こんなことをあなたにさせてしまって。」
「そんなことおっしゃらないで下さい。
私、サミュエル先生のお役に立てることが嬉しいです。」
「ありがとうございます。」
サミュエル先生はいつも私に丁寧にお礼を伝えてくれた。
「先生、ここが気になるところです。」
「はい。確かに。」
すると、サミュエル先生が真剣な顔で私のまとめた書類に目を通してくれた。
「ん~やっぱり、ここなんですよね・・。」
「そうですね~~。」
私とサミュエル先生は頭を抱えた。
「どんなに優れた音楽でも披露の場がなければ、埋もれてしまうんですよね。」
「そうですね・・。披露できるような劇場などがあったらいいのですけど・・。」
私は何気なく呟いた。
「劇場・・・なるほど・・。」
「はい・・・。それなら、これから、この学院に新設することになっている、絵画などの美術科と演劇科の方にもチャンスが・・。」
サミュエル先生が私の手を握ってきた。
「素晴らしいです!!ベルナデット様!!
実は演劇について詳しい知り合いがいますので、その方に相談してみましょう。」
「はい。では、私たちは学園のカリキュラムをもう一度検討していきましょうか。」
「そうですね。劇場が出来れば、音楽と演劇、美術などの生徒に共に学んでもらうこともできますしね!!」
サミュエル先生が嬉しそうに笑った。
「それは素晴らしいですね!!
私もそのような機会があったらよかったと思ってしまいますわ。」
「ええ。私もです。
私など、あなたと共に机を並べて勉強したかったと今でも思います。」
「ふふふ。今、机を並べているではないですか?」
「それはそうなのですが・・。私は欲深いですね。」
リーン。リーン。リーン。
お昼を告げる鐘がなった。
すると、サミュエル先生はパット手を離した。
「ああ。もうお昼ですね。」
「そうですね。」
私達は重要な書類などを片付け出した。
「ベルナデット様。よかったら、お昼を私と一緒に・・。」
ドンドンドン。
「ベルナデット様に用事があって参りました。
ヴィオラ科コンラッドです。」
「どうぞ。」
「失礼します!!」
サミュエル先生が話をしている途中でコンラッド君が訪ねてきた。
「ベルナデット様、来週の演奏会の打合せをしたいのですがよろしいでしょうか?」
「ええ。もちろんよ。」
「では、練習室に行きましょう。」
私はコンラッド君に顔を向けた。
「お昼はいいの?」
「簡単な軽食を用意したので、練習の後に食べましょう。」
「え?私も?」
「私もって、ベルナデット様はもう昼食は召し上がったのですか?」
「いいえ。」
「では、ご一緒にどうぞ。
一人分も二人分も変わりません。
大丈夫。味は保障しますよ。
先月まで宮廷料理人だった人物ですので。」
「そう。じゃあ、まず打合せしましょうか。」
私はヴァイオリンを持ってサミュエル先生の方を見た。
「それではサミュエル先生行ってきます。」
サミュエル先生の右手が力なく下がった。
「あ・・いってらっしゃい・・。」
私はコンラッド君と一緒に学長室を出て行った。
「また誘えなかった・・。
折角教師と生徒じゃなくなったのにな・・。
今度は教師と生徒の立場の子に嫉妬とか・・・。
おとなげないな・・。」
サミュエルが力なく、机に倒れ込んだが、それを知る者はいなかった。
・
・
・
実は私はここ最近、様々な場所でヴァイオリンの演奏をしていた。
やはり第一期生で主席卒業というのは学院の成果をみんなに知って貰うには適任だったようだ。
私は頻繁に招かれては音楽を奏でていたので、知り合いも多くできた。
もしかしたら、王妃様になるより人脈は広げられるかもしれない。
そして来週はコンラッド君と一緒に外国からくるお客様での前で演奏することになっていた。
以前もこうやって、2人で曲想を練ったことを思い出した。
コンラッド君の意見はとても真っすぐで素直だ。
いつも作者の意図を再現することに尽力していた。
・
・
・
それから私たちは打合せを終わらせ、中庭のベンチに座っていた。
私たちはコンラッド君が用意してくれた豪華なお弁当を食べた。
「美味しいわ!!」
「それはよかった。」
コンラッド君が嬉しそうに笑った。
(あ、笑ったわ・・。)
コンラッド君が笑うことは滅多にないので私も嬉しくなった。
「ベルナデット様の音色だけは素晴らしいですね。」
コンラッド君が豪華なお弁当を片付けながら言った。
「ありがとう。音色だけでも褒めてくれて。」
私は小さく笑った。
私もお弁当を片付け、コンラッド君が持っていたバスケットの中に入れた。
するとコンラッド君が目を細めた。
「またあなたの隣で演奏することになるなんて・・・。」
「ふふふ。また一緒に弾けて嬉しいわ。」
「あなたの音色が聞ける、それは素直に嬉しい・・と言えるかもしれません。
殿下には感謝ですね。それに私にチャンスをくれたことにも・・・・」
するとコンラッド君が私の頬に唇を寄せた。
「え?!」
私は驚いて、コンラッド君を見た。
(今・・え?
