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第3話 紅葉色の左頬
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文化祭当日。1-Dの生徒は、教室に入るともれなく驚きの歓声を上げた。この何十色にも彩られた不思議な世界の創造主が市村彩花であると知ると、みな彼女を賞賛した。そして、それまで大して乗り気でなかったやつらも率先して受付や誘導や呼び込みの役を買って出た。俺だって人のことを言えた立場じゃないけど、現金なものだ。
アトラクション自体はしょぼいのでそれほど集客はなかったものの、親子連れからは好評で、教室を訪れた保護者や教師からもお褒めの言葉をいただいた。結果は上々と言っていいだろう。
教室の出し物のほうは十分人手が足りていたので、タイミングを見計らって市村を誘い出し、他クラスの偵察に行った。偵察という名のエスケープである。その後、怖いのは苦手だという市村を無理やりお化け屋敷に連れていき、暗闇で思い切り平手打ちをくらうことになるのだが、あまり詳しく記すのはやめておく。
こうして文化祭という青春の1ページと俺の左頬は、市村彩花によって見事に彩られた。
アトラクション自体はしょぼいのでそれほど集客はなかったものの、親子連れからは好評で、教室を訪れた保護者や教師からもお褒めの言葉をいただいた。結果は上々と言っていいだろう。
教室の出し物のほうは十分人手が足りていたので、タイミングを見計らって市村を誘い出し、他クラスの偵察に行った。偵察という名のエスケープである。その後、怖いのは苦手だという市村を無理やりお化け屋敷に連れていき、暗闇で思い切り平手打ちをくらうことになるのだが、あまり詳しく記すのはやめておく。
こうして文化祭という青春の1ページと俺の左頬は、市村彩花によって見事に彩られた。
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