迷惑系配信者の彼が、裏では迷惑なくらい溺愛してきます

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「はいー、買ってきました。１０パック制限があったので、何人かに協力してもらって２００パック全部買い占め成功です。ちゃんと売り切れを確認しましたからね？」

　カードショップの前で、カメラに見せつけるように確認していく。ハズレ、ハズレ、ハズレ……そして、最後のパックも。

　ここからは、カバンの中に潜ませたボイスレコーダーで録音した音声のみになる。店員と戦いに行くいつもの流れだ。
　この時ばかりは心臓がドキドキしてしまう。

「ちょっといいですか？　オリパ買ったんですけど、当たりが入ってなかったんですが」
「全部に当たりが入っているわけじゃないですよ？　こればっかりは運ですからねぇ」
「いや、仲間に協力してもらって買い占めてますけど。証拠もありますし、監視カメラの映像と照らし合わせて確認します？　これ、普通に違法ですけど」
「あのさぁ、そっちがすり替えたんじゃないの？　てか、ルール違反してんのそっちじゃね？　だるいからもう帰って」

　そして、口論に発展していく。タケヤは正論に正論を重ねて、完膚なきまでに店員を論破。罪を認めさせたところでエンディングとなる。

「えー、今回の動画はどうだったでしょうか。悪い奴は僕が許しませんからね。情報提供お待ちしてまーす！」

　カードショップを背景に、満面の笑顔で手を振る彼。２５分とは思えない濃密な内容だった。