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二章
十九話
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イグナートが敵対心を露わにジロリと睨んだ。ルベルトの件で意見した事をよく思っていないのだろう。
「坊っちゃまこそ。こんな夜中に稽古されるのはお身体に障りますよ」
「ふん、別にいいでしょう? あなたには関係ありませんから。
……あなた、皇帝の愛人なんでしょう? それで俺より偉いから強気な態度でいられるんですね?」
「今は使用人ですし、そのようなつもりはございませんよ。
ですが、帝国内では皇后陛下に次ぐ立場となりますので、私の前での振舞いにはご注意下さいますよう願います」
でないと何かあった時ウェルディスが騒ぎだす。それはそれで面倒なのだ。
愛人だと分かっているなら、敬わなくてもいいから貴族として相応しい態度をして欲しいのが本音だ。
言葉遣いは丁寧だが、棘を感じる言い草だ──と思っていたら、イグナートは苛立ったのか、最低限のマナーすら守らなくなった。
「じゃあなんで使用人になんて!? しかもルベルトの助手だと? お父様が強く言えないからって、お前、アイツを守って優越感に浸ってるつもりかよ」
敬語が崩れただけでなく、フリードをギロッ! と本気で睨みつけている。
「いいえ。坊っちゃまの行動は目に余ります故、意見させていただきました。
あなたの行いは犯罪ですから」
「なんっ……なんだと、お前!」
今にも掴みかかってきそうな勢いで近付いてくるイグナート。頭に血が昇ると後先考えずに行動してしまうタイプらしい。
木剣を振り上げたと思った瞬間、勢いよくフリードに木剣を振り下ろした。
大振りだ。隙が多く、防御は容易い。帝国軍に入れるレベルでも、最低ラインでしかない。
フリードは普通に避けた。彼の横を通り過ぎる最中、足払いをして転ばせると、木剣は手から外れてガランと音を立てて地面に落ちた。
「いい加減自分の立場を弁えたらいかがですか?」
「な、何っ!? この俺にこんな事をしてタダで済むと思うなよ! お父様に言いつけてやる!」
「ならば俺は皇帝陛下に言いつけてやりますよ」
フリードはニコリと笑った。まるで子供同士の喧嘩だ。お互い自分がその地位に立っているのは、自分自身の力ではない──が、階級に重きを置くこの社会ではフリードの方が圧倒的に有利だ。
だが実際、本当にそんな事をすれば「大人気ない」と後ろ指をさされるのはフリードの方であり、ウェルディスの迷惑に繋がるので、するわけがないが。
「まぁそれは冗談です。いい大人が子供みたいな真似できませんしね」
「俺だって子供じゃねーよ」
「じゃあお互い誰かに言いつけるのはナシです。その代わり言わせていただきます。
坊っちゃまがしている事は帝国法二十五条に記載されている、何人もみだりに他者を傷付けてはならない、という法を犯しているのはお分かりになりますか?」
「て、帝国法だと?」
「さようです。学院では帝国法の授業は選択制でしたかね? 坊っちゃまは受講しておられないとお見受けします。
この条文にある『傷つけてはならない』というのは、単なる暴力だけではありません。性的搾取も含まれるというのは、過去の判例からも明らかとされている事実です。
そして、『何人もみだりに』というくだりは犯罪者への処罰や、容疑者を拷問する時を除く、全てを指します。
つまり、犯罪者の息子は法律に守られるべき人権があると法は示しているのです」
だが、その法律は親告罪である。被害者が証拠を示した上で訴えなければ意味がない。
だから貴族が使用人に仕置きとして鞭を打つ事は割と横行しており、本人が訴える事はない。周りも見て見ぬふりだ。
そうしなければ職を失うだけだからだ。
