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第七章 限界突破のその先は?
76.まさかのお泊りイベント?
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最近ゲームの中のイベントだとか、あまり考えなくなってきたけど……ラウディとのやり取りももしかしたらイベントの一つなのかもしれないな。
だけど、そんなことは関係ない。
俺は今までゲームの中の世界だと決めつけて、今まで色々と言い訳をしてきた気がする。
自分の気持ちに蓋をして、優しくされることだけをただ受け入れてきた。
でも……例えゲームの中の世界だとしても、今ここで起きていることは俺にとって現実と一緒だ。
誰かにシナリオの一部だと言われても、俺にとってはリアルタイムで起こっている大切な出来事なんだ。
「ラウディ……俺、何度も言っているけど、好かれるのに慣れてないんだ。だから、きちんと答えを出すまでもう少し待っててほしい」
「分かった。どんな答えだとしても、僕はハルを応援する」
ラウディは優しく微笑んでくれた。その微笑みは心から俺のことを考えてくれているものだと分かる。
だからこそ、俺も緊張しすぎずに何とか返すことができる。
「ありがとう、ラウディ」
お礼を言うと、ラウディはもう一度俺の側に顔を近づけてくる。
今度は……少し熱のこもった視線だ。
表情がよく分かるようになったせいか、妙な緊張感がある。
「この先は、ハルの答えを待ってからだけど……ここまではさせて」
「ここまでって……んむぅ」
頬に手が触れたかと思うと、あっという間に唇を塞がれる。
少しずつキスに慣らされている気がするけど、啄まれながら唇を吸われているのが分かる。
驚いてラウディの服を掴んでいたけど、何度も繰り返されるキスに頭がぼんやりとしてきた。
恐らく、うまく呼吸ができてないからだと思うけど……キスってこんなに気持ちがふわふわするものなのか?
「……ん。今日はここまで」
「……ぷはぁ! な、長い……」
心臓がバクバクしてるのが分かる。軽いキスでこの感じだと……俺は本当にどうなるんだ?
知識が乏しい俺でさえ、キスにはディープキスがあるのくらいは分かる。
だって、ディープじゃないよな? 今の……。
「ハル、顔真っ赤。そんな顔してるともっとしたくなる」
「いやいやいや! 大丈夫! そ、そろそろお風呂に入ってくるから! ラウディは家へ帰る?」
俺が問うと、ラウディは少し考えてから俺に視線を向けてくる。
「ハルがいていいのなら、僕も今日はここに泊まらせて?」
「え……」
待て、泊まるって……これ大丈夫なヤツ?
普通泊まるって言ったら、アレのサイン的なことじゃないのか?
俺の不安がまんま伝わったのか、ラウディは楽しそうに笑い始めた。
「そんな顔しなくても大丈夫。でも、くっついて眠るくらいは許して?」
「は、はあ……ラウディがそういうなら……」
ラウディは待ってるって言ってくれたし、信じていいよな?
俺は色々なもやもやをごまかすように、慌てて風呂へ直行した。
+++
ラウディも俺の後に風呂を済ませ、二人で寛いだ服に着替えてベッドへ入る。
二人だとさすがに少し窮屈な感じがするな。
「本当に一緒に寝るつもり?」
「そのつもり。抱きしめさせて……お願い」
「お願いって……」
俺はお願いされることにとことん弱いらしい。やっぱり冷たくできなくなってしまう。
ラウディは俺が抵抗しないことが分かったのか、後ろから俺を抱き寄せてきた。
ラウディと背中合わせてピッタリとくっついていると思うと、落ち着かない気持ちと安心感がごちゃまぜになって変な感じだ。
「ハル……お風呂上りのいい香りがする」
「そんなに髪をかがれても困るんですけど? 俺、眠れないって」
俺が振り返ろうとすると、髪の中へ唇が落とされる。
ラウディはキスをするのが好きなのか?
