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第二幕:そして始まる計画
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「ただいま~」
・・・
沈黙かよ
「おい、何処にいるんだ隠れるな」
と机の下や引き出しを探す
この状況、他の人が見たら変態と思われそう…
「おい!いないわけねぇだろ大人しく出てこい!」
ぴぃ~~トコトコトコ
と壁の穴から黒色だけのマグールチョコみたいなのが出てくる
「なんで隠れていたんだ…」
……………ズラッ
とオーエンが並び文字を作る
『めいわくをかけるため』
「………おい」
オーエンたちがまた文字を作り始める
『w』
「これは…おやつのドーナッツ抜きだな」
オーエンたちがあわあわとバラバラに散ったあと
移動してまた文字を作る
『ごめんなさい』
「その代わりしっかり働けよ」
『はい!』
と文字が変わると優希は袋からドーナッツを取り出し
オーエンたちの中に投げるとドーナッツに集まりだして食べだす
「…今日から本格的に活動開始だ」
気づくといつの間にかドーナッツはなくなっており
オーエンは綺麗に整列している
そこに優希が手をかざすと人差し指がズリっっと落ちる
だがすぐに人差し指は復活している
「行け」
というとオーエンはその人差し指だったものを運ぶ
指はぐちゃぐちゃと形を変え、最後には白い箱のようになった
オーエンは移動しながら位置を変え、タイヤのように丸くなった
そして横断歩道を渡る時、後ろにいたツインテールの女性が「ん?」
といってそのオーエン達を見る
オーエンたちは警察署の方へ一直線に向かう
ツインテールの女性は赤信号で横断歩道を渡り
オーエンを尾行する
その頃優希は部屋で寝ていた…が
『オーエン、そのまま警察署の壁付近まで向かえ』
ピィと優希の声に返事をする
警察署の壁まで到着すると
白い箱がぐにゃぐにゃとうねり
ピョンと跳ねて壁にぐちゃっと不快な音を立てながらぶつかる
そこには黄緑色のインクのようなものが広がったが
スゥと壁に吸収され、何もなかったかのように元の白い壁が広がっていた
そそくさとその場から散開する
その理由はその場にさっきのツインテールの女性が来たからだ
その女性は急いで警察署の壁を触り異常がないかを確認する
「いま、ここに白い箱だったものが当たったはず…なのに…なにもないのはおかしい!」
優希はその様子を一番近くで見ていた
(やばいな…まさかこの人気がなくなる時間に人がいるとは…こうなったら…)
優希が暗い空間で手をかざすと
壁に一つの口が出る
「きゃっ!怖いっ!」
その瞬間口が動き出す
『始めまして私は醜鬼この世界を滅ぼす醜き鬼だ』
女性の声に聞こえるが男性の声と女性の声をあわせたような違和感がある
しかもその声に混じってモスキートーンのようなものが聞こえてきて
実に不愉快な音が響く
「しゅ、醜鬼?」
『覚えて置くと良いまぁ世界が滅んだ後は名前など不要だがな』
すると女性はまるで魔法少女のようなステッキを出す
『あっはっははは!なんだその子どものおもちゃみたいなものはっ!あっはは!実に実に愉快だ!』
その女性はステッキを構えて言う
「覚悟して…私の名前は魔法少女…スタンよ!」
『ほう…四天王の木の使い手スタンか…仲間に泣き崩れながら言うがいい…』
『この世界は醜鬼に滅ぼされてしまうってな!』
あはははははははははははっははははははははははははは!!!!!!!
といってその口は消えてしまう
タタタと後ろから三人走ってくる
「スタン、どうしたんですか?」
「みんな!」
といってスタンは後ろを振り返る
「みんな、聞いて!」
優希はパッと目を覚ます
すると布団の上にはオーエンが乗っていた
「早速四天王に見つかったか…かなり誤算ではあるが四天王もいつかは殺すんだ…別に変わらないだろう」
そう言い爪を噛む
「明日も朝は早い…今は16:30だが…一度寝て鋭気を養うか」
といい、机の上にドーナツと弁当を置き
適当な番組をつける
オーエンはトコトコトコと机の上に集まりドーナツを食べていると
一匹のオーエンがリモコンの2番の上に移動する
「ん?2番がいいのか?」
というとそれに答えるようにピィと鳴く
優希がリモコンを持ち2番に変えると丁度ニュースをやっていた
『速報です。今日の16:00頃に阿津川市天宮区警察署で犯罪予告がありました。警察庁による情報では壁に口のような物ができ、「始めまして私は醜鬼この世界を滅ぼす醜き鬼だ」といい口は消え去ったようです。警察はこの事件を女性異能者による犯行だと見て調査を進めております。次のニュースです』
優希は考え込み頭を下げながら言う
「四天王…なかなかに影響力が強いようだな…最警戒といったところかニュースでやっているのなら認知度もあがるだろう…すると目立って行動しても損はないだろう…よしいきなりだが明日には醜鬼として動こうか…」
