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3章、ハッピーエンドは譲れない。
49、九拝、「そんな術を誰に教わったのだ、弟子よ」(☆)
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九拝、という礼がある。
魔教に残ると決めた憂炎は、頭を深く垂れて地につけて地面にすりつけるように拝礼し、再び音繰の弟子に戻りたいのだと公に願った。
現在の師匠であり香主である祖父音洋は快くそれを許して、晴れて二人は師弟の関係に戻ったのだった。
「師に対して、今まで失礼な口の利き方をしておりました。反省しております」
憂炎は一気に態度を退行させ、二十余年前に戻ったように堅苦しい敬語になってしまった。
「……私は、先日までのように比較的対等な感じのする接し方のほうが嬉しいかもしれないのだけれど」
音繰は畏まる『弟子』を目の前にして、寂とした呟きを零した。
「師よ。私が貴方にわかりやすく敬意を示すことは、魔教という組織にとってとても大切なことだと思うのです」
『弟子』の夕日色の眼差しは一線を弁えるような色をしていた。
理性的で、生真面目だ。
大層お行儀よい『弟子』の瞳だ。
音繰は、現実と異世界小説の狭間で一瞬、迷った。
(それでいい。私の弟子には、運命の相手がいるのだから)
そう思うと同時に――別の想いもどうしても頭から離れてくれないのだ。
『愛している』
『大切なんだ。目で追ってしまうんだ。いつも貴方のことを考えてしまうんだ。傍にいたいんだ……』
――ああ、胸のうちがぐずぐずに腐った苹果のよう。
(あんな風に言ってくれたではないか。あれはつまり、そういう意味なのだろう?)
この寒々とした夜に、陽だまりの色をした『特別』がこんなに近い。
(……ああ、私は憂炎が好きなのだな)
音繰はそんな想いを自覚して、肌に薔薇色を薄く燈した。
「泰然のあの発言を、どう思う」
悪戯を仕掛けるように軽い調子で問いかければ、憂炎は軽く頬を上気させて初々しい顔をみせる。
「『疯狂』の言うことですから、どこまで信じてよいのか……」
「ふふっ、そうだね。その気持ち、わかるよ」
音繰はふわりと微笑んで、寝台に腰掛けた。
「おいで、憂炎」
戯れかかるように手を伸ばして『弟子』の頬に触れれば、誘われたように顔が近づいてきた。
「正直申して、ずっと術にかかっているような心地です」
渇望の埋み火を掘り起こされて恥じらうような瞳が、睫毛の影に隠される。
釣られるように目を閉じれば、唇に愛しい体温が寄せられた。
そっと触れてすぐに離れる……蝶々が気紛れに花に留まってひらりと飛び立ったような接吻。
それが、二度三度と繰り返される。
少しずつ色めいた空気に二人を染めて、角度を変えて深めていく口吸い。
想いの籠った口付けが、甘く潤される心地をふわふわと湧きあがらせて、胸をいっぱいに浸していく。
舌の腹と腹が焦れる熱を伝え合うみたいに触れあうと、首筋がじんと甘く痺れていく。
興奮に吐息が乱れてしまう。
手を落ち着きなく彷徨わせてしまう。
「はぁ、ン……」
息継ぎに甘く蕩けるように感じる声を洩らして、貪るように没頭する。
「んン、ン……」
情熱的に絡む舌の動きと対照的に、壊れ物を恐る恐る扱うような手つきで髪が撫でられ、獣の耳が毛並みに添って優しく愛でられる。
そろりと降りた憂炎の手が身体の線を確かめるように肩を撫で、肩甲骨を辿り、背筋を降りて、あたたかに腰を抱く。
