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第二章「騎士ロレンツ誕生」
29.他の女の子にやっちゃダメだよ
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ここ最近、いや正確に言えば『剣遊会』でロレンツがアンナ陣営に参戦し王城に暮らし始めた頃より、アンナ姫に対する周りの印象が変わっていた。
――よく笑う
『氷姫』との別名を持つアンナ。
王城でリリーなど一部の人間を除き、冷たく感情のない声で話す彼女にはそんな別名が付けられていた。それは父親である国王が不明になってから更に拍車をかけていた。
「姫様、おはようございます!」
「おはよう」
王城でかわされるアンナとの挨拶。
以前だったら無口で目を合わせることもしなかった彼女が、誰とでも気さくに挨拶をするようになっていた。
そしてそれは決まって『護衛職』であるその銀髪の男が後ろについている時。アンナは無意識のうちに『守られている』と言う安心感から心に余裕ができていた。
「姫様、今日もお美しいですわね!!」
「まあ、それはありがとう!」
そんなお世辞にも笑顔で答える。そして決まって後ろにいるロレンツに尋ねる。
「ねえ、聞いた? 私、お美しいんですって!!」
「ああ、そうか……」
(むかっ!!)
毎度のことだが全く興味がない素振りのロレンツ。
先日のミンファのことを尋ねてものらりくらりと適当にかわされてしまう。自分のことが好きなはずなのに『好き』とは言わないし、『護衛職』就任に必要な爵位も一向に受け取らない。
「ふんっ!!!」
苛立つアンナはプイッと前を向いて歩き出す。ロレンツが言う。
「おい、嬢ちゃん」
「な、なによ……」
ちょっとだけ期待したアンナが振り向く。
「そんなに怒ってるとその美しい顔が台無しだぜ」
(むかーーーーーーっ!!!!)
『氷姫』を卒業しつつあるアンナ姫。
その感情豊かな大声が城内の廊下に響き渡った。
「ミセル様、ミセル様? 如何なされたんでしょうか?」
(え?)
ミセルはアンナの元婚約者であるカイトの声で我に返った。
王城中庭にある花に囲まれたガゼボ。細かな装飾の入ったテーブルや椅子に向かい合って座るふたりは、午後のティータイムを楽しんでいた。ミセルが慌てて答える。
「あ、いや、何でもございませんわ」
そう言って笑顔で紅茶を口にする。
(なんて美しい……)
華やかな赤のドレス。ふんわりと風になびく赤髪。そのすべてがカイトの心を虜にした。
一方のミセルは全く別のことを考えていた。
(ミンファからの報告。とりあえずロレロレとのデートは上手くいったようですわ)
ミセルは自身もこっそり見に行ったふたりのお出掛けを思い出す。
(このまま彼女がロレロレを落とせばいいんでしょうが、なんでしょう。この苛立ちは……)
ミセルは何故かふつふつと湧き上がる苛立ちに戸惑いながら、目の前の頼りない男が何か話しているのに気付く。
「ミセル様、明日が楽しみでございます」
「明日?」
何のことを言っているのか分からないミセルが尋ね返す。カイトが言う。
「ええ、明日ですよ。お茶会、僕と一緒にご参加頂く……」
(あっ)
すっかり忘れていた。
明日のお茶会、ミセルは以前カイトと話をして一緒に参加すると約束したような気がする。兄のエルグと一緒に参加予定だったミセルが考える。
(お兄様は輝石の交渉で今はいらっしゃらない。とは言えこんな男と一緒に参加するなんて考えられないわ。まあ同伴はキャロルでいいかしら……)
もう用無しの男に割く時間はない。ミセルはこの後得意の作り笑顔でカイトに対応し、すぐにその場を立ち去った。
そして迎えたお茶会当日。
定期的に貴族の間で開催されるお茶会だが、今回はちょうど庭園に咲く花々が見ごろを迎え甘い香りと優雅な景観が楽しめる会となっている。
アンナもそんなお茶会に参加するために、自室で鏡台の前に座り何度も化粧をしていた。
イライラ、イライラ……
上手く化粧が乗らない。
その理由はもちろん部屋に一緒にいる男。きちんと護衛は努めるのだが、ミンファのことをはっきり教えてくれないなど苛立ちの原因となっている。
(イライラして上手く化粧ができないわ!!)
アンナは鏡台の鏡に映った部屋のテーブルでコーヒーを飲むロレンツを睨みつける。
「ねえ」
「……」
無言。返事はない。
「ねえってばあ!!」
ようやく呼ばれたことに気付いたロレンツが顔を上げて答える。
「ん? 俺を呼んでいるのか?」
(むかーーーーっ!!!!)
