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第4章 魔術学園奮闘編
第319話 お前、それは生殺与奪の権を握っているということじゃないか。
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「どんぐりだと? どんぐりがどうした?」
ドリーには何のことかわからなかった。
「『遠当ての極み』です、ドリーさん。賭けをしたじゃありませんか?」
「ああ、あの時か。あのどんぐりがどうした?」
あの時ステファノは、どんぐりのイドに自らのイドを練り込んで識別信号代わりにした。
「自分のイドは、自分と共に常に変化します。そのお陰で時が流れても識別できるんじゃないかと」
「ふうむ。対象のイドに自分のイドを混ぜ込んでおけば、後々距離に関係なく呼び出せるということか?」
そう言えばチャンに魔力を認識させようとした時、ステファノは彼女のイドに自分のイドを練り込んだ。
(あのイドはまだ残っているのだろうか?)
ステファノは目を瞑り、魔核を呼び出した。ひとつ震わせて周囲に探知の波を送る。
壁や地面を通り抜けて広がった波は、目的としたイドを見つけ跳ね返って来た。
「ああ、やっぱり残っていますね。人や物に練り込んだ自分のイドは、時が経っても探知できるようです」
「お前、それは生殺与奪の権を握っているということじゃないか」
「遠隔魔術をかけられるっていう意味ですか? ええと、そうですね。かけられると思います」
場所と対象の指定が可能だと、ステファノの実感が告げていた。
「とんでもないな」
「うーん。ちょっと良くないですね。そんなつもりではなかったんですが……。消せるものなら消しておきましょう」
ステファノは探知したイドの名残に消滅を命じた。
(散!)
チャンのイドに溶け込んでいたステファノのイドだったものは、周りの空間に広がり、拡散して消えていった。
「あ、消えました。良かった」
図らず得てしまったチャンに対する力を手放すことができて、ステファノは安堵した。
「これは将来の対策を考えておかねばいかんな」
「そうですね。今は俺の他に魔核混入ができる魔術師がいないとしても、将来はわかりませんからね」
上級魔術師の3人であれば、あるいは可能かもしれない。
「魔道具師たちはどうなのだ? 道具に魔力を籠められるなら、人に魔核を埋め込むこともできるのでは?」
「それなんですけど、話を聞く限りではどうも俺のやり方は特別なようです」
魔道具師たちは長い時間をかけて魔力を道具に馴染ませていくと言う。だとすれば、ステファノの方法とは違う。
「普通はイドを練り込むことはしないで、道具のイドに直接魔力を馴染ませているようです」
人よりも極端に薄い物質のイドに魔力を馴染ませるには努力と根気が必要であった。
それこそが魔力付与の難しさであり、魔道具師が少ない理由であった。
「そうか。そもそもイドを操作できる人間がいないのだから、お前のやり方、魔核混入という方法は取りようがないのだな」
「はい、今のところは。ですが、将来イドの操作法を広めたら悪用する人間が出ないとも限りません」
「そうだろうな。悪事を働くのにこれほど便利なことはないだろうよ」
相手の体内にGPSと毒薬カプセルを埋め込むようなものだ。抜き身の剣をばらまいて歩くようなことになりかねない。
「全員がイドを制御できれば問題ないんですがね。自分のイドをいじられればすぐにわかりますから」
「そうなる前、一部の人間だけがイドを操れるという状況が危ないな」
まだまだ先のこととはいえ、今から考えておく必要があるとステファノは感じた。間違いが起きてからでは取り返しがつかないのだ。
「ヨシズミ師匠ならどうするだろう……。そうだ! リミッターか!」
「ん? リミッターとは何だ?」
思わず口走ったステファノだが、ヨシズミが異世界からの迷い人であることは話せない。魔視鏡のことには触れないまま、能力解放に合わせて行う制限としてリミッターのことを説明した。
「要するに悪意を持って人を攻撃することができなくなるということか?」
「そうです。自分や他人を守るためであれば魔力を使うことができます。人を害する目的では使えなくするわけです」
イドの制御を覚醒させる時に、リミッターも同時に埋め込めば問題は防止できるように思われた。
「ヨシズミ師匠ならリミッターの詳しい術式を知っていると思います。それを学ぶまではイドの解放はできませんね」
「それが良い。お前のような輩がそこら中にあふれた世の中を想像すると、鳥肌が立つからな」
「えぇー? ひどいことを言われている気がしますが、確かにまずいことになるでしょうね」
ステファノは顔をしかめつつも、苦笑するしかなかった。
「お前が『飯屋流』を広める分についてはそれで良いが、他人が独力で覚醒した場合はどうする?」
「うーん。俺自身は自分の身を守れますが、他の人は無防備ですね。お守りでも作れたら……」
「攻撃避けのお守りか? 国宝級のアーティファクトにそんなものがあるそうだが」
「いや、そこまでは考えていません。イドの攻撃を受けたら跳ね返すようなものができないかと」
ステファノがまとっている「イドの繭」を魔道具で再現できれば、あるいは可能かもしれないとステファノは考えた。
「イドの繭自体がマーキングされる可能性があるか。イドの侵入を感知したらそれを排除する機能が必要だな」
(侵入してきたイドを自分のイドで包んで無害化し、ポイと捨てたら良いんじゃないか?)
敵は対象にマーキングしたつもりでいても、実際には道端に捨てられているというわけである。
「音や光で警告することもできそうですが、単純に無害化するのが一番良い気がします」
「騒ぎ立てると敵に対策されることもあるか」
これもまた表に出せないテーマの1つとして研究していくことになりそうだった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第320話 報告会当日がこんなに大変だとは思いませんでした。」
12月1日、研究報告会がにぎにぎしく開催された。報告会は2部構成で、発表の部と展示の部に分かれている。
論考を中心とした報告内容は発表の部で、実演や実物を中心とした内容は展示の部で報告されるのが通常であった。
2つの部は会場を分けて同時に行われる。ステファノは両方を掛け持ちしているため、どうしても展示の部には貼りついていられない。発表と発表の合間に展示ブースへ回るという忙しい動きになった。
……
◆お楽しみに。
ドリーには何のことかわからなかった。
「『遠当ての極み』です、ドリーさん。賭けをしたじゃありませんか?」
「ああ、あの時か。あのどんぐりがどうした?」
あの時ステファノは、どんぐりのイドに自らのイドを練り込んで識別信号代わりにした。
「自分のイドは、自分と共に常に変化します。そのお陰で時が流れても識別できるんじゃないかと」
「ふうむ。対象のイドに自分のイドを混ぜ込んでおけば、後々距離に関係なく呼び出せるということか?」
そう言えばチャンに魔力を認識させようとした時、ステファノは彼女のイドに自分のイドを練り込んだ。
(あのイドはまだ残っているのだろうか?)
ステファノは目を瞑り、魔核を呼び出した。ひとつ震わせて周囲に探知の波を送る。
壁や地面を通り抜けて広がった波は、目的としたイドを見つけ跳ね返って来た。
「ああ、やっぱり残っていますね。人や物に練り込んだ自分のイドは、時が経っても探知できるようです」
「お前、それは生殺与奪の権を握っているということじゃないか」
「遠隔魔術をかけられるっていう意味ですか? ええと、そうですね。かけられると思います」
場所と対象の指定が可能だと、ステファノの実感が告げていた。
「とんでもないな」
「うーん。ちょっと良くないですね。そんなつもりではなかったんですが……。消せるものなら消しておきましょう」
ステファノは探知したイドの名残に消滅を命じた。
(散!)
チャンのイドに溶け込んでいたステファノのイドだったものは、周りの空間に広がり、拡散して消えていった。
「あ、消えました。良かった」
図らず得てしまったチャンに対する力を手放すことができて、ステファノは安堵した。
「これは将来の対策を考えておかねばいかんな」
「そうですね。今は俺の他に魔核混入ができる魔術師がいないとしても、将来はわかりませんからね」
上級魔術師の3人であれば、あるいは可能かもしれない。
「魔道具師たちはどうなのだ? 道具に魔力を籠められるなら、人に魔核を埋め込むこともできるのでは?」
「それなんですけど、話を聞く限りではどうも俺のやり方は特別なようです」
魔道具師たちは長い時間をかけて魔力を道具に馴染ませていくと言う。だとすれば、ステファノの方法とは違う。
「普通はイドを練り込むことはしないで、道具のイドに直接魔力を馴染ませているようです」
人よりも極端に薄い物質のイドに魔力を馴染ませるには努力と根気が必要であった。
それこそが魔力付与の難しさであり、魔道具師が少ない理由であった。
「そうか。そもそもイドを操作できる人間がいないのだから、お前のやり方、魔核混入という方法は取りようがないのだな」
「はい、今のところは。ですが、将来イドの操作法を広めたら悪用する人間が出ないとも限りません」
「そうだろうな。悪事を働くのにこれほど便利なことはないだろうよ」
相手の体内にGPSと毒薬カプセルを埋め込むようなものだ。抜き身の剣をばらまいて歩くようなことになりかねない。
「全員がイドを制御できれば問題ないんですがね。自分のイドをいじられればすぐにわかりますから」
「そうなる前、一部の人間だけがイドを操れるという状況が危ないな」
まだまだ先のこととはいえ、今から考えておく必要があるとステファノは感じた。間違いが起きてからでは取り返しがつかないのだ。
「ヨシズミ師匠ならどうするだろう……。そうだ! リミッターか!」
「ん? リミッターとは何だ?」
思わず口走ったステファノだが、ヨシズミが異世界からの迷い人であることは話せない。魔視鏡のことには触れないまま、能力解放に合わせて行う制限としてリミッターのことを説明した。
「要するに悪意を持って人を攻撃することができなくなるということか?」
「そうです。自分や他人を守るためであれば魔力を使うことができます。人を害する目的では使えなくするわけです」
イドの制御を覚醒させる時に、リミッターも同時に埋め込めば問題は防止できるように思われた。
「ヨシズミ師匠ならリミッターの詳しい術式を知っていると思います。それを学ぶまではイドの解放はできませんね」
「それが良い。お前のような輩がそこら中にあふれた世の中を想像すると、鳥肌が立つからな」
「えぇー? ひどいことを言われている気がしますが、確かにまずいことになるでしょうね」
ステファノは顔をしかめつつも、苦笑するしかなかった。
「お前が『飯屋流』を広める分についてはそれで良いが、他人が独力で覚醒した場合はどうする?」
「うーん。俺自身は自分の身を守れますが、他の人は無防備ですね。お守りでも作れたら……」
「攻撃避けのお守りか? 国宝級のアーティファクトにそんなものがあるそうだが」
「いや、そこまでは考えていません。イドの攻撃を受けたら跳ね返すようなものができないかと」
ステファノがまとっている「イドの繭」を魔道具で再現できれば、あるいは可能かもしれないとステファノは考えた。
「イドの繭自体がマーキングされる可能性があるか。イドの侵入を感知したらそれを排除する機能が必要だな」
(侵入してきたイドを自分のイドで包んで無害化し、ポイと捨てたら良いんじゃないか?)
敵は対象にマーキングしたつもりでいても、実際には道端に捨てられているというわけである。
「音や光で警告することもできそうですが、単純に無害化するのが一番良い気がします」
「騒ぎ立てると敵に対策されることもあるか」
これもまた表に出せないテーマの1つとして研究していくことになりそうだった。
――――――――――
ここまで読んでいただいてありがとうございます。
◆次回「第320話 報告会当日がこんなに大変だとは思いませんでした。」
12月1日、研究報告会がにぎにぎしく開催された。報告会は2部構成で、発表の部と展示の部に分かれている。
論考を中心とした報告内容は発表の部で、実演や実物を中心とした内容は展示の部で報告されるのが通常であった。
2つの部は会場を分けて同時に行われる。ステファノは両方を掛け持ちしているため、どうしても展示の部には貼りついていられない。発表と発表の合間に展示ブースへ回るという忙しい動きになった。
……
◆お楽しみに。
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