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第3章
1話:宗教って怖いね
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神聖リュミエール王国に入国はしたが、まだ国境である。
ここから首都があるルミナリアまで馬車で三週間ほどかかる。徒歩だと一カ月以上はかかることだろう。
赤丸がいるので、そのあたりは関係ない。
ドラゴンでの移動なので、一日で数百キロメートルは移動できる。
夜通し飛ばせば一日で到着するだろう。しかし、そこまで急いだ旅路ではないので、のんびり行くとする。
しばらくすると正面に大きな山脈が見えてきた。
話で聞いたアルカス山脈だろう。
シーヴェリス王国と神聖リュミエール王国との間にある山脈であり、国境の目印でもある。
この山脈は高く険しいだけではなく、気候も厳しく、特に冬季には雪と吹雪で通行が困難になる。首都であるルミナリアに向かうには、この山脈を越えなければならない。そうしなければ遠回りになる。
多くの人が利用するが、魔物や盗賊などが出没するので危険な場所でもある。よって商人などは護衛が必須となる。
「俺たちには関係ないけどな」
「うむ。快適な旅でいい」
快適な旅は身も心も安らぐといったものだ。
ストレスフリーな旅は最高だ。
山脈を超えると、広大な大森林が広がっていた。精霊が住んでいると言われているが、どうせ雑魚なのでスルーする。
あの大精霊ですらレベルが1000しかないのだ。雑魚もいいところだ。
馬車や徒歩でもこの大森林は通ることがないのは幸いだろう。
しばらく空で移動していると、ポツンと小さくだが町が見えてきた。
あの場所が首都ルミナリアだろう。
空が茜色に染まり、良い時間帯に到着しそうだ。
俺とエイシアスは赤丸から降り、徒歩でルミナリアへと行くことに。
ヴァルミス港の時と同じで、ドラゴンの背に乗ったままだと大勢に迷惑をかけるのと、厄介ごとに巻き込まれるからである。
「ほぉ、これまた綺麗な草原だ」
エイシアスが目の前に広がる草原を見て呟いた。
首都ルミナリアの側には草原が広がっており、すぐ近くを大河が通っていた。
「綺麗な草原だ」
夕日に照らされて、草木がキラキラと輝いているようだった。
早朝や夕方に見られるこの光景は、別名『光の草原』とも呼ばれるそうだ。
たしかに、光の草原とも呼べる美しい光景だ。
町の入り口では、この時間帯になると、冒険者や商人など多く人が列になって並んでいた。
「時間がかかりそうだな」
「待つは退屈だ」
「そういうな。町に入れば退屈に思うことはないさ」
並びながらこの都市を見る。
都市全体を囲むように、魔法の結界が張られており、外敵からの侵攻を防ぐのが役割のようだ。
門を守るように白い鎧を着た騎士が常に見張っている。
後ろに並んでいる人が「あれが噂に聞く光の騎士団か」と呟いており、気になったので聞いてみた。
「光の騎士団ってなんだ?」
「あんた知らないのか? って、えらい別嬪さん連れているな。まあいいか。光の騎士団ってのは――」
光の騎士団は、神聖リュミエール王国において最も名誉ある騎士団であり、国と女神ルミナを守護するために組織された精鋭部隊とのこと。彼らは国王や王族に仕えるだけでなく、女神ルミナの加護を受け、国民の守護者として光の象徴となる存在。
光の騎士団は、神聖リュミエール王国の建国時、女神ルミナの神託に基づいて創設された。創設の際、女神自身が王国に光の力を授け、それを扱う者として騎士団を指名したと言われている。そのため、騎士団は単なる軍事組織ではなく、聖なる使命を帯びた者たちの集まりらしい。
彼らの使命は「光の秩序を守り、闇を退ける」こと。
「意味わからん使命だな」
「そう言うな。聞かれたら処罰されるぞ。で、その任務ってのが――」
『女神ルミナの信仰の守護』。
神殿や聖地を守護する役割を担い、儀式や宗教行事での護衛も務める。特に、勇者召喚の儀式や国の重要な祭典では、彼らが儀式の安全を確保する。
『聖王と王国の防衛』
騎士団は王族や聖王を直接守る近衛隊としても機能している。王宮の防衛はもちろん、国の重要な拠点や要塞を守るために各地に派遣されている。
『国境や闇の勢力との戦闘』
国を脅かす闇の勢力、魔物、そして他国からの侵略に対して戦うための精鋭部隊である。特に魔法や聖なる力を用いることで、闇に対抗する力を持っている。
『女神の意思を体現する象徴的存在』
光の騎士団は国民にとって信仰の象徴であり、彼らの行動は女神ルミナの意志を代弁するものとされている。そのため、騎士団員は高い規律と道徳心を持ち、国民の尊敬を集めている。
「宗教って怖っ……」
思わず本音が出てしまった。
本当に女神ルミナがいるなら理解はしよう。うん。
「それで、その光の騎士団の最高指揮官、団長だな」
「団長? そんなに凄いのか?」
「凄いってものじゃない。一人でドラゴンを倒したともいわれている、『光の守護者』さ。女神ルミナから直接選ばれるらしい」
「へぇ……そこまで強いなら直接戦ってみたいな」
「馬鹿な真似はやめとけ。この国の守護者とも呼ばれる、この国最強の騎士だ」
「まあ、戦う機会なんてないだろうけど」
そんなこんなで俺とエイシアスの順番が回ってくるも、無事に検問を通過してルミナリアへと入るのだった。
ここから首都があるルミナリアまで馬車で三週間ほどかかる。徒歩だと一カ月以上はかかることだろう。
赤丸がいるので、そのあたりは関係ない。
ドラゴンでの移動なので、一日で数百キロメートルは移動できる。
夜通し飛ばせば一日で到着するだろう。しかし、そこまで急いだ旅路ではないので、のんびり行くとする。
しばらくすると正面に大きな山脈が見えてきた。
話で聞いたアルカス山脈だろう。
シーヴェリス王国と神聖リュミエール王国との間にある山脈であり、国境の目印でもある。
この山脈は高く険しいだけではなく、気候も厳しく、特に冬季には雪と吹雪で通行が困難になる。首都であるルミナリアに向かうには、この山脈を越えなければならない。そうしなければ遠回りになる。
多くの人が利用するが、魔物や盗賊などが出没するので危険な場所でもある。よって商人などは護衛が必須となる。
「俺たちには関係ないけどな」
「うむ。快適な旅でいい」
快適な旅は身も心も安らぐといったものだ。
ストレスフリーな旅は最高だ。
山脈を超えると、広大な大森林が広がっていた。精霊が住んでいると言われているが、どうせ雑魚なのでスルーする。
あの大精霊ですらレベルが1000しかないのだ。雑魚もいいところだ。
馬車や徒歩でもこの大森林は通ることがないのは幸いだろう。
しばらく空で移動していると、ポツンと小さくだが町が見えてきた。
あの場所が首都ルミナリアだろう。
空が茜色に染まり、良い時間帯に到着しそうだ。
俺とエイシアスは赤丸から降り、徒歩でルミナリアへと行くことに。
ヴァルミス港の時と同じで、ドラゴンの背に乗ったままだと大勢に迷惑をかけるのと、厄介ごとに巻き込まれるからである。
「ほぉ、これまた綺麗な草原だ」
エイシアスが目の前に広がる草原を見て呟いた。
首都ルミナリアの側には草原が広がっており、すぐ近くを大河が通っていた。
「綺麗な草原だ」
夕日に照らされて、草木がキラキラと輝いているようだった。
早朝や夕方に見られるこの光景は、別名『光の草原』とも呼ばれるそうだ。
たしかに、光の草原とも呼べる美しい光景だ。
町の入り口では、この時間帯になると、冒険者や商人など多く人が列になって並んでいた。
「時間がかかりそうだな」
「待つは退屈だ」
「そういうな。町に入れば退屈に思うことはないさ」
並びながらこの都市を見る。
都市全体を囲むように、魔法の結界が張られており、外敵からの侵攻を防ぐのが役割のようだ。
門を守るように白い鎧を着た騎士が常に見張っている。
後ろに並んでいる人が「あれが噂に聞く光の騎士団か」と呟いており、気になったので聞いてみた。
「光の騎士団ってなんだ?」
「あんた知らないのか? って、えらい別嬪さん連れているな。まあいいか。光の騎士団ってのは――」
光の騎士団は、神聖リュミエール王国において最も名誉ある騎士団であり、国と女神ルミナを守護するために組織された精鋭部隊とのこと。彼らは国王や王族に仕えるだけでなく、女神ルミナの加護を受け、国民の守護者として光の象徴となる存在。
光の騎士団は、神聖リュミエール王国の建国時、女神ルミナの神託に基づいて創設された。創設の際、女神自身が王国に光の力を授け、それを扱う者として騎士団を指名したと言われている。そのため、騎士団は単なる軍事組織ではなく、聖なる使命を帯びた者たちの集まりらしい。
彼らの使命は「光の秩序を守り、闇を退ける」こと。
「意味わからん使命だな」
「そう言うな。聞かれたら処罰されるぞ。で、その任務ってのが――」
『女神ルミナの信仰の守護』。
神殿や聖地を守護する役割を担い、儀式や宗教行事での護衛も務める。特に、勇者召喚の儀式や国の重要な祭典では、彼らが儀式の安全を確保する。
『聖王と王国の防衛』
騎士団は王族や聖王を直接守る近衛隊としても機能している。王宮の防衛はもちろん、国の重要な拠点や要塞を守るために各地に派遣されている。
『国境や闇の勢力との戦闘』
国を脅かす闇の勢力、魔物、そして他国からの侵略に対して戦うための精鋭部隊である。特に魔法や聖なる力を用いることで、闇に対抗する力を持っている。
『女神の意思を体現する象徴的存在』
光の騎士団は国民にとって信仰の象徴であり、彼らの行動は女神ルミナの意志を代弁するものとされている。そのため、騎士団員は高い規律と道徳心を持ち、国民の尊敬を集めている。
「宗教って怖っ……」
思わず本音が出てしまった。
本当に女神ルミナがいるなら理解はしよう。うん。
「それで、その光の騎士団の最高指揮官、団長だな」
「団長? そんなに凄いのか?」
「凄いってものじゃない。一人でドラゴンを倒したともいわれている、『光の守護者』さ。女神ルミナから直接選ばれるらしい」
「へぇ……そこまで強いなら直接戦ってみたいな」
「馬鹿な真似はやめとけ。この国の守護者とも呼ばれる、この国最強の騎士だ」
「まあ、戦う機会なんてないだろうけど」
そんなこんなで俺とエイシアスの順番が回ってくるも、無事に検問を通過してルミナリアへと入るのだった。
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