それでも法の話で訴えたのが良かったのか、イグナートは悔しげに歯ぎしりをした。本当は分かっているのだろう、自分がしている過ちを。
「……クッ」
「ターバイン君への肉体的、及び性的暴力をやめていただきたい。
彼を使用人にしておく事に特に反対はしませんが、他の使用人と同じ様に労働法も守って下さい。彼は貴方の親友ではないのですか?」
「何故、それを……ルベルトから聞いたのか?」
動揺が見て取れる。これはルベルトの為だけではない。イグナートの為でもある。
実際の加害者は公爵であり、イグナートこそ加害者の息子となる。それを知らないからこそ、ルベルトを犯罪者の息子として非道な扱いが出来ているのだろうが。
真実を知れば、後悔するのはイグナートの方だ。
「いいえ、ターバイン君は何も仰りません。泣き言も言わず、弱音も吐かず耐えているのです。
坊っちゃま、思い留まるなら早い方がいいでしょう。逆にターバイン君に恨まれる立場となった時、貴方はどう許しを請えるというのですか?」
「うるさい!! お前は使用人なんだ! いちいちうるさい事を言うな!」
イグナートはひとしきり怒鳴ると屋敷へと走って帰っていった。
(坊っちゃま……。どうか思い直してくれ。ターバイン君の言葉を信じるなら、君はきっと卑劣な公爵とは違う筈だ)
その後すぐに警備兵が駆けつけてきたが、フリードと仲良くなった兵だった為、「坊っちゃまが私を嫌っているみたいで……」と言うとフリードに肩入れしてきた。
「最近の坊っちゃまはどうも公爵様に似てきて困りますね。
どうせワガママ言ってフリードさんを困らせたんでしょう。立場上、フリードさんの味方は出来ませんが、愚痴くらいは聞きますから。
元気出してください!」
ただの使用人が公爵令息と小競り合いなどしようものなら、イグナートに話を聞き、最悪の場合フリードは罰として鞭を打たれた後にクビになってもおかしくない筈だが。
(公爵家の警備兵なんだから、きちんと坊っちゃまの味方してくれよ)
こっそりと、心の中で呟くフリードだった。
それから五日後。ルベルトに対するイグナートの態度も少しずつ軟化しているように見えた。
だがすぐにそれは違うと判明した。仕事の効率が良くなり、空き時間となった午後や夜を狙って性暴力を続けていたのだ。
昼はフリードが他の使用人達から情報を集めにルベルトから離れている隙に友人二人と共に罪を重ねている。
(呆れたな。せめてあの二人くらいは排除するか)
早速、フリードは執事のギルセンを使用人棟の談話室へと呼んだ。
「坊っちゃまのご友人のお二人は、どの家門のご令息でしょう? 詳しく教えて下さると助かります」
「それを知ってどうなさるおつもりですか?」
「ターバイン君を苦しめる要素を一つでも取り除こうと思いまして」
「騒ぎにされると、公爵家の名が地に落ちます。私が助力する事は出来かねます」
ギルセンは渋る。そんな醜聞が出回ってしまったら後ろ指を指されるのは公爵家全体となってしまうだろう。
ギルセンには公爵家を守る義務がある。
「秘密裏に処理します。知っているかと存じますが、俺はそういう仕事に長けております故」
「……本当に、公爵家への影響はございませんね?」
「もちろんです。一度だけ信じてください。もしこの件で悪評が広まるようでしたら、全ては俺がご主人様を陥れる為に自作自演したとして、ご主人様に言われるままの処分を受けましょう。
もちろん死刑と言われてもです。
それならば公爵家も坊っちゃまも守られる事でしょう」
そう断言すると、ギルセンは目に涙を浮かべた。ハンカチを手に涙を拭き、身体を震わせている。
「うぅ……。フリード様、聖人とはあなたの事でございます。
そこまでしてルベルトさんの事を、ひいてはイグナート坊っちゃまや、公爵様の事を考えて下さる。
あなたが皇帝陛下に愛される事となったのは、神のお導きです。
私に出来る事は全てお言いつけくだされ」
「言い過ぎですよ」
急に泣き出したので、フリードは珍しく慌ててギルセンを宥めた。
感動したギルセンのお陰で、公爵家の中で更に動きやすくなった。スパイ活動がしやすくなったのは言うまでもない。
その晩の酒場。フリードはリュートからの何回目かの報告を受けていた。
頼んだのはビールだけだ。店内の騒音で小声で話す二人の声は周囲には聞こえない。
「ダーズリン伯爵夫人と、プラム伯爵夫人に、令息が坊っちゃまと非道な行いをしていると伝えておいてくれ。
これが五人分の証言証書だ。執事だけでなく何人かメイドを味方につけられた」
ギルセンの助けもあり、イグナートが学友二人と、一人の使用人に性的暴行を加えているという証言をメイドに書いてもらえた。
このまま被害を受け続けるようなら、その使用人は訴えを起こすつもりだという脅迫文を添えてリュート渡す。
醜聞が外に出回る事を恐れる貴族であれば、事実を隠した上で、二度と息子にそのような真似はさせないだろう。
リュートに、それぞれの夫人に口外しないよう念を押してもらうよう頼む。
「さすがやるッスねぇ」
「いや、まだだ。公爵夫人殺害の件は皆口を噤んでいるからな。
それとは別件だが、公爵は時々ダーズリン伯爵と会っているらしいと聞いた。
もしかしたら共犯かもしれない。これをダーズリン伯爵宛に送ってくれ」
フリードは手紙を渡した。
ダーズリン伯爵は公爵の腹心であり右腕だ。帝国軍最強の第一軍の隊長である彼だが、公爵と共謀していてもおかしくはない立場である。
過去に世話になった事もある為、一度直接会って話したい。
「了解ッス! あと伝言なんッスけど、ボスが今後毒の摂取は禁ずるって言ってたッス。フリードさんを排除するって言う割に身体の心配してるあたり、本気でフリードさんに死んで欲しいと思ってるわけじゃないッスよ。
だから頑張るッス。俺っちも応援してるんで」
「下手な嘘を」
「今のは嘘じゃないッス~! なんで信じてくれないッスか~!?」
騒ぐリュートを無視し、代金をテーブルに置いて店を出た。
「坊っちゃまこそ。こんな夜中に稽古されるのはお身体に障りますよ」
「ふん、別にいいでしょう? あなたには関係ありませんから。
……あなた、皇帝の愛人なんでしょう? それで俺より偉いから強気な態度でいられるんですね?」
「今は使用人ですし、そのようなつもりはございませんよ。
ですが、帝国内では皇后陛下に次ぐ立場となりますので、私の前での振舞いにはご注意下さいますよう願います」
でないと何かあった時ウェルディスが騒ぎだす。それはそれで面倒なのだ。
愛人だと分かっているなら、敬わなくてもいいから貴族として相応しい態度をして欲しいのが本音だ。
言葉遣いは丁寧だが、棘を感じる言い草だ──と思っていたら、イグナートは苛立ったのか、最低限のマナーすら守らなくなった。
「じゃあなんで使用人になんて!? しかもルベルトの助手だと? お父様が強く言えないからって、お前、アイツを守って優越感に浸ってるつもりかよ」
敬語が崩れただけでなく、フリードをギロッ! と本気で睨みつけている。
「いいえ。坊っちゃまの行動は目に余ります故、意見させていただきました。
あなたの行いは犯罪ですから」
「なんっ……なんだと、お前!」
今にも掴みかかってきそうな勢いで近付いてくるイグナート。頭に血が昇ると後先考えずに行動してしまうタイプらしい。
木剣を振り上げたと思った瞬間、勢いよくフリードに木剣を振り下ろした。
大振りだ。隙が多く、防御は容易い。帝国軍に入れるレベルでも、最低ラインでしかない。
フリードは普通に避けた。彼の横を通り過ぎる最中、足払いをして転ばせると、木剣は手から外れてガランと音を立てて地面に落ちた。
「いい加減自分の立場を弁えたらいかがですか?」
「な、何っ!? この俺にこんな事をしてタダで済むと思うなよ! お父様に言いつけてやる!」
「ならば俺は皇帝陛下に言いつけてやりますよ」
フリードはニコリと笑った。まるで子供同士の喧嘩だ。お互い自分がその地位に立っているのは、自分自身の力ではない──が、階級に重きを置くこの社会ではフリードの方が圧倒的に有利だ。
だが実際、本当にそんな事をすれば「大人気ない」と後ろ指をさされるのはフリードの方であり、ウェルディスの迷惑に繋がるので、するわけがないが。
「まぁそれは冗談です。いい大人が子供みたいな真似できませんしね」
「俺だって子供じゃねーよ」
「じゃあお互い誰かに言いつけるのはナシです。その代わり言わせていただきます。
坊っちゃまがしている事は帝国法二十五条に記載されている、何人もみだりに他者を傷付けてはならない、という法を犯しているのはお分かりになりますか?」
「て、帝国法だと?」
「さようです。学院では帝国法の授業は選択制でしたかね? 坊っちゃまは受講しておられないとお見受けします。
この条文にある『傷つけてはならない』というのは、単なる暴力だけではありません。性的搾取も含まれるというのは、過去の判例からも明らかとされている事実です。
そして、『何人もみだりに』というくだりは犯罪者への処罰や、容疑者を拷問する時を除く、全てを指します。
つまり、犯罪者の息子は法律に守られるべき人権があると法は示しているのです」
だが、その法律は親告罪である。被害者が証拠を示した上で訴えなければ意味がない。
だから貴族が使用人に仕置きとして鞭を打つ事は割と横行しており、本人が訴える事はない。周りも見て見ぬふりだ。
そうしなければ職を失うだけだからだ。
それでも法の話で訴えたのが良かったのか、イグナートは悔しげに歯ぎしりをした。本当は分かっているのだろう、自分がしている過ちを。
「……クッ」
「ターバイン君への肉体的、及び性的暴力をやめていただきたい。
彼を使用人にしておく事に特に反対はしませんが、他の使用人と同じ様に労働法も守って下さい。彼は貴方の親友ではないのですか?」
「何故、それを……ルベルトから聞いたのか?」
動揺が見て取れる。これはルベルトの為だけではない。イグナートの為でもある。
実際の加害者は公爵であり、イグナートこそ加害者の息子となる。それを知らないからこそ、ルベルトを犯罪者の息子として非道な扱いが出来ているのだろうが。
真実を知れば、後悔するのはイグナートの方だ。
「いいえ、ターバイン君は何も仰りません。泣き言も言わず、弱音も吐かず耐えているのです。
坊っちゃま、思い留まるなら早い方がいいでしょう。逆にターバイン君に恨まれる立場となった時、貴方はどう許しを請えるというのですか?」
「うるさい!! お前は使用人なんだ! いちいちうるさい事を言うな!」
イグナートはひとしきり怒鳴ると屋敷へと走って帰っていった。
(坊っちゃま……。どうか思い直してくれ。ターバイン君の言葉を信じるなら、君はきっと卑劣な公爵とは違う筈だ)
その後すぐに警備兵が駆けつけてきたが、フリードと仲良くなった兵だった為、「坊っちゃまが私を嫌っているみたいで……」と言うとフリードに肩入れしてきた。
「最近の坊っちゃまはどうも公爵様に似てきて困りますね。
どうせワガママ言ってフリードさんを困らせたんでしょう。立場上、フリードさんの味方は出来ませんが、愚痴くらいは聞きますから。
元気出してください!」
ただの使用人が公爵令息と小競り合いなどしようものなら、イグナートに話を聞き、最悪の場合フリードは罰として鞭を打たれた後にクビになってもおかしくない筈だが。
(公爵家の警備兵なんだから、きちんと坊っちゃまの味方してくれよ)
こっそりと、心の中で呟くフリードだった。
それから五日後。ルベルトに対するイグナートの態度も少しずつ軟化しているように見えた。
