24 / 32
研究
しおりを挟む
神野が「それでは始めます、back or table」と言うと、也沙と津山はコインを宙へと弾いた。コインをテーブルにセットすると津山から「ふ…… ふ…… ふ……」と声がした。
也沙が『大丈夫かな?』と思っていると、津山が「はっはっはっはぁ~」と笑い出した。也沙は「どうかしました?」と聞いた。
津山は「親子揃って……」と言った。也沙が「親子揃ってってどう言う意味ですか? パパの事知ってるんですか?」と聞いた。すると津山は「天願博士を知ってるも何も……」と話し始めた。
さかのぼる事2年前、也沙の父の天願博士と津山博士は同じ研究所で働いていた。
津山博士は、植物人間になってしまった患者とその家族を、装置を使って仮想空間で意思疎通を図る研究をしていた。天願博士は、植物人間になってしまった患者が、意識を取り戻した際、現実世界での生活に支障が出ない様、患者を仮想空間で生活させ、そのデータを完治した脳へ移行する研究をしていた。
ある日、天願博士が研究所の廊下を歩いていると「天願博士」と津山博士が声を掛けた。天願博士が振り向き「あぁ津山博士ですか」と言うと、津山博士は「研究の進捗は如何ですか?」と言った。天願博士が「なかなか思うようには……」と言うと、津山博士も「私も仮想空間のところで行き詰まってまして……」と言った。
天願博士は「仮想空間の事でしたら、私の研究を手伝ってくれている神野博士に相談してみると良い、彼はその分野の第1人者なので」と言った。津山博士は「それなら是非に、天願博士の研究は以前から興味があったので、近いうちに研究室に伺っても宜しいでしょうか」と言った。天願博士も「私も津山博士の研究に興味があったので是非来てください」と言った。
それから津山博士は、天願博士の研究室を訪れた。天願博士は「こちらが仮想空間の分野では権威の神野博士です」と紹介した。
津山博士は「こちらが神野博士ですか、まだお若いのに」と言った。神野は「神野です、津山博士はどういった研究を?」と聞いた。
津山博士は「植物人間になった方の家族がお見舞いに来るのですが、植物人間ですので話し掛けても何の反応もなく、お見舞いに来た家族も辛い思いをしています、そんな家族を仮想空間の中ででも会わせる事が出来る仕組みを研究しています」と言った。
神野博士は「素晴らしい研究ですね、天願博士の研究とも共通する所も有るんじゃないですか?」と言った。すると天願博士が「そうなんだ、津山博士も仮想空間で研究が行き詰まっていると言うので、君を紹介しようと」と言った。
津山博士が「是非、私の研究にも力をお借りしたいのですが……」と言うと、天願博士は「津山博士の研究が成功すれば、私の念願が叶うかもしれない、神野博士、私からも頼むよ」と言った。神野博士が「私で良ければ、津山博士の研究にも興味ありますし」と言うと、津山博士は「そう言って下さると有難い」と言って握手をした。
津山博士が「先程、神野博士が私の研究と共通する物があると言われましたが、神野博士はどの様な研究を?」と聞いた。天願博士は「植物人間になった患者の成長がそこで止まらない様に仮想空間で生活してもらい、治療が終わり社会復帰する際困らない様に仮想空間でのデータを記憶として脳に戻すと言ったところですか」と言った。
津山博士は「それは確かに私の研究と共通する部分がありますね」と言った。天願博士は「私の研究は、万能細胞が実用化されて、脳の治療法が確立されないと何とも……」と言った。
これを機に、神野博士は津山博士の研究も手伝う様になり、津山博士も天願博士の研究室によく通う様になった。
そんなある日、天願博士は仮想で創り上げたデータを猿の脳に移行する実験を行っていた。それに立ち会っていた津山博士が「この研究が成功すれば、人の記憶も自由に操作出来る様になるんですか?」と聞いた。
天願博士は「精神医療の分野で幼いころの怖い記憶等を書き換える事も可能かと考えています、しかし洗脳といった事も可能になると考えられるので、悪用されない様にしなければならないかと」と言った。
津山博士は更に「これは他人の記憶を自分の脳に移行する事も可能になるのですか?」と質問した。天願博士は「私の研究では、そこまで考えていませんが、記憶をデータとして引き出す事が出来れば、それも可能かと」と言った。
津山博士は「それを応用し、クローン技術を人に適用すれば永遠に生きることも…… 人間の永遠のテーマ不老不死も夢じゃなくなりますね」と言った。天願博士は「何を馬鹿な…… 人間のクローンは、神への冒涜だとして法律でも禁じられているじゃないですか」と激怒した。津山博士は「そんな怒らないで下さい、あくまでも研究者としての見解を述べただけで……」と言った。
