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第五部 番外編

腐女子とコミゲ、時々触手③(※)

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アホエロでーす。キーワード的には、喘ぎ/触手/です。
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「気持ち悪う! 何だこいつ……変異体か?」

 ネフィリムが驚いた声を出し、足をぶんぶんと振るが触手に離れる気配は全くない。
 むしろ何重にも触手を巻きガッチリホールドの様相である。

 ミモザが短剣を取り出そうとしたそのとき、ネフィリムの足にくっついたうねうねは、1本の触手を近くの樹の枝に向かって急激に長く伸ばし始めた。


 ブチッ

 何か果物をもいだような音が聞こえた。
 長くなった触手が今度は徐々に短くなっていく。そうしてネフィリムの足に触手が戻ってきたとき、その先端には熟れたサニーベリーが掴まれていた。

「なんと!?」

 うねうねはそれをネフィリムに手渡す。
 サニーベリーをじっと観察していたネフィリムがぼそぼそと呟き始めた。

「色合いといい形といい、そして成熟具合といい最高のサニーベリーではないか……?」

 そして一口食べる。

「う、うまい!!! これは美味しいぞ!」

 ネフィリムは満面の笑みをうねうねに向ける。

「お前、果物を採るのが上手なんだな。もし良ければサニーベリーを集めるのを手伝ってくれないか?」

 うねうねは、空に向かって伸ばした触手を前方に折り曲げた。
 先刻のミモザ同様、意思疎通ができることに感激したネフィリムは、うねうねを足に巻きつけたままサニーベリー採取に出かけていった。



 一人残されたミモザは頭を抱える。

「これは……追いかけるべきか、それともシグルズ様に伝えるべきか……」


 メイドとしての自分。
 シグネフィ同人作家としての自分。


『ミモザさんのシグネフィ本最高でした!涙なしには読めませんでした。これからも応援してます』

 先日のコミゲで「薔薇園のメロディ」を買ってくれたファンの声が蘇る。
 そう、今回のコミゲでは「薔薇園のメロディ」を超える大作をファンのみなさんに届けたい。

 そんな気持ちがミモザにウスイホンを書かせたのではなかったか?



「―――シグルズ様に伝えに行こう」

 ミモザは回れ右をした。
 15歳の少女の決断は早かった。





 ◆




「よーし! これだけ集まれば美味しいタルトを作ってもらえるぞ!!」

 ニコニコネフィリムは大股で森の中を歩いていた。その片足には相変わらずうねうねが巻き付いている。

「お前にも礼を言う! 美味しいサニーベリーが集まったのはお前のおかげだ。その手足?もずいぶんと器用なんだな」

 ネフィリムが立ち止まって自分の足に礼を言う。うねうねは1本の触手を伸ばして「まかせろ!」のポーズを取った。ネフィリムがふふふと笑う。

「何かお礼ができればいいけど……果物は好きか?」

 ネフィリムは背中に背負った布の中からサニーベリーを取り出す。
  それをうねうねに渡すと、うねうねは触手でサニーベリーを半分に切り、もらった半分をネフィリムに返した。
「一緒に食べよう」という意味だと解釈したネフィリムはそれを受け取って口にした。
 果肉を半分に切ったときに触手の粘膜が付着していたが、ネフィリムは気付かなかった。


 もしゃもしゃとサニーベリーを食べながら歩くネフィリムの足に巻き付いていた触手は、次第に体をよじ登っていく。
 それが股下まで来たとき、妙な違和感に気付いたネフィリムが自身の下腹部を見て驚く。
 よじ登った触手が服の中に入り込んでいた。

「えっ、一体何……わっ!」

 ぬめっとしたものが敏感な箇所をかすめる。急な刺激にネフィリムの頭は真っ白になった。

「こら! そういうことはしてはいけ……んん、あ!」

 何度か制止するものの、先ほどまでの聞き分けの良さはどこへやら。触手はネフィリムの言うことを全く聞かず、しまいには下着の中にまで侵入してきた。
 体を捻じって抵抗するが、体にしっかりと巻き付いているうねうねには効果がない。

「……?」

 抵抗しながらネフィリムは自分の体の異変を感じていた。
 なんとなく火照った感覚がある。
 全身が茹だって、頭がぼんやりとする。それがさっき口にした粘膜のせいだとは到底気付けなかった。


「あ、やぁ……、ん、だめ、そこは……ひゃうっ」

 敏感になった体を生暖かい粘膜で擦られると声が我慢できない。
 しかもそれが性器に直接的な刺激を与えるようになると、ネフィリムはその場に倒れ込んでひたすらに喘ぐしかなかった。

「やら……あ、ぬめぬめ、だめだよぉ……! ああ! 先っぽ、にぎらないで……やぁ」

 ネフィリムが悶えてる間に、触手が全身を舐め回す。
 耳や首筋、胸の頂き……。ネフィリムの性感帯が悉く粘膜で覆われた。

 全身がビクビクと震える。嫌だと思いながらも、その気持ち良さに身を委ねたくなる。

「うう……へんになっちゃう……」

 うねうね触手はネフィリムの敏感なところを丁寧に愛撫していく。
 全身にゆるやかな熱さが回り、まるで湯に浸かっているように体が弛緩する。

 乱暴ではないからこそ、質が悪い。


「シグルズ……助けて」

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