だがすぐにそれは違うと判明した。仕事の効率が良くなり、空き時間となった午後や夜を狙って性暴力を続けていたのだ。
昼はフリードが他の使用人達から情報を集めにルベルトから離れている隙に友人二人と共に罪を重ねている。
(呆れたな。せめてあの二人くらいは排除するか)
早速、フリードは執事のギルセンを使用人棟の談話室へと呼んだ。
「坊っちゃまのご友人のお二人は、どの家門のご令息でしょう? 詳しく教えて下さると助かります」
「それを知ってどうなさるおつもりですか?」
「ターバイン君を苦しめる要素を一つでも取り除こうと思いまして」
「騒ぎにされると、公爵家の名が地に落ちます。私が助力する事は出来かねます」
ギルセンは渋る。そんな醜聞が出回ってしまったら後ろ指を指されるのは公爵家全体となってしまうだろう。
ギルセンには公爵家を守る義務がある。
「秘密裏に処理します。知っているかと存じますが、俺はそういう仕事に長けております故」
「……本当に、公爵家への影響はございませんね?」
「もちろんです。一度だけ信じてください。もしこの件で悪評が広まるようでしたら、全ては俺がご主人様を陥れる為に自作自演したとして、ご主人様に言われるままの処分を受けましょう。
もちろん死刑と言われてもです。
それならば公爵家も坊っちゃまも守られる事でしょう」
そう断言すると、ギルセンは目に涙を浮かべた。ハンカチを手に涙を拭き、身体を震わせている。
「うぅ……。フリード様、聖人とはあなたの事でございます。
そこまでしてルベルトさんの事を、ひいてはイグナート坊っちゃまや、公爵様の事を考えて下さる。
あなたが皇帝陛下に愛される事となったのは、神のお導きです。
私に出来る事は全てお言いつけくだされ」
「言い過ぎですよ」
急に泣き出したので、フリードは珍しく慌ててギルセンを宥めた。
感動したギルセンのお陰で、公爵家の中で更に動きやすくなった。スパイ活動がしやすくなったのは言うまでもない。
その晩の酒場。フリードはリュートからの何回目かの報告を受けていた。
頼んだのはビールだけだ。店内の騒音で小声で話す二人の声は周囲には聞こえない。
「ダーズリン伯爵夫人と、プラム伯爵夫人に、令息が坊っちゃまと非道な行いをしていると伝えておいてくれ。
これが五人分の証言証書だ。執事だけでなく何人かメイドを味方につけられた」
ギルセンの助けもあり、イグナートが学友二人と、一人の使用人に性的暴行を加えているという証言をメイドに書いてもらえた。
このまま被害を受け続けるようなら、その使用人は訴えを起こすつもりだという脅迫文を添えてリュート渡す。
醜聞が外に出回る事を恐れる貴族であれば、事実を隠した上で、二度と息子にそのような真似はさせないだろう。
リュートに、それぞれの夫人に口外しないよう念を押してもらうよう頼む。
「さすがやるッスねぇ」
「いや、まだだ。公爵夫人殺害の件は皆口を噤んでいるからな。
それとは別件だが、公爵は時々ダーズリン伯爵と会っているらしいと聞いた。
もしかしたら共犯かもしれない。これをダーズリン伯爵宛に送ってくれ」
フリードは手紙を渡した。
ダーズリン伯爵は公爵の腹心であり右腕だ。帝国軍最強の第一軍の隊長である彼だが、公爵と共謀していてもおかしくはない立場である。
過去に世話になった事もある為、一度直接会って話したい。
「了解ッス! あと伝言なんッスけど、ボスが今後毒の摂取は禁ずるって言ってたッス。フリードさんを排除するって言う割に身体の心配してるあたり、本気でフリードさんに死んで欲しいと思ってるわけじゃないッスよ。
だから頑張るッス。俺っちも応援してるんで」
「下手な嘘を」
「今のは嘘じゃないッス~! なんで信じてくれないッスか~!?」
騒ぐリュートを無視し、代金をテーブルに置いて店を出た。
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