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2015年〜2016年

ヒロサダの部活動見学4-1

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以前にも言ったと思うが、ヒロサダは帰宅部だ。
「あの部活が俺を呼んでいる。」
そんな気がしたヒロサダは颯爽さっそうとグラウンドへ飛び出した。
飛び交う砲丸、飛び交う槍、飛び交う円盤、飛び交うハンマー、飛び交うハードル。
そう、ヒロサダは陸上部に来ている。
「よお!見学かい?」
「そうですじゃ。お願いしまする。」
ヒロサダは自分が陸上部に助っ人に来たような気分なのであった。
「競技は何をするの?」
「なんでもできると思いまするが。」
「じゃあ一通りやってもらおう!」
ヒロサダはずは一番苦手であろう跳躍に挑んだ。
走り幅跳び。助走をつけ跳ぶというシンプルな競技。
ヒロサダは勢い良く助走し、会心の踏切で最高の跳躍をした。
「記録、え~………1m48!」
ちなみに、小学校6年生女子の立ち幅跳びの平均が1m55である。
次にヒロサダは走り高跳びに挑んだ。
走り高跳び。跳び方は背面跳び、はさみ跳び、ベリーロールなど多用。ヒロサダはその中でも一番簡単なはさみ跳びをチョイスした。
最初のバーの高さは1m。助走をつけ、鋭い踏切で跳んだ。しかし失敗。
高さをどんどん下げていき、ヒロサダはようやく成功した。
「記録、え~………40cm!」
ちなみに、ひざまでの高さが40cmである。
「やはり跳躍は苦手だな。ここから挽回ばんかいしてやる!」
ヒロサダの陸上部体験は続くのであった。
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