津山博士は「これは提案なのですが、神野博士に天願博士と私の研究の両方を見て頂くのも大変かと思うので、仮想空間に関しては共同研究といった形で進めるのは如何でしょう」と言った。天願博士は「神野博士はどう思う?」と聞いた。神野博士が「植物人間の患者を仮想空間に繋ぐという点では共通しているので、天願博士の研究が活かせるかと」と言うと、津山博士は「研究費の予算も限られているので、この部分の費用に関しては折半でと考えているのですが……」と言った。
天願博士は「津山博士の研究が1日でも早く完成するなら、上層部に掛け合ってみる価値がありますね」と言った。
思いの他、天願博士の研究は津山博士の研究に役立ち、神野博士の協力もあって試験段階まで漕ぎ着ける事が出来た。試験には入院費用等を研究施設が全て負担する事を条件に10名の患者が装置に繋がれた。健康体で装置に繋がれる実験体は、津山博士自身がする事となった。
1度目の実験が行われ、実験は見事成功を収めた。しかし実験が成功してからというもの、津山博士は研究室に寝泊まりし、こもりっきりになってしまった。
也沙が『大丈夫かな?』と思っていると、津山が「はっはっはっはぁ~」と笑い出した。也沙は「どうかしました?」と聞いた。
津山は「親子揃って……」と言った。也沙が「親子揃ってってどう言う意味ですか? パパの事知ってるんですか?」と聞いた。すると津山は「天願博士を知ってるも何も……」と話し始めた。
さかのぼる事2年前、也沙の父の天願博士と津山博士は同じ研究所で働いていた。
津山博士は、植物人間になってしまった患者とその家族を、装置を使って仮想空間で意思疎通を図る研究をしていた。天願博士は、植物人間になってしまった患者が、意識を取り戻した際、現実世界での生活に支障が出ない様、患者を仮想空間で生活させ、そのデータを完治した脳へ移行する研究をしていた。
ある日、天願博士が研究所の廊下を歩いていると「天願博士」と津山博士が声を掛けた。天願博士が振り向き「あぁ津山博士ですか」と言うと、津山博士は「研究の進捗は如何ですか?」と言った。天願博士が「なかなか思うようには……」と言うと、津山博士も「私も仮想空間のところで行き詰まってまして……」と言った。
天願博士は「仮想空間の事でしたら、私の研究を手伝ってくれている神野博士に相談してみると良い、彼はその分野の第1人者なので」と言った。津山博士は「それなら是非に、天願博士の研究は以前から興味があったので、近いうちに研究室に伺っても宜しいでしょうか」と言った。天願博士も「私も津山博士の研究に興味があったので是非来てください」と言った。
それから津山博士は、天願博士の研究室を訪れた。天願博士は「こちらが仮想空間の分野では権威の神野博士です」と紹介した。
津山博士は「こちらが神野博士ですか、まだお若いのに」と言った。神野は「神野です、津山博士はどういった研究を?」と聞いた。
津山博士は「植物人間になった方の家族がお見舞いに来るのですが、植物人間ですので話し掛けても何の反応もなく、お見舞いに来た家族も辛い思いをしています、そんな家族を仮想空間の中ででも会わせる事が出来る仕組みを研究しています」と言った。
神野博士は「素晴らしい研究ですね、天願博士の研究とも共通する所も有るんじゃないですか?」と言った。すると天願博士が「そうなんだ、津山博士も仮想空間で研究が行き詰まっていると言うので、君を紹介しようと」と言った。
津山博士が「是非、私の研究にも力をお借りしたいのですが……」と言うと、天願博士は「津山博士の研究が成功すれば、私の念願が叶うかもしれない、神野博士、私からも頼むよ」と言った。神野博士が「私で良ければ、津山博士の研究にも興味ありますし」と言うと、津山博士は「そう言って下さると有難い」と言って握手をした。
津山博士が「先程、神野博士が私の研究と共通する物があると言われましたが、神野博士はどの様な研究を?」と聞いた。天願博士は「植物人間になった患者の成長がそこで止まらない様に仮想空間で生活してもらい、治療が終わり社会復帰する際困らない様に仮想空間でのデータを記憶として脳に戻すと言ったところですか」と言った。
津山博士は「それは確かに私の研究と共通する部分がありますね」と言った。天願博士は「私の研究は、万能細胞が実用化されて、脳の治療法が確立されないと何とも……」と言った。
