2017.12〜 ★ 死の連鎖の謎 [2023年12月31日完結］

第16章 ナバラ王国を巡っての、フランスとスペインの対立について

1. ナバラ王女 カタリナは、由緒正しいフランス王家の方

第6章 政略結婚と死の連鎖について、
12.ナバラ王の地位を奪われた者、奪った者、でも触れましたが、更なる追求をします。

(フェルナンド2世が亡くなったのは、フアン3世の死の9日後で、
王の称号を持つ2人の死が接近しているのが、非常に気になります。…  から後に続く文章を参照)



ナバラ王女にカタリナについて


Wikipediaより


カタリナ（Catalina de Foix, 1468年 - 1517年2月12日）は、ナバラ王国の女王（在位：1483年 - 1517年）。フランス語名はカトリーヌ・ド・フォワ（Catherine de Foix）


王女カタリナの夫は、1516年6月14日に亡くなったフアン3世です。


フアン3世は、ナバラ王女であるカタリナと共治し、1484年 - 1516年6月14日ナバラ王として在位していました。

(※ フアン3世の妹シャルロットは、チェーザレ・ボルジアの妻)



王女カタリナの生涯を追ってみます。


※  Wikipediaより転載


父はフォワ伯ガストン4世とナバラ女王レオノールの長男であるビアナ公ガストン・ド・フォワ。母はフランス王シャルル7世の娘マドレーヌ。兄フランシスコ（フランソワ）が成人せずに早世したため継承者となり、母マドレーヌが引き続き摂政を務めた。

1484年にアルブレ領主ジャン（フアン3世）と結婚した。2人の間にはエンリケ2世（アンリ・ダルブレ）ら13人の子が生まれた。

若年かつ女子であるカタリナの即位に対し、カタリナの叔父ナルボンヌ子爵ジャン・ド・フォワは自らの王位継承権を主張してナバラに内乱を起こし、これは1497年まで続いた。ジャンは3年後の1500年に死去したが、その娘でカタリナの従妹にあたるジェルメーヌと再婚したアラゴン王フェルナンド2世（カタリナの祖母レオノールの異母弟にあたる）が1512年に軍勢を侵攻させてナバラを征服し、翌1513年に妻の権利によるナバラ王即位を宣言した。1515年にピレネー山脈の北側を除くナバラの大部分はフェルナンドによって征服され、スペイン王国へ統合されていくこととなる。

カタリナと夫フアンはフランスへ逃れ、以後はバス＝ナヴァール（仏：Basse-Navarre）と呼ばれる残余の領土のみを、フランスの保護下で保つことになった。




※ 転載終わり


この歴史を見ていると、ナバラ王女カタリナは、由緒正しいフランス王家の血をひく方で、夫であったフアン3世も、フランス貴族の出身でした。

フランス王家の支配下にあったナバラ王国、そのナバラ王国を奪ったのが、フェルナンド。


ナバラ王国は、スペイン王国へ統合されていくことになります。


ナバラ王国をスペイン王国に統合されることを阻むのは、当然、フランス王家と、その一族ですよね？



仮に、フアン3世の死に、スペイン王国が絡んでいるかいないかの話は別として、フアン3世の死の9日後に亡くなったフェルナンド2世の死には、フランス王家とその一族が絡んできていると思われます。


レオナルドのパトロンであった、ジュリアーノは、このいざこざの約3ヵ月前に亡くなっています。



その死の背景には、フランス王家とメディチ家が縁を結び、フランス王家が、ローマ教皇の力添えを得ることを妬んだ、スペイン王室が絡んでいると推測していますが、証拠はありません。



1516年の一連の死の連鎖は、
フランス王家とスペイン王家の争いが関連していることは間違いなさそうです。