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サフィラス、第二学年に進級する
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「そういえば二人は婚約したと聞いたぞ。よかったじゃないか、おめでとう」
「あ、ありがとう」
クラウィスが俺たちの婚約を祝福してくれる。クラスメイトにも散々祝いの言葉を貰ったけど、何回言われても照れるものだ。その点、パーシヴァルはいつも通り平常心ってやつだ。太陽の騎士は揺るがないな。
「いずれ二人はそうなるのだろうと思っていたが……互いに良き番を得たな。リベラもそう思うだろう?」
「ええ、本当に。いつ番うのかと思っていましたから」
え、そうだったの? 俺たちはそんな風に見えていたのか。道理でナイジェルやフラヴィアが突っかかってくるはずだ。俺にそんなつもりはなくても、彼らにとっては恋敵だったんだもんな。
だからと言って、相手の尊厳を踏み躙るような卑劣な事を考えたり、道理の通らない我儘で周囲に迷惑をかけるのは駄目だろう。
「俺も二人のように、良き番と巡り会いたいものだ」
クラウィスが眩しいものを見るような眼差しを俺たちに向ける。
「心配しなくても、クラウィスならきっと素敵なお相手が見つかるさ! 俺が保証する!」
「うん、そうだな。俺もいつか現れる番に恥じぬよう努めなければな」
王族の、ましてや王太子であるクラウィスのお相手は、そう簡単には決まらないだろうけど。でも、クラウィスは本当にいい男だ。将来国を背負って立つ彼を、理解し支えてくれる伴侶にきっと巡り会える。
しかし、まさか俺が友人とこんな話をする日が来るなんて思ってもみなかった。婚約とか伴侶とか。前世も今世も、そんなものには全く無縁だと思っていたけど。人生どこで何が起きるのか分からないなぁ、なんてしみじみと思いながら隣にちらと視線を向ければ、ばっちりと目が合ったパーシヴァルが表情を緩めた。
「っ!」
うわ、またしてもっ! 柔らかなその笑みにうっかり当てられてしまった俺の顔が、パッと火照る。
どうした、落ち着け、俺! 恋を知ったばかりの乙女じゃあるまいし。太陽の騎士の眩しい笑みに目が眩むのはいつものことじゃないか!
……そう。いつもの事だけど、最近なんだか今までと違うんだよ。どうにも調子が狂う。
「初々しいな、」
クラウィスとリベラに暖かな眼差しを向けられて、最近慣れ親しんでしまった居た堪れなさを味わっていれば、一体どんな緊急事態だよと言わんばかりの勢いで、赤髪がカフェテリアに飛び込んできた。そのままずんずんと真っ直ぐにこちらにやって来たが、肩で息をしているその顔はまるで怒らせたオーガのようだ。
おいおい、穏やかじゃないな。一体何があったんだよ。帯剣こそしていないが、今にも剣を抜きそうなその様子に、リベラがクラウィスを守るように素早く立ち上がった。そんなやんごとなき2人がまるで視界に入っていないのか、赤髪は勢いも鋭くパーシヴァルに人さし指を向ける。
「お、お、おっ……!」
「お?」
「おっ、おっ、おっ……」
顔を赤くして、お、しか言わない赤髪に、俺とパーシヴァルは顔を見合わせて首を傾げる。何か妙な呪いでもかけられたのか?
「お、おめ、……くそーっ! 祝福なんかできるか! おい、ベリサリオっ! やっぱり剣術大会で俺と勝負しろ! お前がサフィラスに相応しい男か俺が見極めてやる!」
「はぁ?」
呆れた声を上げたのは、パーシヴァルじゃなくて俺だ。いきなりやって来て一体なんなんだ? 全く意味のわからない男だな。やっぱり呪われているんじゃないか?
俺はパーシヴァルを指差している赤髪の人差し指を掴むと、曲がらない方にグイッと曲げてやった。
「痛ってぇー!」
赤髪が悲鳴を上げて床に蹲る。なんだよ、大袈裟だな。俺は手加減したぞ。こんな奴でも騎士を目指しているからな。剣を握る手は大事だろう。
「お前、本当に声がでかいな。ここは騒ぐ場所じゃないぞ。パーシヴァルは剣術大会に出ないって、はっきり断っただろ。それに俺に相応しいとか相応しくないとか、それを決めるのはお前じゃない」
「だ、だけど俺は諦めたわけじゃないぞ!」
「……この男は何を言っているんだ?」
勢いよく立ち上がって叫んだ赤髪に、リベラは呆れた眼差しを向けた。本当に何を言っているんだろうな。
ところで、剣術大会は学年の最後の催しだ。話に聞くところによると、毎年かなり盛り上がるらしい。ここで剣の実力を認められれば、王国騎士団から直々にお声が掛かることもあるので、腕に覚えのある者はこぞってこの大会に出場する。
「そういえば、ディランさんは出場するんだよね?」
「ああ、最後の出場になるからと張り切っていた」
ディランさんが出場するなら、赤髪の優勝はまずあり得ないな。今年もきっと優勝はディランさんだろう。
そんな俺の予想通り。
剣術大会の優勝者はやっぱりディランさんだった。在学中の四年間に渡り、優勝の座を守り続けた学生は学院創立以来初めてだそうだ。ちなみに赤髪も良いところまで行ったんだけど、ディランさんと対戦するには及ばなかった。随分落ち込んでいたけど、来年に向けてまぁ頑張れと言った感じだ。
兎にも角にも、大いに盛り上がった剣術大会も終わり、俺はいよいよ第二学年となった。
「え、夜会?」
「ええ、そうですの。リリアナ、お二人に招待状を」
アウローラに促されたリリアナが、太陽と獅子の紋章が黄金に輝く眩しい封筒の乗ったトレイを、俺たちの前にすっと差し出した。宛名はパーシヴァルと俺の連名だ。
放課後のサロンに招待された時から、なんとなくただのお茶会じゃないだろうなとは思っていたけど。まさかの、陛下主催の夜会のお誘いだった。
「この夜会はワーズティターズ王国からお客様をお招きしての夜会です。これから我が国は同盟に向けて本格的に話を進めることになります。ですが、貴族の中にはまだ獣人に対して差別的な考えをお持ちの方々がいらっしゃいますでしょう? ですから、同盟を結ぶ前に少しでも互いの理解を深められればと、陛下はお考えなのですわ。サフィラス様とパーシヴァル様は、クラウィス王太子殿下のご学友ですから、是非この夜会に参加して頂きたいのです」
「なるほどね。互いの理解を深めるのはとても良い考えだと思うけど、そんな大層な夜会に、いくら学友だからって俺みたいなのが参加して良いものなの?」
「ええ、もちろんですわ。サフィラス様はワーズティターズの内乱を収めた、影の英雄でいらっしゃるでしょう。寧ろお二方が参加されていないければ、ワーズティターズの来賓の皆様が疑問に思われますわ」
俺は英雄でもなんでもない。ただ、ちょっとクラウィスに手を貸しただけだ。それに、外つ国からのお客さんが参加する夜会っていうのは、堅苦しくて苦手なんだよな。前世でもそんな夜会に参加したことがあるけど、ひたすら肩が凝っただけだった。できればお断りしたいところだけど。陛下主催の夜会を断るっていうのも、なかなか勇気がいる事だ。
「……それに実はもう一つ、ご招待したい理由がございますのよ」
澄んだアメジストの瞳がきらりと光る。なるほど、そっちが本当の目的か。
「同盟反対派貴族の方々の中に、王太子殿下を失脚させ、第二王子殿下を推そうとする動きが見られるのです」
思わぬ人物が出てきたな。俺はすっかり忘れていたぞ。
「ええっと、あの愚王子を……んんっ、失礼。第二王子を王太子にしようってこと? そいつらは正気なのか?」
「単純で御し易い。傀儡にするにはうってつけなのだろうな」
俺も大概だが、パーシヴァルもなかなか辛辣だな。でも事実だから否定のしようもない。
アウローラがわざわざサロンに俺たちを呼んだ訳がわかった。いくら王都に居ない第二王子とはいえ、こんな会話をうっかり聞かれでもしたら不敬罪だ。
「反対派の方々が、この夜会で何かを企だてている可能性がございます。勿論、王太子殿下も手をこまねいているだけではございません。ですが、打った手が完璧であるかと問われれば、否と答えるほかありません。このような言い方はとても卑怯だとは思いますが、何か事が起きた時、クラウィス様を守れるのはお二人だと思っておりますの」
「あ、ありがとう」
クラウィスが俺たちの婚約を祝福してくれる。クラスメイトにも散々祝いの言葉を貰ったけど、何回言われても照れるものだ。その点、パーシヴァルはいつも通り平常心ってやつだ。太陽の騎士は揺るがないな。
「いずれ二人はそうなるのだろうと思っていたが……互いに良き番を得たな。リベラもそう思うだろう?」
「ええ、本当に。いつ番うのかと思っていましたから」
え、そうだったの? 俺たちはそんな風に見えていたのか。道理でナイジェルやフラヴィアが突っかかってくるはずだ。俺にそんなつもりはなくても、彼らにとっては恋敵だったんだもんな。
だからと言って、相手の尊厳を踏み躙るような卑劣な事を考えたり、道理の通らない我儘で周囲に迷惑をかけるのは駄目だろう。
「俺も二人のように、良き番と巡り会いたいものだ」
クラウィスが眩しいものを見るような眼差しを俺たちに向ける。
「心配しなくても、クラウィスならきっと素敵なお相手が見つかるさ! 俺が保証する!」
「うん、そうだな。俺もいつか現れる番に恥じぬよう努めなければな」
王族の、ましてや王太子であるクラウィスのお相手は、そう簡単には決まらないだろうけど。でも、クラウィスは本当にいい男だ。将来国を背負って立つ彼を、理解し支えてくれる伴侶にきっと巡り会える。
しかし、まさか俺が友人とこんな話をする日が来るなんて思ってもみなかった。婚約とか伴侶とか。前世も今世も、そんなものには全く無縁だと思っていたけど。人生どこで何が起きるのか分からないなぁ、なんてしみじみと思いながら隣にちらと視線を向ければ、ばっちりと目が合ったパーシヴァルが表情を緩めた。
「っ!」
うわ、またしてもっ! 柔らかなその笑みにうっかり当てられてしまった俺の顔が、パッと火照る。
どうした、落ち着け、俺! 恋を知ったばかりの乙女じゃあるまいし。太陽の騎士の眩しい笑みに目が眩むのはいつものことじゃないか!
……そう。いつもの事だけど、最近なんだか今までと違うんだよ。どうにも調子が狂う。
「初々しいな、」
クラウィスとリベラに暖かな眼差しを向けられて、最近慣れ親しんでしまった居た堪れなさを味わっていれば、一体どんな緊急事態だよと言わんばかりの勢いで、赤髪がカフェテリアに飛び込んできた。そのままずんずんと真っ直ぐにこちらにやって来たが、肩で息をしているその顔はまるで怒らせたオーガのようだ。
おいおい、穏やかじゃないな。一体何があったんだよ。帯剣こそしていないが、今にも剣を抜きそうなその様子に、リベラがクラウィスを守るように素早く立ち上がった。そんなやんごとなき2人がまるで視界に入っていないのか、赤髪は勢いも鋭くパーシヴァルに人さし指を向ける。
「お、お、おっ……!」
「お?」
「おっ、おっ、おっ……」
顔を赤くして、お、しか言わない赤髪に、俺とパーシヴァルは顔を見合わせて首を傾げる。何か妙な呪いでもかけられたのか?
「お、おめ、……くそーっ! 祝福なんかできるか! おい、ベリサリオっ! やっぱり剣術大会で俺と勝負しろ! お前がサフィラスに相応しい男か俺が見極めてやる!」
「はぁ?」
呆れた声を上げたのは、パーシヴァルじゃなくて俺だ。いきなりやって来て一体なんなんだ? 全く意味のわからない男だな。やっぱり呪われているんじゃないか?