何?キス??)
「あ、そういえばベルナデット様。
皆が学院内で『弦や五線譜など授業で使う物を取り扱っては貰えないか』と言っています。」
「ああ、確かにそういう物が学園内で手に入るといいわね」
(あれ?今の・・特に意味はないのかしら??)
「そうです。ですから学長に相談しては貰えませんか?」
「ええ・・。」
すると、コンラッド君がすっと立ち上がった。
「では、私はこれで失礼致します。」
「お昼ありがとう。」
「いえ。ではまた。」
コンラッド君は颯爽と歩いていった。
(あれ?頬に口が触れたような気がしたけれど・・。
そうではなかったのかしら?
でも、コンラッド君私のこと嫌いなはずだし・・。
ん~~~。)
私は眉を寄せてあることを思いついた。
「あ!!これって紳士の社交辞令?」
私は以前兄が社交辞令にキスをしていたことを思い出した。
(社交辞令が習慣なのね・・。
大変ね。コンラッド君も。)
私は学長室に戻るために歩き出した。
私は、学長室でサミュエル先生のお手伝いをしていた。
「申し訳ありません。こんなことをあなたにさせてしまって。」
「そんなことおっしゃらないで下さい。
私、サミュエル先生のお役に立てることが嬉しいです。」
「ありがとうございます。」
サミュエル先生はいつも私に丁寧にお礼を伝えてくれた。
「先生、ここが気になるところです。」
「はい。確かに。」
すると、サミュエル先生が真剣な顔で私のまとめた書類に目を通してくれた。
「ん~やっぱり、ここなんですよね・・。」
「そうですね~~。」
私とサミュエル先生は頭を抱えた。
「どんなに優れた音楽でも披露の場がなければ、埋もれてしまうんですよね。」
「そうですね・・。披露できるような劇場などがあったらいいのですけど・・。」
私は何気なく呟いた。
「劇場・・・なるほど・・。」
「はい・・・。それなら、これから、この学院に新設することになっている、絵画などの美術科と演劇科の方にもチャンスが・・。」
サミュエル先生が私の手を握ってきた。
「素晴らしいです!!ベルナデット様!!
実は演劇について詳しい知り合いがいますので、その方に相談してみましょう。」
「はい。では、私たちは学園のカリキュラムをもう一度検討していきましょうか。」
「そうですね。劇場が出来れば、音楽と演劇、美術などの生徒に共に学んでもらうこともできますしね!!」
サミュエル先生が嬉しそうに笑った。
「それは素晴らしいですね!!