大きくて、ごつごつしていて、安心できる手だ。
(ああ、私はこの手が、好きだ)
音繰は恍惚となった。
「――んっ」
狼尾の付け根をとんとんと刺激するようにされれば、獣の本能を揺さぶるような快楽の種が芽吹いてびくびくと腰が震えてしまう。ぎゅっと体を固くしてしまう。
それを宥めるように、控えめな手つきで尾の上側がゆっくりと撫でられるのが、気持ちいい。
詫びるような舌が口の中の柔らかな部分を蹂躙して上と下とで快感の波を立てられると、全身が弱火の篝火でじわじわと炙られているようで――つらくなる。
「はぁ、はぁ、は……」
「……ふーっ」
肩に手を置いて、憂炎が高まりすぎた興奮を持て余すように一瞬視線を外している。
――その夕日色の目が再び注がれると、あとはもう止まらなかった。
窓の外でひゅうひゅうと夜気が逆巻く音がするのを聞きながら、官能の海に溺れていく。
するりと衣がほどける気配がする。
一糸まとわぬ姿になれば、今まで抱いていた懸念や罪悪感みたいなものがその瞬間どうでもよくなった気がした。
押し倒されて、巣に引き込むみたいに腕を回せば、この寝室だけでなく世界中に二人きりな気分だ。
「ふ、ふふ……」
音繰ははしゃぐようにのぼせた声で呟いた。
「ああ、なんだか気にしていたことがどうでもよく思えてしまう……ただ、君に抱いてほしい。今すごく、そんな感じだ」
「以前の私なら……」
憂炎が何かに堪えるような眼で音繰の首筋を指でなぞり、唇を下に滑らせていく。
「こんな風に貴方に触れるなんて、あり得なかった……」
うっとりとした声で独り言のように言って、濡れた唇が所有の証を刻んでいく。
愛し気に舐められ、吸われるたびに肌の内側に淡い悦びの種を植え付けられていくようで、音繰は身を捩って足を擦り合わせた。
「あ……っ」
憂炎の唇が胸元の果実に気付いて吐息を寄せれば、それだけで興奮が煽られて甘く啼いてしまいそう。
「ああ、愛らしい果実がここで私を誘っていますね……」
「か、……っ」
少し冷たい指先でふにふにと優しく突起を愛でられると、恥ずかしくなるほど甘く乱れてしまいそうで、音繰は左手を口元にあててふるふると悶えた。
「果実じゃ、なぁい……っ、ァ……っ」
恥ずかしいことを言うな、と睨みつけようとした瞬間、ぺろりと舌で乳首が舐められる。
一瞬の刺激にぶわっと背筋に甘い痺れが走って、音繰は動揺に目を潤ませた。
「こんな風に、貴方を私が啼かせる日が来るなんて」
熱い吐息と声に、腰が震えてしまう。
「……ここを他の男が過去に愛でたのだと思うと、嫉妬で狂ってしまいそうになる……っ」
低く唸るような憂炎の声に、音繰はぎくりとした。
「ご、……ごめん……?」
「いえ……分を弁えぬ失言をしました」
ハッとした吐息に、胸の奥が切なくなる。
「う、ううん。……も、もう他の者とはしないよ……」
(嫉妬、だって)
罪悪の念を覚えつつ、胸の奥には喜びも渦巻いていて、音繰は顔を反らして唇を引き結んだ。
「では、その分この憂炎が貴方を満足させましょう」
誓うように呟いて、丹念な愛撫が齎される。
「わ、私を好き者だと思っているね……? 最近は、そうでもな……、んっ」
ゆらりと情念の波にさらわれるように、快感に集中させられていく。
両の突起へと探り探りの気配の焦れったい刺激が続く――ゆったりとした愛撫の波は終わりがみえず、音繰の全身がより強い刺激を求めて背を反らし、胸を浮かせるようにして欲しがった。