俺はパーシヴァルを指差している赤髪の人差し指を掴むと、曲がらない方にグイッと曲げてやった。
「痛ってぇー!」
赤髪が悲鳴を上げて床に蹲る。なんだよ、大袈裟だな。俺は手加減したぞ。こんな奴でも騎士を目指しているからな。剣を握る手は大事だろう。
「お前、本当に声がでかいな。ここは騒ぐ場所じゃないぞ。パーシヴァルは剣術大会に出ないって、はっきり断っただろ。それに俺に相応しいとか相応しくないとか、それを決めるのはお前じゃない」
「だ、だけど俺は諦めたわけじゃないぞ!」
「……この男は何を言っているんだ?」
勢いよく立ち上がって叫んだ赤髪に、リベラは呆れた眼差しを向けた。本当に何を言っているんだろうな。
ところで、剣術大会は学年の最後の催しだ。話に聞くところによると、毎年かなり盛り上がるらしい。ここで剣の実力を認められれば、王国騎士団から直々にお声が掛かることもあるので、腕に覚えのある者はこぞってこの大会に出場する。
「そういえば、ディランさんは出場するんだよね?」
「ああ、最後の出場になるからと張り切っていた」
ディランさんが出場するなら、赤髪の優勝はまずあり得ないな。今年もきっと優勝はディランさんだろう。
そんな俺の予想通り。
剣術大会の優勝者はやっぱりディランさんだった。在学中の四年間に渡り、優勝の座を守り続けた学生は学院創立以来初めてだそうだ。ちなみに赤髪も良いところまで行ったんだけど、ディランさんと対戦するには及ばなかった。随分落ち込んでいたけど、来年に向けてまぁ頑張れと言った感じだ。
兎にも角にも、大いに盛り上がった剣術大会も終わり、俺はいよいよ第二学年となった。
「え、夜会?」
「ええ、そうですの。リリアナ、お二人に招待状を」
アウローラに促されたリリアナが、太陽と獅子の紋章が黄金に輝く眩しい封筒の乗ったトレイを、俺たちの前にすっと差し出した。宛名はパーシヴァルと俺の連名だ。
放課後のサロンに招待された時から、なんとなくただのお茶会じゃないだろうなとは思っていたけど。まさかの、陛下主催の夜会のお誘いだった。
「この夜会はワーズティターズ王国からお客様をお招きしての夜会です。これから我が国は同盟に向けて本格的に話を進めることになります。ですが、貴族の中にはまだ獣人に対して差別的な考えをお持ちの方々がいらっしゃいますでしょう? ですから、同盟を結ぶ前に少しでも互いの理解を深められればと、陛下はお考えなのですわ。サフィラス様とパーシヴァル様は、クラウィス王太子殿下のご学友ですから、是非この夜会に参加して頂きたいのです」
「なるほどね。互いの理解を深めるのはとても良い考えだと思うけど、そんな大層な夜会に、いくら学友だからって俺みたいなのが参加して良いものなの?」
「ええ、もちろんですわ。サフィラス様はワーズティターズの内乱を収めた、影の英雄でいらっしゃるでしょう。寧ろお二方が参加されていないければ、ワーズティターズの来賓の皆様が疑問に思われますわ」
俺は英雄でもなんでもない。ただ、ちょっとクラウィスに手を貸しただけだ。それに、外つ国からのお客さんが参加する夜会っていうのは、堅苦しくて苦手なんだよな。前世でもそんな夜会に参加したことがあるけど、ひたすら肩が凝っただけだった。できればお断りしたいところだけど。陛下主催の夜会を断るっていうのも、なかなか勇気がいる事だ。
「……それに実はもう一つ、ご招待したい理由がございますのよ」
澄んだアメジストの瞳がきらりと光る。なるほど、そっちが本当の目的か。
「同盟反対派貴族の方々の中に、王太子殿下を失脚させ、第二王子殿下を推そうとする動きが見られるのです」
思わぬ人物が出てきたな。俺はすっかり忘れていたぞ。
「ええっと、あの愚王子を……んんっ、失礼。第二王子を王太子にしようってこと? そいつらは正気なのか?」
「単純で御し易い。傀儡にするにはうってつけなのだろうな」
俺も大概だが、パーシヴァルもなかなか辛辣だな。でも事実だから否定のしようもない。
アウローラがわざわざサロンに俺たちを呼んだ訳がわかった。いくら王都に居ない第二王子とはいえ、こんな会話をうっかり聞かれでもしたら不敬罪だ。
「反対派の方々が、この夜会で何かを企だてている可能性がございます。勿論、王太子殿下も手をこまねいているだけではございません。ですが、打った手が完璧であるかと問われれば、否と答えるほかありません。このような言い方はとても卑怯だとは思いますが、何か事が起きた時、クラウィス様を守れるのはお二人だと思っておりますの」
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