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魔道具の起動する音が響いて、ジュエルの笑みが深くなる。
でも、何の魔道具なのかはわからない。
「前にリオに手を出そうとしたら防御魔法で弾かれちゃったからさ、用意したんだ」
ふわふわと花が咲くような言い方だけど、内容は物騒極まりない。
そして、今私が思いついた魔道具と、彼が作動させた魔道具が一致してない事を願いたい。
「魔法が無効になる魔道具、作ったんだよね」
「なっ…!?」
やっぱりー!?
ジュエルは魔力がごく僅かしか無いけど、その分魔法、魔道具の研究に力を入れている。
魔力がない俺が作った方が、みんなの欲しいものがわかるでしょ?と爽快に笑っていた時が懐かしい。
「ほら、リオ。前は弾かれたけど、今は脚にだって触れるよ」
「や、やめなさい!!」
「ふふ…やめなーい。今からリオは俺の奥さんになるんだから」
妖艶な雰囲気を醸し出し、ペロリと自身の唇を舐めるジュエルは一人の男だった。
エメラルドの瞳に揺れる欲を私は知っている。
ポケットの中のジャスティンがもぞりと動き出そうとしたから、そっと手で押さえた。
「私に許可なく触れないで。婚姻もしてないのに」
ギッと睨んでも、ジュエルから甘い笑みは消えない。
私はベッドの上に座りながらも、後ずさった。
「兄上は触れてたでしょ?わざわざ見せつけるみたいに跡付けてさ。俺、前に見た時思わず刺してやろうかと思った」
ちっと舌打ちをして、さっきまでの甘い雰囲気が一瞬で殺伐としたものに変わった。
そんな彼を見たのは初めてで、唖然としてしまう。
「たった一人の兄弟になんて事を…」
「お祖父様がさっさと毒殺に成功してれば今頃リオは俺の婚約者になってたのに。詰めが甘いんだよね、あの人」
「なっ…!?ヒルダンテ前侯爵が…毒殺!?」
王妃様じゃなかったの!?
ジャスティンも今頃、驚いているだろう。
毒を盛っているのは、ジュエル可愛さに王妃様がしているのだと私もジャスティンも思っていたから。
「そうだよ、お祖父様がしていた事だ。多分母上は知らない。俺は少し前に、たまたま気付いただけ。でも、知らないフリをした。兄上は邪魔だったから」
「…最低ね…」
「最低は兄上なんじゃない?リオがいるのに…リオを泣かせてばっかりで…。そんな奴のどこがいいの?」
はっ!とジュエルは鼻で笑うが、ジャスティンがどれだけ寂しい思いをしたり、怖かったり…私を想っているかなんて知らないくせに。
『死が二人を分つまで』なんて言葉はあっても、実現している人は少ない。
女神様の力を借りたとはいえ、私達は今それ以上を体感している。
全ての事を思い出して、後悔に潰されそうになっても、ジャスティンは私を諦めなかった。
私もそう、あんな嫌な思いをしても…現在も似たような気持ちになっても、それでもやっぱりジャスティンがいい。
「確かに、泣かされてばかりだし…肝心な事は言わないし、私に関しては妙に臆病になるのはどうかと思うけれど…」
「俺なら、リオを泣かせない!!リオの為なら何でも出来るよ!!だから俺を好きになればいいんだ!!俺はリオを愛してる!!」
「そうねぇ…愛してはくれているかもしれないわね」
「だから俺と結婚しよう!!リオの中に俺の子種をたくさん注いで…俺の子を孕めばいい!!」
夢みがちな願望をまるで物語を読むみたいに言っているけれど、私にはただ身体を繋げたいとしか聞こえない。
ジャスティンより先に。
「それは出来ないわ。あなたは私を愛しているんじゃない。ただ、ジャスティンが嘆く姿を見たいだけなのよ」
「そんな事ない!!俺はリオを愛してる!!」
「だとしても、他人の使用済みは嫌よ」
「え……」
ジュエルは呆然として、生気のない顔で私を見つめている。
あなたは私の為だと言うけれど、本当の私をわかっていない。
本当の私は。
「私、閨教育の講師も本当は嫌なの。なのに二桁を超える女性を抱いてるですって?ありえないわ」
ジュエルをジャスティンに置き換えて考えたらムカムカとしてくる私は意外にも嫉妬深いらしい。
「お、俺はリオの為に…」
「私は望んでないわ」
「でも凄く痛いって…」
「痛い思いをするなら尚更、他の女のお古は嫌だわ」
「え、そんな…何で…」
目に見えて狼狽出したジュエルは気付いていない。
床をそっと動いている存在に。
真っ白な部屋に同化してるのかしら?
天京様がじわじわとあの魔道具に近付いている。
同時にスカートの中の存在がもぞもぞと動き出す。
我慢の限界が来たらしいジャスティンを隠すために、さっと掛布を脚に掛けた。
「ねぇ、ジュエル。あなたは他の女が使い古した物を私の身体に埋めるつもりなの?嫌だわ、穢らわしい」
「あ……リオ……そんな…」
「ジュエルは耐えられるの?私が色んな男に抱かれた後でも平気?」
「そんな…考えられない…っ!」
みるみるうちに蒼白になるジュエルを見て、罪悪感が生まれる。
こんな意地悪を言いたくはない。
でも、ジュエルの考えは間違っている。
今まで手を出した女性が失ったものはもう戻らないのだ。
私の為に、なんてそんな勝手な言い訳が通用するはずがない。
「……それでも、リオの初めては俺がもらう…。兄上には渡さない…!」
ぐっとベッドに乗り上げるジュエルとの距離は短くて。
さわりと脚に手が触れる。
「やめなさい!」
「やめない!!身体を繋げればリオも俺が好きになるさ!!俺以外は考えられなくしてやる!!」
脚をぐっと引かれ、ベッドに倒されてしまう。
抵抗するが、力で敵うはずもない。
でも、こんなのは許せない。
「リオ…好きだ…好きだよ…」
頬を染めてゆっくりと近付くジュエルに蹴りを入れようと脚を上げた瞬間。
「いい加減にしろよ」
「え!?ぐうわあああっ!!」
どぉん!という音と共にジュエルは壁に叩きつけられた。
ポケットから這い出して、術が解けたジャスティンがジュエルを殴り飛ばしたのだ。
私の感想は一言、あーあ、痛そう、だ。
「あっ…げほっ…兄上…っ!どうして…っ!」
ジュエルは狼狽えた様子で目を見開いている。
その顔はまだ幼さが残っていて、私は思わず溜息を吐いた。
「お前、ミリオネアに触れたな…」
ゆらりと動くジャスティンの身体から、魔力が溢れ出している。
マズイ、これはかなりマズイわ。
下手すれば暴発して、街が焼け野原になるかも知れない。
ジャスティンは今、私の想像を遥かに超えて怒っている。
だから天京様の術が解けたのね…。
「ジャ、ジャスティン!!ダメよ!!魔力制御して!!」
私は慌ててジャスティンの前に飛び出した。
ひりつくような魔力の圧にピリピリとした痛みが走るが、そんな事は言っていられない。
ここには天京様も、マナカ様もミランダ王女だっているのだ。
国際問題どころじゃなくなる。
「ミリオネア…どけ。俺はあいつを殺さないと納得出来ない」
「ダメよ!!殺しちゃダメ!!」
見上げたジャスティンの目が氷華どころではなく、もはや海底まで凍てつくような色のガラス玉に見えた。
「どけ」
さっと退けられた私は、ジャスティンを落ち着かせる術をコレしか知らない。
ならばやるしかない。
このままこの街に火柱を上げるわけにはいかないのだ。
「ダメ!ジャスティン!」
私はジャスティンに思い切り抱き付き、頭を引き寄せ冷たくなった唇を奪った。
いつもの私なら絶対に出来ないような濃厚なキスを必死になってする。
唾液が口の端から垂れるのも気にせず、舌を絡ませ吸い上げると酸素欲しさに目が潤む。
「…はっ…」
そっと唇を離して息を吸うと、今度は私の後頭部を掴まれ強引に引き寄せられた。
「はっ…んん…」
吐息すらも奪うようなキスにくたりと力が抜けて、ジャスティンに凭れかかりその胸にすりすりと頬を寄せてしまった所で我に帰った。
な、にをやってるんだ私いぃぃぃ!!
ちょ、もう、馬鹿あぁあぁぁ!!
「ミリオネア…可愛い……」
ほぅっといつものジャスティンに戻ったのは良かったが、羞恥で死にそうだ。
やっぱり損な役回りだな、と思っていた。
ジュエルの事なんてすっかり忘れて。
「リ、リオ!!どうして!!俺がいいって…!!う、嘘だったの!?」
悲痛な声を上げて顔色を無くしたジュエルが痛々しいが、最初から覚悟していた事だ。
私は自分がした事が最低で、相手にどれだけの傷を残すかをわかっていて実行した。
ズキズキと痛む心に蓋をして、正面からジュエルの怒りを受け止めよう。
「ジュエル、ごめんね。ミランダ王女の居場所を探るために、あなたに嘘を吐いたの。私はジュエルを好きじゃない」
「そんな……嘘だ……」
「嘘じゃない、私はジャスティンを愛してる」
「な……何で……兄上なんか……リオをいつも放って……」
ジュエルのエメラルドみたいな瞳からぼろぼろと涙が溢れる。ぎちぎちと罪悪感で締め上げられるけれど、目を逸らす訳にはいかない。
私は真っ直ぐにジュエルを見つめた。
でも、何の魔道具なのかはわからない。
「前にリオに手を出そうとしたら防御魔法で弾かれちゃったからさ、用意したんだ」
ふわふわと花が咲くような言い方だけど、内容は物騒極まりない。
そして、今私が思いついた魔道具と、彼が作動させた魔道具が一致してない事を願いたい。
「魔法が無効になる魔道具、作ったんだよね」
「なっ…!?」
やっぱりー!?
ジュエルは魔力がごく僅かしか無いけど、その分魔法、魔道具の研究に力を入れている。
魔力がない俺が作った方が、みんなの欲しいものがわかるでしょ?と爽快に笑っていた時が懐かしい。
「ほら、リオ。前は弾かれたけど、今は脚にだって触れるよ」
「や、やめなさい!!」
「ふふ…やめなーい。今からリオは俺の奥さんになるんだから」
妖艶な雰囲気を醸し出し、ペロリと自身の唇を舐めるジュエルは一人の男だった。
エメラルドの瞳に揺れる欲を私は知っている。
ポケットの中のジャスティンがもぞりと動き出そうとしたから、そっと手で押さえた。
「私に許可なく触れないで。婚姻もしてないのに」
ギッと睨んでも、ジュエルから甘い笑みは消えない。
私はベッドの上に座りながらも、後ずさった。
「兄上は触れてたでしょ?わざわざ見せつけるみたいに跡付けてさ。俺、前に見た時思わず刺してやろうかと思った」
ちっと舌打ちをして、さっきまでの甘い雰囲気が一瞬で殺伐としたものに変わった。
そんな彼を見たのは初めてで、唖然としてしまう。
「たった一人の兄弟になんて事を…」
「お祖父様がさっさと毒殺に成功してれば今頃リオは俺の婚約者になってたのに。詰めが甘いんだよね、あの人」
「なっ…!?ヒルダンテ前侯爵が…毒殺!?」
王妃様じゃなかったの!?
ジャスティンも今頃、驚いているだろう。
毒を盛っているのは、ジュエル可愛さに王妃様がしているのだと私もジャスティンも思っていたから。
「そうだよ、お祖父様がしていた事だ。多分母上は知らない。俺は少し前に、たまたま気付いただけ。でも、知らないフリをした。兄上は邪魔だったから」
「…最低ね…」
「最低は兄上なんじゃない?リオがいるのに…リオを泣かせてばっかりで…。そんな奴のどこがいいの?」
はっ!とジュエルは鼻で笑うが、ジャスティンがどれだけ寂しい思いをしたり、怖かったり…私を想っているかなんて知らないくせに。
『死が二人を分つまで』なんて言葉はあっても、実現している人は少ない。
女神様の力を借りたとはいえ、私達は今それ以上を体感している。
全ての事を思い出して、後悔に潰されそうになっても、ジャスティンは私を諦めなかった。
私もそう、あんな嫌な思いをしても…現在も似たような気持ちになっても、それでもやっぱりジャスティンがいい。
「確かに、泣かされてばかりだし…肝心な事は言わないし、私に関しては妙に臆病になるのはどうかと思うけれど…」
「俺なら、リオを泣かせない!!リオの為なら何でも出来るよ!!だから俺を好きになればいいんだ!!俺はリオを愛してる!!」
「そうねぇ…愛してはくれているかもしれないわね」
「だから俺と結婚しよう!!リオの中に俺の子種をたくさん注いで…俺の子を孕めばいい!!」
夢みがちな願望をまるで物語を読むみたいに言っているけれど、私にはただ身体を繋げたいとしか聞こえない。
ジャスティンより先に。
「それは出来ないわ。あなたは私を愛しているんじゃない。ただ、ジャスティンが嘆く姿を見たいだけなのよ」
「そんな事ない!!俺はリオを愛してる!!」
「だとしても、他人の使用済みは嫌よ」
「え……」
ジュエルは呆然として、生気のない顔で私を見つめている。
あなたは私の為だと言うけれど、本当の私をわかっていない。
本当の私は。
「私、閨教育の講師も本当は嫌なの。なのに二桁を超える女性を抱いてるですって?ありえないわ」
ジュエルをジャスティンに置き換えて考えたらムカムカとしてくる私は意外にも嫉妬深いらしい。
「お、俺はリオの為に…」
「私は望んでないわ」
「でも凄く痛いって…」
「痛い思いをするなら尚更、他の女のお古は嫌だわ」
「え、そんな…何で…」
目に見えて狼狽出したジュエルは気付いていない。
床をそっと動いている存在に。
真っ白な部屋に同化してるのかしら?
天京様がじわじわとあの魔道具に近付いている。
同時にスカートの中の存在がもぞもぞと動き出す。
我慢の限界が来たらしいジャスティンを隠すために、さっと掛布を脚に掛けた。
「ねぇ、ジュエル。あなたは他の女が使い古した物を私の身体に埋めるつもりなの?嫌だわ、穢らわしい」
「あ……リオ……そんな…」
「ジュエルは耐えられるの?私が色んな男に抱かれた後でも平気?」
「そんな…考えられない…っ!」
みるみるうちに蒼白になるジュエルを見て、罪悪感が生まれる。
こんな意地悪を言いたくはない。
でも、ジュエルの考えは間違っている。
今まで手を出した女性が失ったものはもう戻らないのだ。
私の為に、なんてそんな勝手な言い訳が通用するはずがない。
「……それでも、リオの初めては俺がもらう…。兄上には渡さない…!」
ぐっとベッドに乗り上げるジュエルとの距離は短くて。
さわりと脚に手が触れる。
「やめなさい!」
「やめない!!身体を繋げればリオも俺が好きになるさ!!俺以外は考えられなくしてやる!!」
脚をぐっと引かれ、ベッドに倒されてしまう。
抵抗するが、力で敵うはずもない。
でも、こんなのは許せない。
「リオ…好きだ…好きだよ…」
頬を染めてゆっくりと近付くジュエルに蹴りを入れようと脚を上げた瞬間。
「いい加減にしろよ」
「え!?ぐうわあああっ!!」
どぉん!という音と共にジュエルは壁に叩きつけられた。
ポケットから這い出して、術が解けたジャスティンがジュエルを殴り飛ばしたのだ。
私の感想は一言、あーあ、痛そう、だ。
「あっ…げほっ…兄上…っ!どうして…っ!」
ジュエルは狼狽えた様子で目を見開いている。
その顔はまだ幼さが残っていて、私は思わず溜息を吐いた。
「お前、ミリオネアに触れたな…」
ゆらりと動くジャスティンの身体から、魔力が溢れ出している。
マズイ、これはかなりマズイわ。
下手すれば暴発して、街が焼け野原になるかも知れない。
ジャスティンは今、私の想像を遥かに超えて怒っている。
だから天京様の術が解けたのね…。
「ジャ、ジャスティン!!ダメよ!!魔力制御して!!」
私は慌ててジャスティンの前に飛び出した。
ひりつくような魔力の圧にピリピリとした痛みが走るが、そんな事は言っていられない。
ここには天京様も、マナカ様もミランダ王女だっているのだ。
国際問題どころじゃなくなる。
「ミリオネア…どけ。俺はあいつを殺さないと納得出来ない」
「ダメよ!!殺しちゃダメ!!」
見上げたジャスティンの目が氷華どころではなく、もはや海底まで凍てつくような色のガラス玉に見えた。
「どけ」
さっと退けられた私は、ジャスティンを落ち着かせる術をコレしか知らない。
ならばやるしかない。
このままこの街に火柱を上げるわけにはいかないのだ。
「ダメ!ジャスティン!」
私はジャスティンに思い切り抱き付き、頭を引き寄せ冷たくなった唇を奪った。
いつもの私なら絶対に出来ないような濃厚なキスを必死になってする。
唾液が口の端から垂れるのも気にせず、舌を絡ませ吸い上げると酸素欲しさに目が潤む。
「…はっ…」
そっと唇を離して息を吸うと、今度は私の後頭部を掴まれ強引に引き寄せられた。
「はっ…んん…」
吐息すらも奪うようなキスにくたりと力が抜けて、ジャスティンに凭れかかりその胸にすりすりと頬を寄せてしまった所で我に帰った。
な、にをやってるんだ私いぃぃぃ!!
ちょ、もう、馬鹿あぁあぁぁ!!
「ミリオネア…可愛い……」
ほぅっといつものジャスティンに戻ったのは良かったが、羞恥で死にそうだ。
やっぱり損な役回りだな、と思っていた。
ジュエルの事なんてすっかり忘れて。
「リ、リオ!!どうして!!俺がいいって…!!う、嘘だったの!?」
悲痛な声を上げて顔色を無くしたジュエルが痛々しいが、最初から覚悟していた事だ。
私は自分がした事が最低で、相手にどれだけの傷を残すかをわかっていて実行した。
ズキズキと痛む心に蓋をして、正面からジュエルの怒りを受け止めよう。
「ジュエル、ごめんね。ミランダ王女の居場所を探るために、あなたに嘘を吐いたの。私はジュエルを好きじゃない」
「そんな……嘘だ……」
「嘘じゃない、私はジャスティンを愛してる」
「な……何で……兄上なんか……リオをいつも放って……」
ジュエルのエメラルドみたいな瞳からぼろぼろと涙が溢れる。ぎちぎちと罪悪感で締め上げられるけれど、目を逸らす訳にはいかない。
私は真っ直ぐにジュエルを見つめた。
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