私もそのような機会があったらよかったと思ってしまいますわ。」
「ええ。私もです。
私など、あなたと共に机を並べて勉強したかったと今でも思います。」
「ふふふ。今、机を並べているではないですか?」
「それはそうなのですが・・。私は欲深いですね。」
リーン。リーン。リーン。
お昼を告げる鐘がなった。
すると、サミュエル先生はパット手を離した。
「ああ。もうお昼ですね。」
「そうですね。」
私達は重要な書類などを片付け出した。
「ベルナデット様。よかったら、お昼を私と一緒に・・。」
ドンドンドン。
「ベルナデット様に用事があって参りました。
ヴィオラ科コンラッドです。」
「どうぞ。」
「失礼します!!」
サミュエル先生が話をしている途中でコンラッド君が訪ねてきた。
「ベルナデット様、来週の演奏会の打合せをしたいのですがよろしいでしょうか?」
「ええ。もちろんよ。」
「では、練習室に行きましょう。」
私はコンラッド君に顔を向けた。
「お昼はいいの?」
「簡単な軽食を用意したので、練習の後に食べましょう。」
「え?私も?」
「私もって、ベルナデット様はもう昼食は召し上がったのですか?」
「いいえ。」
「では、ご一緒にどうぞ。
一人分も二人分も変わりません。
大丈夫。味は保障しますよ。
先月まで宮廷料理人だった人物ですので。」
「そう。じゃあ、まず打合せしましょうか。」
私はヴァイオリンを持ってサミュエル先生の方を見た。
「それではサミュエル先生行ってきます。」
サミュエル先生の右手が力なく下がった。
「あ・・いってらっしゃい・・。」
私はコンラッド君と一緒に学長室を出て行った。
「また誘えなかった・・。
折角教師と生徒じゃなくなったのにな・・。
今度は教師と生徒の立場の子に嫉妬とか・・・。
おとなげないな・・。」
サミュエルが力なく、机に倒れ込んだが、それを知る者はいなかった。
・
・
・
実は私はここ最近、様々な場所でヴァイオリンの演奏をしていた。
やはり第一期生で主席卒業というのは学院の成果をみんなに知って貰うには適任だったようだ。
私は頻繁に招かれては音楽を奏でていたので、知り合いも多くできた。
もしかしたら、王妃様になるより人脈は広げられるかもしれない。
そして来週はコンラッド君と一緒に外国からくるお客様での前で演奏することになっていた。
以前もこうやって、2人で曲想を練ったことを思い出した。
コンラッド君の意見はとても真っすぐで素直だ。
いつも作者の意図を再現することに尽力していた。
・
・
・
それから私たちは打合せを終わらせ、中庭のベンチに座っていた。
私たちはコンラッド君が用意してくれた豪華なお弁当を食べた。
「美味しいわ!!」
「それはよかった。」
コンラッド君が嬉しそうに笑った。
(あ、笑ったわ・・。)
コンラッド君が笑うことは滅多にないので私も嬉しくなった。
「ベルナデット様の音色だけは素晴らしいですね。」
コンラッド君が豪華なお弁当を片付けながら言った。
「ありがとう。音色だけでも褒めてくれて。」
私は小さく笑った。
私もお弁当を片付け、コンラッド君が持っていたバスケットの中に入れた。
するとコンラッド君が目を細めた。
「またあなたの隣で演奏することになるなんて・・・。」
「ふふふ。また一緒に弾けて嬉しいわ。」
「あなたの音色が聞ける、それは素直に嬉しい・・と言えるかもしれません。
殿下には感謝ですね。それに私にチャンスをくれたことにも・・・・」
するとコンラッド君が私の頬に唇を寄せた。
「え?!」
私は驚いて、コンラッド君を見た。
(今・・え?
何?キス??)
「あ、そういえばベルナデット様。
皆が学院内で『弦や五線譜など授業で使う物を取り扱っては貰えないか』と言っています。」
「ああ、確かにそういう物が学園内で手に入るといいわね」
(あれ?今の・・特に意味はないのかしら??)
「そうです。ですから学長に相談しては貰えませんか?」
「ええ・・。」
すると、コンラッド君がすっと立ち上がった。
「では、私はこれで失礼致します。」
「お昼ありがとう。」
「いえ。ではまた。」
コンラッド君は颯爽と歩いていった。
(あれ?頬に口が触れたような気がしたけれど・・。
そうではなかったのかしら?
でも、コンラッド君私のこと嫌いなはずだし・・。
ん~~~。)
私は眉を寄せてあることを思いついた。
「あ!!これって紳士の社交辞令?」
私は以前兄が社交辞令にキスをしていたことを思い出した。
(社交辞令が習慣なのね・・。
大変ね。コンラッド君も。)
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