やっぱりやらねば（続）

アイラと廉

その3-03

　廉が蜜をすくい、その花弁を味わうように、その唇が更に深く押し付けられ、じらされて、熱くされて、アイラが次にイクのに、そう時間はかからなかったのだ。

　はぁはぁ…と、強烈な快感に襲われて、乱れ悶えていたアイラの呼吸も追いつくことができない。

　グイッ――と、まだ熱さが解放されていない体が更に仰け反った。

「――……ん……あぁっ――！」

　廉の指が深く押し上げられ、その連動で、痙攣し出していたアイラの長い足が震えだす。

　まだ熱さが引いてもいないのに、次の激しい刺激が襲い掛かってきて、アイラが体を更に反らせてしまう。
　またすぐに強張っていく体に、廉の指が止まらずアイラを突き上げる。

　そして、その口がアイラの真珠に届き、軽く触れた反動で、アイラが嬌声を張り上げていた。

「――――ぃ……あ…っぁ――…っ！」

　廉の動きに翻弄されて、呼吸もままならないままアイラが身悶え、アイラの体が刺激のままに反応していった。
　体が爆発しそうなほどに燃え上がっていた。

「………ああっ――レン――」

　簡単に次もイかされていた。

　ビク、ビクっ――と、痙攣し始めたアイラの長い足が、ベッドの上に更に押し付けられていた。

　アイラの蜜は十分なほどに潤っていて、熱く燃え上がった体が、廉の熱さを要求していた。
　嬌声を張り上げ、意識が弾けそうな強い快感に、アイラは身悶えながら、無理矢理、廉の顔を上げさせるように試みた。

　その本人は全く顔を上げる気がないらしく、アイラに急かされても、一向にその動きを止めない。

「――――レン……もう――！」

　アイラが半分起き上がる形で、無理矢理、廉を引き離すので、それでやっと顔を上げた廉の前で、スッと、一気に引いた強すぎる刺激に、アイラの体が、また自然と後ろに倒れて行った。

「ねえ……もう、来て……」
「まだかな」
「……なんで？」
「まだだから」

　そのいい加減な返事に、アイラはパチッと目を開けた。

　それで、まつげ越しに廉を少し睨め付ける。

　廉が少し動いて、アイラの体の上に乗るようにした。
　アイラが、勝手に、ボタンの開いている廉のシャツを引っ張り下ろしだす。

　今度は廉も抵抗はせず、肩から落ちていくシャツを、アイラの動きのままに脱がさせていた。

「今度は脱ぐ気になったのね」
「まあ」

　アイラは器用に廉のズボンのベルトも外し出し、その手でズボンを押し返すと、今度はその長い足で、さっさとそのズボンも脱がせ終わっていた。
　アイラの腕が廉の頭の後ろに回され、自分の方に引き寄せるアイラの唇が寄せられ、廉は下にいるアイラを少し抱き締め返し、またキスをしだしていた。

「――――アイラにかかったら、押し負かされそうだ」
「いいじゃない」

　そういう状況もあるだろうが、さすがに、最初で負かされていては、次もアイラのペースにはまりっぱなしだろう。

　アイラを抱くだけでも気を抜けない状態なのに、アイラのペースにはまりっ放しになってしまったら、本当に、廉の立場はなくなってしまうのは目に見えている。

　廉の片腕がアイラの体をなぞり落ちて行き、その足を軽く上げさせるようにした。
　アイラが廉の体を抱き締めなおし、その肌と肌の接触が気持ちよかった。

「―――……っ――ああっ！」

　もっと熱さが欲しいのに、廉の手がまたアイラの秘所に届き、敏感になりすぎている濡れた真珠が転がされていた。

「――レン――……っ……」

　廉を止める前にアイラの体の反応が止められず、廉を押し返そうとしても、上に乗っているだけに、廉とベッドに挟まれて、さっきよりも立場が悪い。
　さっきからの愛撫で、アイラの体中が激しく燃え上がり、そこはすでに限界に来ているのだ。

「―――――あぁ……っん……！――っは――」

　廉の下でアイラが激しく身悶える。

　それで、廉の体に反応しているアイラの体が押し付けられ、肌をこすり、その柔らかな、そして熱い体が、廉を抱き締め返さなくても、廉をも熱くさせていた。

「―――癖に、なり過ぎかも」
「――レン――」

　クルっと、いきなりアイラは向きを変えられて、気が付いたら四つん這いになった形で、アイラはベッドと向き合っていた。

　その後ろから廉がアイラを抱き寄せ、アイラは廉の前に座らされていた。
　すぐにその腕が伸び、片手がアイラの柔らかな胸に、もう片方がアイラの足の付け根に、そして、しっかりと抱き締められたアイラの首に、その唇が襲い掛かってくる。

「――……あっ……！」

　あまりに強い刺激が立て続けに襲い掛かってきて、アイラの呼吸が乱れ、しっかりと押さえられた体が爆発して、アイラには、もう、どんなことをしても止めようがなかった。

　アイラの胸を揉みあげていた手がアイラの顔を包み、その顔を上げさせて、廉の唇が首筋を這い上がって行った。
　そして、ツーッと、顎の線を舐めていき、アイラの耳が軽く噛まれていた。

　その刺激で、全身にショックが駆け抜けていく。

「――……っ……レン……」

　さっきまでの激しい反応とは違い、抱き締めているアイラの体が、伸び上がるようにしなやかに震えていた。
　漏らした嬌声も、半分以上出されないような、囁きを漏らしたような感じでもある。

「耳が弱い？」
「そう――じゃ、ない……」
「そうじゃない？」

　廉が軽く歯を立てながら、じらすように、ゆっくりとアイラの耳を動いていた。
　アイラが声にならない嬌声を漏らし、廉の腕に乗せられた手に力が入って
いた。

「アイラ」
「――――……感じる……ん、だもん……」
「そう。それはいいね」

　ふっと、新たな発見をした廉は、アイラの見えない後ろで一人ご機嫌だった。

　アイラの蜜が溢れ出し、廉の手が動く度に、足に浸り落ちてくるかのようだった。
　じくじくと、極限までの快感だけが押し寄せてきて、すぐに嬌声が漏れてしまう。

「―――レン……、もう、無理よ――」

　あぁ…っ…と、嬌声を上げて、アイラの体が仰け反っていた。
　その体をしっかり支えるように、廉がまだアイラを後ろから抱き締めていて、その開いた首元に廉が唇を寄せている。
　そして、その片腕の先が、まだアイラを刺激し続けているのだ。

「……ん……。も――来て……――」

　まさか、アイラからそれを頼む時が来るとは、一体、誰が想像できようか。
　だが、意識がはじけ飛んで、次から次へと押し寄せてくる快感と刺激に、アイラの体が悲鳴をあげそうである。

「――レン……――」

　アイラが廉の腕を、無理矢理、引き剥がそうとする。
　それで、廉はアイラを抱えたまま後ろのベッドに押し倒し、そのしなやかな足を少し持ち上げて、アイラの上に体重を乗せていく。

「……あっ――ぁ……！」

　自分の上の重みを感じ、アイラが腕を伸ばして廉にしがみついていった――――