「そんなこと言ったら、ラウディだってなんか落ち着く香りするだろ? 土の精霊だからなのかもしれないけど……」
「そう? なら良かった」
見なくても分かる。ラウディはきっと喜んでいるはずだ。
俺のことを更にぎゅっと抱きしめてくる。
「ハル……おやすみ。いい夢を」
「ああ。おやすみ」
絶対に眠れないと思っていたのに、ラウディに髪を梳かれているうちに自然と眠気に誘われる。
ラウディはベッドの中のせいか、いつもより少し体温も高いから抱き込まれているとぽかぽかしてくるせいもあるかもしれない。
ラウディのキスが微かに触れた瞬間に、自然と眠りに落ちた。
だけど、そんなことは関係ない。
俺は今までゲームの中の世界だと決めつけて、今まで色々と言い訳をしてきた気がする。
自分の気持ちに蓋をして、優しくされることだけをただ受け入れてきた。
でも……例えゲームの中の世界だとしても、今ここで起きていることは俺にとって現実と一緒だ。
誰かにシナリオの一部だと言われても、俺にとってはリアルタイムで起こっている大切な出来事なんだ。
「ラウディ……俺、何度も言っているけど、好かれるのに慣れてないんだ。だから、きちんと答えを出すまでもう少し待っててほしい」
「分かった。どんな答えだとしても、僕はハルを応援する」
ラウディは優しく微笑んでくれた。その微笑みは心から俺のことを考えてくれているものだと分かる。
だからこそ、俺も緊張しすぎずに何とか返すことができる。
「ありがとう、ラウディ」
お礼を言うと、ラウディはもう一度俺の側に顔を近づけてくる。
今度は……少し熱のこもった視線だ。
表情がよく分かるようになったせいか、妙な緊張感がある。
「この先は、ハルの答えを待ってからだけど……ここまではさせて」
「ここまでって……んむぅ」
頬に手が触れたかと思うと、あっという間に唇を塞がれる。
少しずつキスに慣らされている気がするけど、啄まれながら唇を吸われているのが分かる。
驚いてラウディの服を掴んでいたけど、何度も繰り返されるキスに頭がぼんやりとしてきた。
恐らく、うまく呼吸ができてないからだと思うけど……キスってこんなに気持ちがふわふわするものなのか?
「……ん。今日はここまで」
「……ぷはぁ! な、長い……」
心臓がバクバクしてるのが分かる。軽いキスでこの感じだと……俺は本当にどうなるんだ?
知識が乏しい俺でさえ、キスにはディープキスがあるのくらいは分かる。
だって、ディープじゃないよな? 今の……。
「ハル、顔真っ赤。そんな顔してるともっとしたくなる」
「いやいやいや! 大丈夫! そ、そろそろお風呂に入ってくるから! ラウディは家へ帰る?」
俺が問うと、ラウディは少し考えてから俺に視線を向けてくる。
「ハルがいていいのなら、僕も今日はここに泊まらせて?」
「え……」
待て、泊まるって……これ大丈夫なヤツ?
普通泊まるって言ったら、アレのサイン的なことじゃないのか?
俺の不安がまんま伝わったのか、ラウディは楽しそうに笑い始めた。
「そんな顔しなくても大丈夫。でも、くっついて眠るくらいは許して?」
「は、はあ……ラウディがそういうなら……」
ラウディは待ってるって言ってくれたし、信じていいよな?
俺は色々なもやもやをごまかすように、慌てて風呂へ直行した。
+++
ラウディも俺の後に風呂を済ませ、二人で寛いだ服に着替えてベッドへ入る。
二人だとさすがに少し窮屈な感じがするな。
「本当に一緒に寝るつもり?」
「そのつもり。抱きしめさせて……お願い」
「お願いって……」
俺はお願いされることにとことん弱いらしい。やっぱり冷たくできなくなってしまう。
ラウディは俺が抵抗しないことが分かったのか、後ろから俺を抱き寄せてきた。
ラウディと背中合わせてピッタリとくっついていると思うと、落ち着かない気持ちと安心感がごちゃまぜになって変な感じだ。
「ハル……お風呂上りのいい香りがする」
「そんなに髪をかがれても困るんですけど? 俺、眠れないって」
俺が振り返ろうとすると、髪の中へ唇が落とされる。
ラウディはキスをするのが好きなのか?
「そんなこと言ったら、ラウディだってなんか落ち着く香りするだろ? 土の精霊だからなのかもしれないけど……」
「そう? なら良かった」
見なくても分かる。ラウディはきっと喜んでいるはずだ。
俺のことを更にぎゅっと抱きしめてくる。
「ハル……おやすみ。いい夢を」
「ああ。おやすみ」
絶対に眠れないと思っていたのに、ラウディに髪を梳かれているうちに自然と眠気に誘われる。
ラウディはベッドの中のせいか、いつもより少し体温も高いから抱き込まれているとぽかぽかしてくるせいもあるかもしれない。
ラウディのキスが微かに触れた瞬間に、自然と眠りに落ちた。
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