これを機に、神野博士は津山博士の研究も手伝う様になり、津山博士も天願博士の研究室によく通う様になった。
そんなある日、天願博士は仮想で創り上げたデータを猿の脳に移行する実験を行っていた。それに立ち会っていた津山博士が「この研究が成功すれば、人の記憶も自由に操作出来る様になるんですか?」と聞いた。
天願博士は「精神医療の分野で幼いころの怖い記憶等を書き換える事も可能かと考えています、しかし洗脳といった事も可能になると考えられるので、悪用されない様にしなければならないかと」と言った。
津山博士は更に「これは他人の記憶を自分の脳に移行する事も可能になるのですか?」と質問した。天願博士は「私の研究では、そこまで考えていませんが、記憶をデータとして引き出す事が出来れば、それも可能かと」と言った。
津山博士は「それを応用し、クローン技術を人に適用すれば永遠に生きることも…… 人間の永遠のテーマ不老不死も夢じゃなくなりますね」と言った。天願博士は「何を馬鹿な…… 人間のクローンは、神への冒涜だとして法律でも禁じられているじゃないですか」と激怒した。津山博士は「そんな怒らないで下さい、あくまでも研究者としての見解を述べただけで……」と言った。
津山博士は「これは提案なのですが、神野博士に天願博士と私の研究の両方を見て頂くのも大変かと思うので、仮想空間に関しては共同研究といった形で進めるのは如何でしょう」と言った。天願博士は「神野博士はどう思う?」と聞いた。神野博士が「植物人間の患者を仮想空間に繋ぐという点では共通しているので、天願博士の研究が活かせるかと」と言うと、津山博士は「研究費の予算も限られているので、この部分の費用に関しては折半でと考えているのですが……」と言った。
天願博士は「津山博士の研究が1日でも早く完成するなら、上層部に掛け合ってみる価値がありますね」と言った。
思いの他、天願博士の研究は津山博士の研究に役立ち、神野博士の協力もあって試験段階まで漕ぎ着ける事が出来た。試験には入院費用等を研究施設が全て負担する事を条件に10名の患者が装置に繋がれた。健康体で装置に繋がれる実験体は、津山博士自身がする事となった。
1度目の実験が行われ、実験は見事成功を収めた。しかし実験が成功してからというもの、津山博士は研究室に寝泊まりし、こもりっきりになってしまった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
熟女愛好家ユウスケの青春(熟女漁り)
MisakiNonagase
恋愛
高校まで勉強一筋で大学デビューをしたユウスケは家庭教師の教え子の母親と不倫交際するが、彼にとって彼女とが初の男女交際。そこでユウスケは自分が熟女好きだと自覚する。それからユウスケは戦略と実戦を重ねて、清潔感と聞き上手を武器にたくさんの熟女と付き合うことになるストーリーです。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
男子高校生だった俺は異世界で幼児になり 訳あり筋肉ムキムキ集団に保護されました。
カヨワイさつき
ファンタジー
高校3年生の神野千明(かみの ちあき)。
今年のメインイベントは受験、
あとはたのしみにしている北海道への修学旅行。
だがそんな彼は飛行機が苦手だった。
電車バスはもちろん、ひどい乗り物酔いをするのだった。今回も飛行機で乗り物酔いをおこしトイレにこもっていたら、いつのまにか気を失った?そして、ちがう場所にいた?!
あれ?身の危険?!でも、夢の中だよな?
急死に一生?と思ったら、筋肉ムキムキのワイルドなイケメンに拾われたチアキ。
さらに、何かがおかしいと思ったら3歳児になっていた?!
変なレアスキルや神具、
八百万(やおよろず)の神の加護。
レアチート盛りだくさん?!
半ばあたりシリアス
後半ざまぁ。
訳あり幼児と訳あり集団たちとの物語。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
北海道、アイヌ語、かっこ良さげな名前
お腹がすいた時に食べたい食べ物など
思いついた名前とかをもじり、
なんとか、名前決めてます。
***
お名前使用してもいいよ💕っていう
心優しい方、教えて下さい🥺
悪役には使わないようにします、たぶん。
ちょっとオネェだったり、
アレ…だったりする程度です😁
すでに、使用オッケーしてくださった心優しい
皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる