2 / 4
泊っていきなよ。
2
しおりを挟むびっくりした…。
「だ、誰だろ…」
平常心をよそってスマホを見ると理央からの通話だった。
「理央だ、どうしたんだろ」
「理央?」
壱夜はぼそっとそう言って、私の目をじっと見て離さないから、なんか喋りにくい。
スマホ越しに理央の声が聞こえる。
「このちゃん?今大丈夫?」
「あ、うん。大丈夫だけど、どうしたの?」
「この前話してた参考書のことなんだけど」
「あのお勧めって言ってたやつ?」
「そうそう。今本屋にいるんだけど、見つけたかからこのちゃんの分もついでに買っておこうかなって思って」
「うん、是非!」
ずっとバタバタしてて買いに行けなかったから助かる。
「OK~。じゃあ買ったらこのちゃん家に渡しに行くね」
「え、今日?」
「うん。あれ、なんか都合悪い?」
今壱夜の家だし…。
時計を見ると5時過ぎだった。
「じゃあ、6時ぐらいでもいい?」
「うん、分かった。じゃあまた後で」
そう言って通話を切った。
スマホをカバンに戻そうとすると、その腕を壱夜の手が握った。
0
お気に入りに追加
7
あなたにおすすめの小説
10 sweet wedding
国樹田 樹
恋愛
『十年後もお互い独身だったら、結婚しよう』 そんな、どこかのドラマで見た様な約束をした私達。 けれど十年後の今日、私は彼の妻になった。 ……そんな二人の、式後のお話。
大人な軍人の許嫁に、抱き上げられています
真風月花
恋愛
大正浪漫の恋物語。婚約者に子ども扱いされてしまうわたしは、大人びた格好で彼との逢引きに出かけました。今日こそは、手を繋ぐのだと固い決意を胸に。
婚約破棄されたので、契約不履行により、秘密を明かします
tartan321
恋愛
婚約はある種の口止めだった。
だが、その婚約が破棄されてしまった以上、効力はない。しかも、婚約者は、悪役令嬢のスーザンだったのだ。
「へへへ、全部話しちゃいますか!!!」
悪役令嬢っぷりを発揮します!!!
骸骨と呼ばれ、生贄になった王妃のカタの付け方
ウサギテイマーTK
恋愛
骸骨娘と揶揄され、家で酷い扱いを受けていたマリーヌは、国王の正妃として嫁いだ。だが結婚後、国王に愛されることなく、ここでも幽閉に近い扱いを受ける。側妃はマリーヌの義姉で、公式行事も側妃が請け負っている。マリーヌに与えられた最後の役割は、海の神への生贄だった。
注意:地震や津波の描写があります。ご注意を。やや残酷な描写もあります。
仲の良かったはずの婚約者に一年無視され続け、婚約解消を決意しましたが
ゆらゆらぎ
恋愛
エルヴィラ・ランヴァルドは第二王子アランの幼い頃からの婚約者である。仲睦まじいと評判だったふたりは、今では社交界でも有名な冷えきった仲となっていた。
定例であるはずの茶会もなく、婚約者の義務であるはずのファーストダンスも踊らない
そんな日々が一年と続いたエルヴィラは遂に解消を決意するが──
【完結】魔女のおしごと
かまり
恋愛
魔王と王子の間で揺れ動く魔女の恋物語。
——魔界人の中の1つの種である、『魔女』の仕事は魔界人たちの食糧を集めること。
魔界人の食糧とは、人間のマイナス感情から生まれるエネルギー。
つまり、魔界人にとっての家畜である人間の負の感情を育て、集めるのが『魔女のおしごと』。
しかし、大きな失敗をしたある1人の天才魔女は、魔界人に追い詰められて、その仕事を失った…
その魔女を復活させ、魔女としての道に戻し、一緒に歩もうとするツンデレ魔王と愛を育むのかと思われた矢先、
人間界で出会った優しい王子に愛されて気持ちが揺れ動いていく魔女の恋物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる