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第6章 おでかけ
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先ほどの興奮から間もなくして、魔法局長が入ってくると、周りは水を打ったように静かになった。
ユミルも、新聞で何度も見たことのある魔法局長が目の前にいると思うと、先ほどのことを忘れて緊張してしまう。魔法使いのエリート集団を束ねる長の貫禄なのか、オーラが違う。
「魔法局長を務めているアビウス・グレイです。」
アビウスは厳つい顔を皺くちゃにして笑み浮かべてくれたが、それすら恐ろしい、とユミルは唾をごくりと呑む。
「は、じめまして…。ユミル・アッシャーでございます。」
「そう緊張しないでほしい。では始めよう。」
ユミルは周りの職員に指示されるがまま定位置に立ち、アビウスから感謝状を受け取ると、その受け取った格好のまま、新聞記者から念写を撮られる。
(新聞でも、よく見るやつ。)
それを今自分が撮られているなんて、ユミルは信じられない気持ちだったが、何とか笑みを浮かべて耐える。
その後は少しの時間、アビウスと対談した後、新聞記者からの質問にいくつか答えて終了になった。
対談も、質疑も、レインがうまく誘導してくれたおかげで、ユミルはおかしな態度をとることなく、無事終えることができて、ほっと息を吐く。
「フォローありがとうございました。」
「別に、気にすることはない。」
「やはり、オズモンド様は慣れているのですね。」
「君はこんな堅苦しいことに慣れる必要ない。…それから、呼び方だが、」
「大丈夫です!お家へ伺う際にはちゃんとします。」
そのことはちゃんと覚えています、とばかりにユミルが笑うと、レインは口をもごもごと動かす。
「私の家の使用人たちはみな、私をレインと呼ぶ。君も普段からそうすると良い。」
「良いのですか?気に障るかと思って。」
「構わない。私はオズモンドの家を継がない者だ。そちらの方が落ち着く。」
ユミルはレインとの距離がまた少し縮まったような気がして、笑顔を浮かべた。
レインも僅かに微笑み返す。
「では、次の場所へ行こう。丁度昼時になると思っていたから、ランチを用意させている。」
「えっ!?そうなのですね…マナーが不安です。」
「遠征先で見ていたが、君のマナーは問題なかった。」
「そう言っていただけると嬉しいですが…。」
レインはお世辞を言うような人ではないことを理解しているが、それでも平民と貴族には山のように高い壁がある。
「そもそも、私の家は良くも悪くも魔法第一主義。優秀な魔法使いであれば大抵許される。」
「…魔法使いとしてもドベに近いです。」
「それは学園での成績の話だろう。実際に使えるかどうかは成績で測るものじゃない。」
レインはユミルの心情を全く理解してくれていないのではないかと思うほど淡々と話すが、今はレインの言葉に縋るしかない。
ユミルはぐっと気合を入れてレインの後を追った。
ユミルも、新聞で何度も見たことのある魔法局長が目の前にいると思うと、先ほどのことを忘れて緊張してしまう。魔法使いのエリート集団を束ねる長の貫禄なのか、オーラが違う。
「魔法局長を務めているアビウス・グレイです。」
アビウスは厳つい顔を皺くちゃにして笑み浮かべてくれたが、それすら恐ろしい、とユミルは唾をごくりと呑む。
「は、じめまして…。ユミル・アッシャーでございます。」
「そう緊張しないでほしい。では始めよう。」
ユミルは周りの職員に指示されるがまま定位置に立ち、アビウスから感謝状を受け取ると、その受け取った格好のまま、新聞記者から念写を撮られる。
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対談も、質疑も、レインがうまく誘導してくれたおかげで、ユミルはおかしな態度をとることなく、無事終えることができて、ほっと息を吐く。
「フォローありがとうございました。」
「別に、気にすることはない。」
「やはり、オズモンド様は慣れているのですね。」
「君はこんな堅苦しいことに慣れる必要ない。…それから、呼び方だが、」
「大丈夫です!お家へ伺う際にはちゃんとします。」
そのことはちゃんと覚えています、とばかりにユミルが笑うと、レインは口をもごもごと動かす。
「私の家の使用人たちはみな、私をレインと呼ぶ。君も普段からそうすると良い。」
「良いのですか?気に障るかと思って。」
「構わない。私はオズモンドの家を継がない者だ。そちらの方が落ち着く。」
ユミルはレインとの距離がまた少し縮まったような気がして、笑顔を浮かべた。
レインも僅かに微笑み返す。
「では、次の場所へ行こう。丁度昼時になると思っていたから、ランチを用意させている。」
「えっ!?そうなのですね…マナーが不安です。」
「遠征先で見ていたが、君のマナーは問題なかった。」
「そう言っていただけると嬉しいですが…。」
レインはお世辞を言うような人ではないことを理解しているが、それでも平民と貴族には山のように高い壁がある。
「そもそも、私の家は良くも悪くも魔法第一主義。優秀な魔法使いであれば大抵許される。」
「…魔法使いとしてもドベに近いです。」
「それは学園での成績の話だろう。実際に使えるかどうかは成績で測るものじゃない。」
レインはユミルの心情を全く理解してくれていないのではないかと思うほど淡々と話すが、今はレインの言葉に縋るしかない。
ユミルはぐっと気合を入れてレインの後を追った。
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