「あなたしかいないでしょ!!! どうしてそれが分からないの!? 馬鹿なの、馬鹿なんでしょ!!!」
アンナはイラつきで口から火を吐くような声でロレンツに言う。
「はあ……」
ロレンツはやれやれと言った顔で立ち上がると、ゆっくりとアンナの方へと歩き出す。
「な、なによ……」
ちょっと言い過ぎたかなと思ったアンナが急に弱気になる。そして目の前までやって来たロレンツを見て小さな声で言う。
「私は別に本気で、そんな……」
ロレンツは黙って隣にあった椅子をアンナの横に並べそこに座る。
「え?」
そして並ぶように椅子に置かれた椅子に座り、彼女の頭をそっと掴んで自分の膝の上に乗せた。ロレンツに膝枕されたアンナが驚いて言う。
「ちょ、ちょっと、一体何して……」
そう言うアンナの頭をロレンツが無言で撫で始めた。
(えっ……)
大きな手。ごつごつとした男の大きな手。
それが怒りで燃えていたアンナの頭をすっと撫でるたびに、その火がゆっくりと消えて行く。
「ね、ねえ……」
恥ずかしさと嬉しさが混在した不思議な気分。
撫でられる度に体を心地良い電流が走り抜ける。ロレンツが言う。
「嬢ちゃん、ちょっとカッカし過ぎだ。少し落ち着いた方がいい」
そう言いながらもロレンツの大きくてごつごつした手で優しく撫でられるアンナ。
(だ、誰のせいで、こんなに、イライラして……、いると思ってるのよ……)
そう思いながらも段々と心が穏やかになって行くアンナ。自分は知っている。こうやって誰かに頭を撫でられるのが好きだってことを。
しばらくの沈黙。
ロレンツはゆっくりと優しくアンナの頭を撫で続ける。
「ねえ」
アンナが小さな声で尋ねる。
「何だ?」
ロレンツが答える。
「他の女の子にやっちゃダメだよ」
アンナはじんわりと心地良く頭と体が痺れる快感に浸りながら言う。ロレンツが答える。
「それは無理だ。もうやってる」
「はあ!?」
頭だけ動かしアンナがロレンツを見上げる。自分のことを『綺麗』だとか『可愛い』だとか、『一生傍にいる』とか言っておきながら一体どういうつもりなのか。再び怒りの炎が点火したアンナが言う。
「し、信じられない!? あなたそれでよく……」
「イコだ。イコの頭を撫でている」
「え?」
ロレンツの娘同然の少女イコ。撫でられて当然の存在だ。アンナが顔を赤くして答える。
「あ、ああ、そうね。ごめんなさい……」
アンナは安堵感から体の力が抜け、再びロレンツの硬い太腿に頭を乗せる。
「ねえ」
「今度は何だ?」
アンナはロレンツの硬い手を感じながら言う。
「いつもありがと。守ってくれて」
「ああ……」
ロレンツは少し照れ隠ししながらまたその美しい金色の髪を撫でた。
――よく笑う
『氷姫』との別名を持つアンナ。
王城でリリーなど一部の人間を除き、冷たく感情のない声で話す彼女にはそんな別名が付けられていた。それは父親である国王が不明になってから更に拍車をかけていた。
「姫様、おはようございます!」
「おはよう」
王城でかわされるアンナとの挨拶。
以前だったら無口で目を合わせることもしなかった彼女が、誰とでも気さくに挨拶をするようになっていた。
そしてそれは決まって『護衛職』であるその銀髪の男が後ろについている時。アンナは無意識のうちに『守られている』と言う安心感から心に余裕ができていた。
「姫様、今日もお美しいですわね!!」
「まあ、それはありがとう!」
そんなお世辞にも笑顔で答える。そして決まって後ろにいるロレンツに尋ねる。
「ねえ、聞いた? 私、お美しいんですって!!」
「ああ、そうか……」
(むかっ!!)
毎度のことだが全く興味がない素振りのロレンツ。
先日のミンファのことを尋ねてものらりくらりと適当にかわされてしまう。自分のことが好きなはずなのに『好き』とは言わないし、『護衛職』就任に必要な爵位も一向に受け取らない。
「ふんっ!!!」
苛立つアンナはプイッと前を向いて歩き出す。ロレンツが言う。
「おい、嬢ちゃん」
「な、なによ……」
ちょっとだけ期待したアンナが振り向く。
「そんなに怒ってるとその美しい顔が台無しだぜ」
(むかーーーーーーっ!!!!)
『氷姫』を卒業しつつあるアンナ姫。
その感情豊かな大声が城内の廊下に響き渡った。
「ミセル様、ミセル様? 如何なされたんでしょうか?」
(え?)