「も、……もっとっ……」
おねだりに応えるように舌が使われて胸粒が濡らされ、萌していた雄蕊が扱かれる。
「んっ!!」
電流が身体中を這うような強い刺激に、音繰の足がびくんびくんと跳ねた。
「はぁ、……あ、……んっ……」
先走りをはしたなく滴らせていた陰茎が、優しく撫でられる。
裏筋を指の腹で刺激されながら、善がる反応に喜ぶように、もっと悦べというように、舌の腹で乳首を責められる。
それが気持ちよくて、音繰の目尻から涙が溢れた。
はぁっ、はぁっ、と甘い吐息が押し出されて、止まらない。
ねっとりと乳首を舐められ、舌先で転がされ、吸われる。
昂った陰茎を扱いて音をたてられながら、胸でもじゅ、ちゅ、と濡れた音を奏でられると、たまらなく淫らな気分になってしまう。
「ぁ、……ぁあ……っ、あァ……っ、」
甘く悦ぶ声が、高くか細く洩れてしまう。
両の脚が震えて、股の間がどんどん熱くなって、昂って我慢できなくなっていく。
「で、出る……いや、ま、まだ、アァッ!!」
陰茎を根元から扱かれ、濡れた音を立てながら乳首に軽く歯を立てられると、悲鳴のような声があがった。
憂炎の親指の腹が鈴口を割り、音繰に切羽詰まった高い悲鳴を続かせる。
「……っ、可愛らしいですね、お師匠様――我慢なさらず、お出しください……っ」
興奮の吐息をこぼして、憂炎が一層献身的に快楽を煽る。
伝う何かが全身を巡り、腰を砕き、内側で何かが暴れ狂って、出口へと押し出される――、
「――あぁぁっ!」
首を反らし、後頭部を枕に押し付けるように悶えて、音繰は果てた。
びゅくびゅくと勢いよく迸る白濁の液を愛し気に指で掬い取り、憂炎はぺろりと舐めて獣の笑みを浮かべた。
尻尾がゆらりと揺れて、高揚を伝えている。
「私がいれば、他はいらない……そのように感じさせてあげます」
ぎらぎらとした獰猛な瞳が、行為の続きを予感させる。
浄化の術を使って後孔の準備を進める気配を見せる中、音繰ははふはふと息を紡ぎながら「そんな術を誰に教わったのだ、弟子よ」と思うのだった。
魔教に残ると決めた憂炎は、頭を深く垂れて地につけて地面にすりつけるように拝礼し、再び音繰の弟子に戻りたいのだと公に願った。
現在の師匠であり香主である祖父音洋は快くそれを許して、晴れて二人は師弟の関係に戻ったのだった。
「師に対して、今まで失礼な口の利き方をしておりました。反省しております」
憂炎は一気に態度を退行させ、二十余年前に戻ったように堅苦しい敬語になってしまった。
「……私は、先日までのように比較的対等な感じのする接し方のほうが嬉しいかもしれないのだけれど」
音繰は畏まる『弟子』を目の前にして、寂とした呟きを零した。
「師よ。私が貴方にわかりやすく敬意を示すことは、魔教という組織にとってとても大切なことだと思うのです」
『弟子』の夕日色の眼差しは一線を弁えるような色をしていた。
理性的で、生真面目だ。
大層お行儀よい『弟子』の瞳だ。
音繰は、現実と異世界小説の狭間で一瞬、迷った。
(それでいい。私の弟子には、運命の相手がいるのだから)
そう思うと同時に――別の想いもどうしても頭から離れてくれないのだ。
『愛している』
『大切なんだ。目で追ってしまうんだ。いつも貴方のことを考えてしまうんだ。傍にいたいんだ……』
――ああ、胸のうちがぐずぐずに腐った苹果のよう。
(あんな風に言ってくれたではないか。あれはつまり、そういう意味なのだろう?)
この寒々とした夜に、陽だまりの色をした『特別』がこんなに近い。
(……ああ、私は憂炎が好きなのだな)
音繰はそんな想いを自覚して、肌に薔薇色を薄く燈した。
「泰然のあの発言を、どう思う」
悪戯を仕掛けるように軽い調子で問いかければ、憂炎は軽く頬を上気させて初々しい顔をみせる。
「『疯狂』の言うことですから、どこまで信じてよいのか……」
「ふふっ、そうだね。その気持ち、わかるよ」
音繰はふわりと微笑んで、寝台に腰掛けた。
「おいで、憂炎」
戯れかかるように手を伸ばして『弟子』の頬に触れれば、誘われたように顔が近づいてきた。
「正直申して、ずっと術にかかっているような心地です」
渇望の埋み火を掘り起こされて恥じらうような瞳が、睫毛の影に隠される。
釣られるように目を閉じれば、唇に愛しい体温が寄せられた。
そっと触れてすぐに離れる……蝶々が気紛れに花に留まってひらりと飛び立ったような接吻。
それが、二度三度と繰り返される。
少しずつ色めいた空気に二人を染めて、角度を変えて深めていく口吸い。
想いの籠った口付けが、甘く潤される心地をふわふわと湧きあがらせて、胸をいっぱいに浸していく。
舌の腹と腹が焦れる熱を伝え合うみたいに触れあうと、首筋がじんと甘く痺れていく。
興奮に吐息が乱れてしまう。
手を落ち着きなく彷徨わせてしまう。
「はぁ、ン……」
息継ぎに甘く蕩けるように感じる声を洩らして、貪るように没頭する。
「んン、ン……」
情熱的に絡む舌の動きと対照的に、壊れ物を恐る恐る扱うような手つきで髪が撫でられ、獣の耳が毛並みに添って優しく愛でられる。
そろりと降りた憂炎の手が身体の線を確かめるように肩を撫で、肩甲骨を辿り、背筋を降りて、あたたかに腰を抱く。
大きくて、ごつごつしていて、安心できる手だ。
(ああ、私はこの手が、好きだ)
音繰は恍惚となった。
「――んっ」
狼尾の付け根をとんとんと刺激するようにされれば、獣の本能を揺さぶるような快楽の種が芽吹いてびくびくと腰が震えてしまう。ぎゅっと体を固くしてしまう。
それを宥めるように、控えめな手つきで尾の上側がゆっくりと撫でられるのが、気持ちいい。
詫びるような舌が口の中の柔らかな部分を蹂躙して上と下とで快感の波を立てられると、全身が弱火の篝火でじわじわと炙られているようで――つらくなる。
「はぁ、はぁ、は……」
「……ふーっ」
肩に手を置いて、憂炎が高まりすぎた興奮を持て余すように一瞬視線を外している。
――その夕日色の目が再び注がれると、あとはもう止まらなかった。
窓の外でひゅうひゅうと夜気が逆巻く音がするのを聞きながら、官能の海に溺れていく。
するりと衣がほどける気配がする。
一糸まとわぬ姿になれば、今まで抱いていた懸念や罪悪感みたいなものがその瞬間どうでもよくなった気がした。
押し倒されて、巣に引き込むみたいに腕を回せば、この寝室だけでなく世界中に二人きりな気分だ。
「ふ、ふふ……」
音繰ははしゃぐようにのぼせた声で呟いた。
「ああ、なんだか気にしていたことがどうでもよく思えてしまう……ただ、君に抱いてほしい。今すごく、そんな感じだ」
「以前の私なら……」
憂炎が何かに堪えるような眼で音繰の首筋を指でなぞり、唇を下に滑らせていく。
「こんな風に貴方に触れるなんて、あり得なかった……」
うっとりとした声で独り言のように言って、濡れた唇が所有の証を刻んでいく。
愛し気に舐められ、吸われるたびに肌の内側に淡い悦びの種を植え付けられていくようで、音繰は身を捩って足を擦り合わせた。
「あ……っ」
憂炎の唇が胸元の果実に気付いて吐息を寄せれば、それだけで興奮が煽られて甘く啼いてしまいそう。
「ああ、愛らしい果実がここで私を誘っていますね……」
「か、……っ」
少し冷たい指先でふにふにと優しく突起を愛でられると、恥ずかしくなるほど甘く乱れてしまいそうで、音繰は左手を口元にあててふるふると悶えた。
「果実じゃ、なぁい……っ、ァ……っ」
恥ずかしいことを言うな、と睨みつけようとした瞬間、ぺろりと舌で乳首が舐められる。
一瞬の刺激にぶわっと背筋に甘い痺れが走って、音繰は動揺に目を潤ませた。
「こんな風に、貴方を私が啼かせる日が来るなんて」
熱い吐息と声に、腰が震えてしまう。
「……ここを他の男が過去に愛でたのだと思うと、嫉妬で狂ってしまいそうになる……っ」
低く唸るような憂炎の声に、音繰はぎくりとした。
「ご、……ごめん……?」
「いえ……分を弁えぬ失言をしました」
ハッとした吐息に、胸の奥が切なくなる。
「う、ううん。……も、もう他の者とはしないよ……」
(嫉妬、だって)
罪悪の念を覚えつつ、胸の奥には喜びも渦巻いていて、音繰は顔を反らして唇を引き結んだ。
「では、その分この憂炎が貴方を満足させましょう」
誓うように呟いて、丹念な愛撫が齎される。
「わ、私を好き者だと思っているね……? 最近は、そうでもな……、んっ」
ゆらりと情念の波にさらわれるように、快感に集中させられていく。
両の突起へと探り探りの気配の焦れったい刺激が続く――ゆったりとした愛撫の波は終わりがみえず、音繰の全身がより強い刺激を求めて背を反らし、胸を浮かせるようにして欲しがった。
「も、……もっとっ……」
おねだりに応えるように舌が使われて胸粒が濡らされ、萌していた雄蕊が扱かれる。
「んっ!!」
電流が身体中を這うような強い刺激に、音繰の足がびくんびくんと跳ねた。
「はぁ、……あ、……んっ……」
先走りをはしたなく滴らせていた陰茎が、優しく撫でられる。
裏筋を指の腹で刺激されながら、善がる反応に喜ぶように、もっと悦べというように、舌の腹で乳首を責められる。
それが気持ちよくて、音繰の目尻から涙が溢れた。
はぁっ、はぁっ、と甘い吐息が押し出されて、止まらない。
ねっとりと乳首を舐められ、舌先で転がされ、吸われる。
昂った陰茎を扱いて音をたてられながら、胸でもじゅ、ちゅ、と濡れた音を奏でられると、たまらなく淫らな気分になってしまう。
「ぁ、……ぁあ……っ、あァ……っ、」
甘く悦ぶ声が、高くか細く洩れてしまう。
両の脚が震えて、股の間がどんどん熱くなって、昂って我慢できなくなっていく。
「で、出る……いや、ま、まだ、アァッ!!」
陰茎を根元から扱かれ、濡れた音を立てながら乳首に軽く歯を立てられると、悲鳴のような声があがった。
憂炎の親指の腹が鈴口を割り、音繰に切羽詰まった高い悲鳴を続かせる。
「……っ、可愛らしいですね、お師匠様――我慢なさらず、お出しください……っ」
興奮の吐息をこぼして、憂炎が一層献身的に快楽を煽る。
伝う何かが全身を巡り、腰を砕き、内側で何かが暴れ狂って、出口へと押し出される――、
「――あぁぁっ!」
首を反らし、後頭部を枕に押し付けるように悶えて、音繰は果てた。
びゅくびゅくと勢いよく迸る白濁の液を愛し気に指で掬い取り、憂炎はぺろりと舐めて獣の笑みを浮かべた。
尻尾がゆらりと揺れて、高揚を伝えている。
「私がいれば、他はいらない……そのように感じさせてあげます」
ぎらぎらとした獰猛な瞳が、行為の続きを予感させる。
浄化の術を使って後孔の準備を進める気配を見せる中、音繰ははふはふと息を紡ぎながら「そんな術を誰に教わったのだ、弟子よ」と思うのだった。
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