55 / 58
第一章 建国前夜編
54話 ゴブリンの魔法
しおりを挟む
「タケルさん、無事でよかった。」
砦に戻ると、ゴブが心配しながら待っていたようで、入り口で迎えてくれた。
「敵将のアルロイだが想像以上にヤバかった。対策を考えないとあっという間に全砦を突破されるかもしれない。」
「はい、砦を複数作って戦力分散したのが裏目に出ましたね…。でも今日の戦いで敵も力押しを改めると思いますよ。」
ゴブは不敵に笑いながら続ける。
「タケルさんがアルロイの対応に出てすぐ、北側からゴブリンの部隊を投入し、敵本陣の急襲に成功したんです。」
「ゴブリンの部隊?いくら魔法があるって言ったって敵も展開してるのにどうやって敵本陣まで行ったんだ?」
南側でアルロイと戦ってる間に、他のドラグーンたちが戻って加勢してくれることはなかった。
つまりドラグーン100人くらいで対応して、ようやく侵攻を止められるくらいの状況だったはずだ。
それをいくら魔法があるからって簡単に突破できるなんて思えない…。
「前にゴブリンは部族が分かれてるとお話ししたのは覚えてますか?」
「ああ、ゴブの部族は知恵の部族で、火魔法が使えるのは火の部族、部族ごとに特徴があるってやつだろ?」
俺の問いにゴブが笑顔で頷く。
「はい、今回投入したのは火の部族と静の部族なんですが…」
ゴブの説明を聞いて衝撃を受けた。
静の部族がチートすぎるからだ。
静の部族も火の部族と同じように魔法が使えるみたいで、その魔法っていうのが、指定した対象複数人の気配を完全に遮断することらしい。
完全にと言っても、アルロイみたいな強者が相手だと、気配察知能力に優れてることから見破られるらしいが、そこら辺の兵士からすると完全に存在を認識できなくなるくらい効果は強いみたいだ。
「すごいなそれ…、ちなみに他の部族は何か魔法が使えるのか?」
「風の部族は風の魔法、勇の部族は補助魔法を使えます。」
出た!補助魔法!
丁度気になっていたこともあり根掘り葉掘り聞いてみると、勇の部族が使えるのは力の強化らしい。
簡単に言うとバイ○ルトだ。
死者を生き返らせる魔法は存在していないが、回復魔法が存在するのは何かの書物で見たことあって、セイレーンという海に住んでいる亜人種が使えるらしい。
本当にゴブはよく勉強してる。
なんて感心してる暇は俺にはない。
「力押しを改めるっていうのは、魔法を見たり、奇襲を喰らったりしたから改めるってことであってるよな?」
「はい、明日からは多少の損害は覚悟した上で正面から丁寧に攻めてくるはずです。」
正面から正攻法での攻撃か…
火魔法の対策をされた上で来られたら、人数から考えても守りきれなくなる可能性は高いか…
「もう1日くらいここで足止めしておきたいな…。ちなみに風魔法についもう少し教えてくれないか?」
風の魔法っていうのが気になって詳しく聞いたら面白いことがわかった。
もしかしたら明日も足止めすることが可能かもしれない。
それをゴブに説明すると、面白いと乗ってくれたので、数人にお願いして徹夜で作業をすることにした。
個人的に今日はやられっぱなしだったから、明日敵の度肝を抜いてやる。
砦に戻ると、ゴブが心配しながら待っていたようで、入り口で迎えてくれた。
「敵将のアルロイだが想像以上にヤバかった。対策を考えないとあっという間に全砦を突破されるかもしれない。」
「はい、砦を複数作って戦力分散したのが裏目に出ましたね…。でも今日の戦いで敵も力押しを改めると思いますよ。」
ゴブは不敵に笑いながら続ける。
「タケルさんがアルロイの対応に出てすぐ、北側からゴブリンの部隊を投入し、敵本陣の急襲に成功したんです。」
「ゴブリンの部隊?いくら魔法があるって言ったって敵も展開してるのにどうやって敵本陣まで行ったんだ?」
南側でアルロイと戦ってる間に、他のドラグーンたちが戻って加勢してくれることはなかった。
つまりドラグーン100人くらいで対応して、ようやく侵攻を止められるくらいの状況だったはずだ。
それをいくら魔法があるからって簡単に突破できるなんて思えない…。
「前にゴブリンは部族が分かれてるとお話ししたのは覚えてますか?」
「ああ、ゴブの部族は知恵の部族で、火魔法が使えるのは火の部族、部族ごとに特徴があるってやつだろ?」
俺の問いにゴブが笑顔で頷く。
「はい、今回投入したのは火の部族と静の部族なんですが…」
ゴブの説明を聞いて衝撃を受けた。
静の部族がチートすぎるからだ。
静の部族も火の部族と同じように魔法が使えるみたいで、その魔法っていうのが、指定した対象複数人の気配を完全に遮断することらしい。
完全にと言っても、アルロイみたいな強者が相手だと、気配察知能力に優れてることから見破られるらしいが、そこら辺の兵士からすると完全に存在を認識できなくなるくらい効果は強いみたいだ。
「すごいなそれ…、ちなみに他の部族は何か魔法が使えるのか?」
「風の部族は風の魔法、勇の部族は補助魔法を使えます。」
出た!補助魔法!
丁度気になっていたこともあり根掘り葉掘り聞いてみると、勇の部族が使えるのは力の強化らしい。
簡単に言うとバイ○ルトだ。
死者を生き返らせる魔法は存在していないが、回復魔法が存在するのは何かの書物で見たことあって、セイレーンという海に住んでいる亜人種が使えるらしい。
本当にゴブはよく勉強してる。
なんて感心してる暇は俺にはない。
「力押しを改めるっていうのは、魔法を見たり、奇襲を喰らったりしたから改めるってことであってるよな?」
「はい、明日からは多少の損害は覚悟した上で正面から丁寧に攻めてくるはずです。」
正面から正攻法での攻撃か…
火魔法の対策をされた上で来られたら、人数から考えても守りきれなくなる可能性は高いか…
「もう1日くらいここで足止めしておきたいな…。ちなみに風魔法についもう少し教えてくれないか?」
風の魔法っていうのが気になって詳しく聞いたら面白いことがわかった。
もしかしたら明日も足止めすることが可能かもしれない。
それをゴブに説明すると、面白いと乗ってくれたので、数人にお願いして徹夜で作業をすることにした。
個人的に今日はやられっぱなしだったから、明日敵の度肝を抜いてやる。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
8
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる