魔王の番

にーにゃ

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瑠璃side

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「んん、」


今、何時なんだ?
あれから、、
って、また、ラスの前で泣いたのか俺っ!
・・・最悪だ


恥ずかしさで悶えていると


「起きたのか」


急にラスの声が聞こえて、ビクッと体が跳ねた。


びっくりした!
全然気配とか感じなかった


「ああ、すまない」


その言葉にすぐに首を横に振った。


「ふっ、そうか
気分はどうだ」


全く問題ない

頷いて気分は良いと伝えた。


「そうか
目の治療はどうする
ルリ次第だとクラルが言っていたが」


目の治療はやってもらいたい
早く見えるようになりてえし

頷くことで、やって欲しいと伝えた。


「そうか
では、夕食を食べ終えて暫くしてからクラルを呼ぼう」


頷き、了承した。


ラスにご飯を食べさせてもらい、暫くしてからクラルに目の治療をしてもらった。









それが何日か続き、漸く目が見えるようになった。



「目を開いてください」


クラルにそう言われて、そっと目を開いた。


「わ、かった」


声も出せるまでになったが、何日も声を出していなかったので、ぎこちないのは仕方がない


「私が見えますか?」


クラルの問いに、じっと前を見つめた。
初めはぼんやりとしか見えてなかったけど、数回瞬きをすると段々とはっきりと見えるようになった。


「見、える!」


やっとだ
こんなに目が見えることが、嬉しいなんて思わなかったぜ

目の前にいるのが多分クラルなのだろう
クラルは紳士的なおじさんで、にっこりとほほ笑んでいた。


「ルリ」


低くて安心する声で俺の名前を呼ばれ、バッと振り向いた。


「、ラス」


やべえ
カッコイイ
あり得ないくらいの美形だ
黒い長髪、黒い瞳、端正な顔立ち、服の上からでもわかるスタイルの良さ
完璧だ

初めて見るラスの姿に、俺は開いた口が塞がらなかった。


「ルリ?」


「ふふっ、では私は失礼致します」


そう言って、出て行ったクラルに気づかず、ずっとラスを見つめていた。


「ルリ」


パチッ

ラスが俺の目の前で指パッチンをした。


「あっ、」


え、俺・・・
ずっとラスを見ていたのか?


「どうした?
・・・見惚れたか?」


どうしたと聞きながら、すっと近寄り耳元でそれを言うのは反則だと思うのは俺だけか?

ラスの容姿と低音ボイスと相まって顔に血が上った。


「くくくっ
顔が真っ赤だぞ」


ラスは俺の顔を見て笑い、くいッと俺の顎を上に向けさせ、じっと俺の顔を見た。


「っラス!!」


くっそ!
こんなの反則だ!
美形は生徒会やあの王子たちで免疫がついたと思ってたのに、あいつらと比べるのもおこがましいくらいにラスの顔が整っている
顔があちぃ

ラスにこれ以上顔を見られたくなくて、顔を覆った。




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