84 / 107
第一〇章:Where have all the good men gone? And where are all the gods?
(5)
しおりを挟む
「おい、どうなってんだ、こりゃ?」
トラック内でPCを操作してた男の人……と言っても二〇以上には見えないけど……が、そう声を上げると、トラック内の共用モニターに、このトラックの外のモノらしい映像が映る。
「まだ、兵庫県内だよね……?」
『ドローンを出した。その映像も映してくれ』
続いて運転手か運転助手(多分)の声。
反対車線から警察用らしいマイクロバスが、こっちに向って来ている。
それも、結構、乱暴な運転で。
「変身能力者3名は、変身してくれ」
「了解」
「了解」
「了解」
沙也加ちゃんのお兄ちゃんと彼氏が、そう答えると、2人の姿は銀色の狼男と黒い虎男に変る。
「えっと……何で、この姿で呼び名が『ハヌマン・銀』と『ハヌマン・漆黒』? ハヌマンってインドの猿の神様じゃ……?」
「大怪我で引退した人のコードネームを引き継いだの。落語家や相撲取りの『名跡』みたいにね」
黒い虎さんが、そう説明。
「やっぱりか……でも……どうなってる?」
共用モニタの隅っこには、マイクロバスのナンバープレートを拡大した画像と「文字認識:完了」という表示。
警察車両のナンバープレートは……大阪府内のモノ。
しかも……ドローンで上空から撮影した映像では……警察用のマイクロバスを白バイが追撃していた。
「前方のマイクロバスの中から救援要請。ぶっちぎりで一番近い場所に居るのが私達」
今度はPCを操作していた眼鏡の女の人……どうやら沙也加ちゃんのお兄ちゃんの彼女らしい……がそう言った。
「えっ?『正義の味方』の誰かが、大阪の警察車両を奪って大阪の警官から逃げてんの?」
そう訊いたのは、沙也加ちゃんのお兄ちゃん。
「違う……協力組織の人らしい」
「協力組織?」
「脱大ブローカーだって」
え? 何、その「脱大ブローカー」って?
トラック内でPCを操作してた男の人……と言っても二〇以上には見えないけど……が、そう声を上げると、トラック内の共用モニターに、このトラックの外のモノらしい映像が映る。
「まだ、兵庫県内だよね……?」
『ドローンを出した。その映像も映してくれ』
続いて運転手か運転助手(多分)の声。
反対車線から警察用らしいマイクロバスが、こっちに向って来ている。
それも、結構、乱暴な運転で。
「変身能力者3名は、変身してくれ」
「了解」
「了解」
「了解」
沙也加ちゃんのお兄ちゃんと彼氏が、そう答えると、2人の姿は銀色の狼男と黒い虎男に変る。
「えっと……何で、この姿で呼び名が『ハヌマン・銀』と『ハヌマン・漆黒』? ハヌマンってインドの猿の神様じゃ……?」
「大怪我で引退した人のコードネームを引き継いだの。落語家や相撲取りの『名跡』みたいにね」
黒い虎さんが、そう説明。
「やっぱりか……でも……どうなってる?」
共用モニタの隅っこには、マイクロバスのナンバープレートを拡大した画像と「文字認識:完了」という表示。
警察車両のナンバープレートは……大阪府内のモノ。
しかも……ドローンで上空から撮影した映像では……警察用のマイクロバスを白バイが追撃していた。
「前方のマイクロバスの中から救援要請。ぶっちぎりで一番近い場所に居るのが私達」
今度はPCを操作していた眼鏡の女の人……どうやら沙也加ちゃんのお兄ちゃんの彼女らしい……がそう言った。
「えっ?『正義の味方』の誰かが、大阪の警察車両を奪って大阪の警官から逃げてんの?」
そう訊いたのは、沙也加ちゃんのお兄ちゃん。
「違う……協力組織の人らしい」
「協力組織?」
「脱大ブローカーだって」
え? 何、その「脱大ブローカー」って?
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
空色のサイエンスウィッチ
コーヒー微糖派
SF
『科学の魔女は、空色の髪をなびかせて宙を舞う』
高校を卒業後、亡くなった両親の後を継いで工場長となったニ十歳の女性――空鳥 隼《そらとり じゅん》
彼女は両親との思い出が詰まった工場を守るため、単身で経営を続けてはいたものの、その運営状況は火の車。残された借金さえも返せない。
それでも持ち前の知識で独自の商品開発を進め、なんとかこの状況からの脱出を図っていた。
そんなある日、隼は自身の開発物の影響で、スーパーパワーに目覚めてしまう。
その力は、隼にさらなる可能性を見出させ、その運命さえも大きく変えていく。
持ち前の科学知識を応用することで、世に魔法を再現することをも可能とした力。
その力をもってして、隼は日々空を駆け巡り、世のため人のためのヒーロー活動を始めることにした。
そしていつしか、彼女はこう呼ばれるようになる。
魔法の杖に腰かけて、大空を鳥のように舞う【空色の魔女】と。
※この作品の科学知識云々はフィクションです。参考にしないでください。
※ノベルアッププラス様での連載分を後追いで公開いたします。
※2022/10/25 完結まで投稿しました。
集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!