ミセルはアンナの元婚約者であるカイトの声で我に返った。
王城中庭にある花に囲まれたガゼボ。細かな装飾の入ったテーブルや椅子に向かい合って座るふたりは、午後のティータイムを楽しんでいた。ミセルが慌てて答える。
「あ、いや、何でもございませんわ」
そう言って笑顔で紅茶を口にする。
(なんて美しい……)
華やかな赤のドレス。ふんわりと風になびく赤髪。そのすべてがカイトの心を虜にした。
一方のミセルは全く別のことを考えていた。
(ミンファからの報告。とりあえずロレロレとのデートは上手くいったようですわ)
ミセルは自身もこっそり見に行ったふたりのお出掛けを思い出す。
(このまま彼女がロレロレを落とせばいいんでしょうが、なんでしょう。この苛立ちは……)
ミセルは何故かふつふつと湧き上がる苛立ちに戸惑いながら、目の前の頼りない男が何か話しているのに気付く。
「ミセル様、明日が楽しみでございます」
「明日?」
何のことを言っているのか分からないミセルが尋ね返す。カイトが言う。
「ええ、明日ですよ。お茶会、僕と一緒にご参加頂く……」
(あっ)
すっかり忘れていた。
明日のお茶会、ミセルは以前カイトと話をして一緒に参加すると約束したような気がする。兄のエルグと一緒に参加予定だったミセルが考える。
(お兄様は輝石の交渉で今はいらっしゃらない。とは言えこんな男と一緒に参加するなんて考えられないわ。まあ同伴はキャロルでいいかしら……)
もう用無しの男に割く時間はない。ミセルはこの後得意の作り笑顔でカイトに対応し、すぐにその場を立ち去った。
そして迎えたお茶会当日。
定期的に貴族の間で開催されるお茶会だが、今回はちょうど庭園に咲く花々が見ごろを迎え甘い香りと優雅な景観が楽しめる会となっている。
アンナもそんなお茶会に参加するために、自室で鏡台の前に座り何度も化粧をしていた。
イライラ、イライラ……
上手く化粧が乗らない。
その理由はもちろん部屋に一緒にいる男。きちんと護衛は努めるのだが、ミンファのことをはっきり教えてくれないなど苛立ちの原因となっている。
(イライラして上手く化粧ができないわ!!)
アンナは鏡台の鏡に映った部屋のテーブルでコーヒーを飲むロレンツを睨みつける。
「ねえ」
「……」
無言。返事はない。
「ねえってばあ!!」
ようやく呼ばれたことに気付いたロレンツが顔を上げて答える。
「ん? 俺を呼んでいるのか?」
(むかーーーーっ!!!!)
「あなたしかいないでしょ!!! どうしてそれが分からないの!? 馬鹿なの、馬鹿なんでしょ!!!」
アンナはイラつきで口から火を吐くような声でロレンツに言う。
「はあ……」
ロレンツはやれやれと言った顔で立ち上がると、ゆっくりとアンナの方へと歩き出す。
「な、なによ……」
ちょっと言い過ぎたかなと思ったアンナが急に弱気になる。そして目の前までやって来たロレンツを見て小さな声で言う。
「私は別に本気で、そんな……」
ロレンツは黙って隣にあった椅子をアンナの横に並べそこに座る。
「え?」
そして並ぶように椅子に置かれた椅子に座り、彼女の頭をそっと掴んで自分の膝の上に乗せた。ロレンツに膝枕されたアンナが驚いて言う。
「ちょ、ちょっと、一体何して……」
そう言うアンナの頭をロレンツが無言で撫で始めた。
(えっ……)
大きな手。ごつごつとした男の大きな手。
それが怒りで燃えていたアンナの頭をすっと撫でるたびに、その火がゆっくりと消えて行く。
「ね、ねえ……」
恥ずかしさと嬉しさが混在した不思議な気分。
撫でられる度に体を心地良い電流が走り抜ける。ロレンツが言う。
「嬢ちゃん、ちょっとカッカし過ぎだ。少し落ち着いた方がいい」
そう言いながらもロレンツの大きくてごつごつした手で優しく撫でられるアンナ。
(だ、誰のせいで、こんなに、イライラして……、いると思ってるのよ……)
そう思いながらも段々と心が穏やかになって行くアンナ。自分は知っている。こうやって誰かに頭を撫でられるのが好きだってことを。
しばらくの沈黙。
ロレンツはゆっくりと優しくアンナの頭を撫で続ける。
「ねえ」
アンナが小さな声で尋ねる。
「何だ?」
ロレンツが答える。
「他の女の子にやっちゃダメだよ」
アンナはじんわりと心地良く頭と体が痺れる快感に浸りながら言う。ロレンツが答える。
「それは無理だ。もうやってる」
「はあ!?」
頭だけ動かしアンナがロレンツを見上げる。自分のことを『綺麗』だとか『可愛い』だとか、『一生傍にいる』とか言っておきながら一体どういうつもりなのか。再び怒りの炎が点火したアンナが言う。
「し、信じられない!? あなたそれでよく……」
「イコだ。イコの頭を撫でている」
「え?」
ロレンツの娘同然の少女イコ。撫でられて当然の存在だ。アンナが顔を赤くして答える。
「あ、ああ、そうね。ごめんなさい……」
アンナは安堵感から体の力が抜け、再びロレンツの硬い太腿に頭を乗せる。
「ねえ」
「今度は何だ?」
アンナはロレンツの硬い手を感じながら言う。
「いつもありがと。守ってくれて」
「ああ……」
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