といい少し微笑むがその目は虚ろだ
なぜその目が虚ろに映るかは今や彼しか知らない…
・・・
沈黙かよ
「おい、何処にいるんだ隠れるな」
と机の下や引き出しを探す
この状況、他の人が見たら変態と思われそう…
「おい!いないわけねぇだろ大人しく出てこい!」
ぴぃ~~トコトコトコ
と壁の穴から黒色だけのマグールチョコみたいなのが出てくる
「なんで隠れていたんだ…」
……………ズラッ
とオーエンが並び文字を作る
『めいわくをかけるため』
「………おい」
オーエンたちがまた文字を作り始める
『w』
「これは…おやつのドーナッツ抜きだな」
オーエンたちがあわあわとバラバラに散ったあと
移動してまた文字を作る
『ごめんなさい』
「その代わりしっかり働けよ」
『はい!』
と文字が変わると優希は袋からドーナッツを取り出し
オーエンたちの中に投げるとドーナッツに集まりだして食べだす
「…今日から本格的に活動開始だ」
気づくといつの間にかドーナッツはなくなっており
オーエンは綺麗に整列している
そこに優希が手をかざすと人差し指がズリっっと落ちる
だがすぐに人差し指は復活している
「行け」
というとオーエンはその人差し指だったものを運ぶ
指はぐちゃぐちゃと形を変え、最後には白い箱のようになった
オーエンは移動しながら位置を変え、タイヤのように丸くなった
そして横断歩道を渡る時、後ろにいたツインテールの女性が「ん?」
といってそのオーエン達を見る
オーエンたちは警察署の方へ一直線に向かう
ツインテールの女性は赤信号で横断歩道を渡り
オーエンを尾行する
その頃優希は部屋で寝ていた…が
『オーエン、そのまま警察署の壁付近まで向かえ』
ピィと優希の声に返事をする
警察署の壁まで到着すると
白い箱がぐにゃぐにゃとうねり
ピョンと跳ねて壁にぐちゃっと不快な音を立てながらぶつかる
そこには黄緑色のインクのようなものが広がったが
スゥと壁に吸収され、何もなかったかのように元の白い壁が広がっていた
そそくさとその場から散開する
その理由はその場にさっきのツインテールの女性が来たからだ
その女性は急いで警察署の壁を触り異常がないかを確認する
「いま、ここに白い箱だったものが当たったはず…なのに…なにもないのはおかしい!」
優希はその様子を一番近くで見ていた
(やばいな…まさかこの人気がなくなる時間に人がいるとは…こうなったら…)
優希が暗い空間で手をかざすと
壁に一つの口が出る
「きゃっ!怖いっ!」
その瞬間口が動き出す
『始めまして私は醜鬼この世界を滅ぼす醜き鬼だ』
女性の声に聞こえるが男性の声と女性の声をあわせたような違和感がある
しかもその声に混じってモスキートーンのようなものが聞こえてきて
実に不愉快な音が響く
「しゅ、醜鬼?」
『覚えて置くと良いまぁ世界が滅んだ後は名前など不要だがな』
すると女性はまるで魔法少女のようなステッキを出す
『あっはっははは!なんだその子どものおもちゃみたいなものはっ!あっはは!実に実に愉快だ!』
その女性はステッキを構えて言う
「覚悟して…私の名前は魔法少女…スタンよ!」
『ほう…四天王の木の使い手スタンか…仲間に泣き崩れながら言うがいい…』
『この世界は醜鬼に滅ぼされてしまうってな!』
あはははははははははははっははははははははははははは!!!!!!!
といってその口は消えてしまう
タタタと後ろから三人走ってくる
「スタン、どうしたんですか?」
「みんな!」
といってスタンは後ろを振り返る
「みんな、聞いて!」
優希はパッと目を覚ます
すると布団の上にはオーエンが乗っていた
「早速四天王に見つかったか…かなり誤算ではあるが四天王もいつかは殺すんだ…別に変わらないだろう」
そう言い爪を噛む
「明日も朝は早い…今は16:30だが…一度寝て鋭気を養うか」
といい、机の上にドーナツと弁当を置き
適当な番組をつける
オーエンはトコトコトコと机の上に集まりドーナツを食べていると
一匹のオーエンがリモコンの2番の上に移動する
「ん?2番がいいのか?」
というとそれに答えるようにピィと鳴く
優希がリモコンを持ち2番に変えると丁度ニュースをやっていた
『速報です。今日の16:00頃に阿津川市天宮区警察署で犯罪予告がありました。警察庁による情報では壁に口のような物ができ、「始めまして私は醜鬼この世界を滅ぼす醜き鬼だ」といい口は消え去ったようです。警察はこの事件を女性異能者による犯行だと見て調査を進めております。次のニュースです』
優希は考え込み頭を下げながら言う
「四天王…なかなかに影響力が強いようだな…最警戒といったところかニュースでやっているのなら認知度もあがるだろう…すると目立って行動しても損はないだろう…よしいきなりだが明日には醜鬼として動こうか…」
といい少し微笑むがその目は虚ろだ
なぜその目が虚ろに映るかは今や彼しか知らない…
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