七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」
その天使の言葉は善意からなのか?
異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか?
そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。
ただし、その扱いが難しいものだった。
転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。
基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。
○○○「これは私とのラブストーリーなの!」
主人公「いや、それは違うな」
前世の祖母に強い憧れを持ったまま生まれ変わったら、家族と婚約者に嫌われましたが、思いがけない面々から物凄く好かれているようです
珠宮さくら
ファンタジー
前世の祖母にように花に囲まれた生活を送りたかったが、その時は母にお金にもならないことはするなと言われながら成長したことで、母の言う通りにお金になる仕事に就くために大学で勉強していたが、彼女の側には常に花があった。
老後は、祖母のように暮らせたらと思っていたが、そんな日常が一変する。別の世界に子爵家の長女フィオレンティーナ・アルタヴィッラとして生まれ変わっても、前世の祖母のようになりたいという強い憧れがあったせいか、前世のことを忘れることなく転生した。前世をよく覚えている分、新しい人生を悔いなく過ごそうとする思いが、フィオレンティーナには強かった。
そのせいで、貴族らしくないことばかりをして、家族や婚約者に物凄く嫌われてしまうが、思わぬ方面には物凄く好かれていたようだ。
プラス的 異世界の過ごし方
seo
ファンタジー
日本で普通に働いていたわたしは、気がつくと異世界のもうすぐ5歳の幼女だった。田舎の山小屋みたいなところに引っ越してきた。そこがおさめる領地らしい。伯爵令嬢らしいのだが、わたしの多少の知識で知る貴族とはかなり違う。あれ、ひょっとして、うちって貧乏なの? まあ、家族が仲良しみたいだし、楽しければいっか。
呑気で細かいことは気にしない、めんどくさがりズボラ女子が、神様から授けられるギフト「+」に助けられながら、楽しんで生活していきます。
乙女ゲーの脇役家族ということには気づかずに……。
#不定期更新 #物語の進み具合のんびり
#カクヨムさんでも掲載しています
転生受験生の教科書チート生活 ~その知識、学校で習いましたよ?~
hisa
ファンタジー
受験生の少年が、大学受験前にいきなり異世界に転生してしまった。
自称天使に与えられたチートは、社会に出たら役に立たないことで定評のある、学校の教科書。
戦争で下級貴族に成り上がった脳筋親父の英才教育をくぐり抜けて、少年は知識チートで生きていけるのか?
教科書の力で、目指せ異世界成り上がり!!
※なろうとカクヨムにそれぞれ別のスピンオフがあるのでそちらもよろしく!
※第5章に突入しました。
※小説家になろう96万PV突破!
※カクヨム68万PV突破!
※令和4年10月2日タイトルを『転生した受験生の異世界成り上がり 〜生まれは脳筋な下級貴族家ですが、教科書の知識だけで成り上がってやります〜』から変更しました
親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました
空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが当たり前になった世界。風間は平凡な会社員として日々を暮らしていたが、ある日見に覚えのないミスを犯し会社をクビになってしまう。その上親友だった男も彼女を奪われ婚約破棄までされてしまった。世の中が嫌になった風間は自暴自棄になり山に向かうがそこで誰からも見捨てられた放置ダンジョンを見つけてしまう。どことなく親近感を覚えた風間はダンジョンで暮らしてみることにするが、そこにはとても可愛らしいモンスターが隠れ住んでいた。ひょんなことでモンスターに懐かれた風間は様々なモンスターと暮らしダンジョン内でのスローライフを満喫していくことになるのだった。
完結【進】ご都合主義で生きてます。-通販サイトで異世界スローライフのはずが?!-
ジェルミ
ファンタジー
32歳でこの世を去った相川涼香は、異世界の女神ゼクシーにより転移を誘われる。
断ると今度生まれ変わる時は、虫やダニかもしれないと脅され転移を選んだ。
彼女は女神に不便を感じない様に通販サイトの能力と、しばらく暮らせるだけのお金が欲しい、と願った。
通販サイトなんて知らない女神は、知っている振りをして安易に了承する。そして授かったのは、町のスーパーレベルの能力だった。
お惣菜お安いですよ?いかがです?
物語はまったり、のんびりと進みます。
※本作はカクヨム様にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる