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第三話 新たなギアレンジャー ギアブルー参上

レッドの助け船

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「僕が預けたんだよ」

 ブルーに追及される大輝にレッドが助け船を出した。

「どういうことなの?」

「山田君には治療キットを預かってもらって、万が一、僕が動けなくなった時に、助けて貰うように頼んでいたんだよ」

「そうなの。けど一般人を巻き込むなんて」

「いや、レッドには守って貰っていますから、少しでも手伝いたいと思って」

「危険ですから止めてください……レッドに悪い虫が付いてしまうのは嫌ですし」

 ブルーは小声で、本音を漏らした。
 呆れるが、ブルーは大輝への警戒感を解いていないので油断できない。

「しかし、器具の取り扱いになれているようですね」

「ええ、レッドを助ける為に何度も練習しまして」

「そうですか。あんなに短時間でレッドを治療できるなんて凄いわ」

「いえいえ、レッドを助ける為に頑張っただけです」

 大輝は胸を張って答えた。
 レッドを助けたいのは大輝の本心だ。
 戦えない自分だが、レッド、優子の一助になればと言う思いは本当であり、そのために器具の開発だけでなく治療の方法も考えている。
 戦えないことを歯がゆく思うこともあるが、自分に出来る事をしている。
 たとえ、マッドサイエンティストの知識を使ってでも。
 そんな大輝の姿勢をレッドは嬉しく思いつい頬が緩む。
 その様子を見てブルーの心がズキリと痛み、嫉妬と恨めしい視線を大輝に向ける。
 しかし、それも一瞬の事で、ブルーは理性的な思考を保ったまま尋ねた。

「けど、このキットは私達の戦隊には配布されていないものですね」
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