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『デート』
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「弓・・今週末は・・空いてるか・・?」
私の部屋の扉の前で、海斗はじっと立ち竦んだまま呟いた。
「あの・・・よかったら部屋に入ってください・・?」
「あ、ああ・・・俺はお前の恋人なんだから、深夜だろうが部屋に入っても・・おかしくないよな・・?」
どこからどう見ても、緊張して挙動不審になっている人だ。
海斗はハァと深呼吸して覚悟したように歩を進めると、遠慮がちにソファーに腰掛けた。
「恋人といえば、デートだろう。デートをしよう。」
(何を突然・・・この人の短絡的思考・・・好きだわぁ・・・♡)
「いや・・・そりゃあそうですけど、海斗さんは超有名人ですよ・・・?どこでデートするんですか?」
「温泉旅館だ。」
「温泉旅館・・・?」
(初デートでいきなり温泉旅館・・・?!それって・・・一夜を共に過ごすってこと・・・?!さすが道方 隆聖・・!!大胆・・・・♡)
温泉旅館・・二つ並んだ布団に、浴衣姿の道方 隆聖・・・・想像しただけで鼻血を吹き出しそうになる。
「な・・っ・・か、勘違いするなよ・・?寝室は別で・・っ・・・取るし・・・」
私の妄想が伝わったのか、彼は一瞬にして顔を真っ赤に染め、声を張り上げた。
(な~んだ・・・寝室は別かぁ・・・・海斗さんの寝顔見てみたかったなあ・・・♡)
「弓ちゃん~、レポート出来た?って・・・あれ、海斗兄ぃ、何してんの?え、まさか抜け駆け・・・?!」
課題のレポートを見せ合いっこしようと約束していた海星が、部屋に入ってくる。
海斗と私の姿を交互に見ると、相変わらずの大声で騒ぎ出した。
うるさい奴が来た・・・と顔を歪めた海斗は、慌ててソファーから立ち上がる。
「ぬ、抜け駆けなんて・・・そんなわけないだろ・・・っ・・・!」
弟相手にタジタジの海斗は、一体どうやって芸能界で生き延びているのだろう。
嘘が下手すぎる。
「だって今、温泉とかって言ってなかった?まさか二人きりで温泉行こうって密談してたとか・・?!」
意外にもきちんと聞いていたらしい。
「海斗兄ぃやるじゃん!!」と指先でツンツンつついて揶揄う。
「ふ、二人きりなわけないだろ・・・!お前らも誘ってやろうと・・思ってたとこだ・・・!!」
「え?マジで?海斗兄ぃのおごり?!俺と瀬凪も一緒に行っていい・・?!」
「・・・い、良いに決まってるだろ・・・!」
やった~!!とハイテンションで廊下に出て行った海星を見送って、海斗はハァ・・・と肩を落とす。
もう少し器用に生きられないものか。
「デートは延期になっちゃいますけど・・みんなで温泉行くのも楽しそうですね。」
あからさまに落ち込んでいる海斗にニコリと笑いかけると、彼はまた真っ赤に顔を染めて目をそらした。どんなに挙動不審でも、イケメンすぎて全てが絵になるから不思議だ。
「お前が楽しそうって言うなら・・俺はそれで構わない・・・っ」
(海斗さんって私のこと好きなのかな・・・?真っ赤になっちゃって可愛い・・・・♡)
いちいち恥ずかしそうに目をそらす彼に、私はまた身勝手な妄想が勢いづいて止まらなかった。
私の部屋の扉の前で、海斗はじっと立ち竦んだまま呟いた。
「あの・・・よかったら部屋に入ってください・・?」
「あ、ああ・・・俺はお前の恋人なんだから、深夜だろうが部屋に入っても・・おかしくないよな・・?」
どこからどう見ても、緊張して挙動不審になっている人だ。
海斗はハァと深呼吸して覚悟したように歩を進めると、遠慮がちにソファーに腰掛けた。
「恋人といえば、デートだろう。デートをしよう。」
(何を突然・・・この人の短絡的思考・・・好きだわぁ・・・♡)
「いや・・・そりゃあそうですけど、海斗さんは超有名人ですよ・・・?どこでデートするんですか?」
「温泉旅館だ。」
「温泉旅館・・・?」
(初デートでいきなり温泉旅館・・・?!それって・・・一夜を共に過ごすってこと・・・?!さすが道方 隆聖・・!!大胆・・・・♡)
温泉旅館・・二つ並んだ布団に、浴衣姿の道方 隆聖・・・・想像しただけで鼻血を吹き出しそうになる。
「な・・っ・・か、勘違いするなよ・・?寝室は別で・・っ・・・取るし・・・」
私の妄想が伝わったのか、彼は一瞬にして顔を真っ赤に染め、声を張り上げた。
(な~んだ・・・寝室は別かぁ・・・・海斗さんの寝顔見てみたかったなあ・・・♡)
「弓ちゃん~、レポート出来た?って・・・あれ、海斗兄ぃ、何してんの?え、まさか抜け駆け・・・?!」
課題のレポートを見せ合いっこしようと約束していた海星が、部屋に入ってくる。
海斗と私の姿を交互に見ると、相変わらずの大声で騒ぎ出した。
うるさい奴が来た・・・と顔を歪めた海斗は、慌ててソファーから立ち上がる。
「ぬ、抜け駆けなんて・・・そんなわけないだろ・・・っ・・・!」
弟相手にタジタジの海斗は、一体どうやって芸能界で生き延びているのだろう。
嘘が下手すぎる。
「だって今、温泉とかって言ってなかった?まさか二人きりで温泉行こうって密談してたとか・・?!」
意外にもきちんと聞いていたらしい。
「海斗兄ぃやるじゃん!!」と指先でツンツンつついて揶揄う。
「ふ、二人きりなわけないだろ・・・!お前らも誘ってやろうと・・思ってたとこだ・・・!!」
「え?マジで?海斗兄ぃのおごり?!俺と瀬凪も一緒に行っていい・・?!」
「・・・い、良いに決まってるだろ・・・!」
やった~!!とハイテンションで廊下に出て行った海星を見送って、海斗はハァ・・・と肩を落とす。
もう少し器用に生きられないものか。
「デートは延期になっちゃいますけど・・みんなで温泉行くのも楽しそうですね。」
あからさまに落ち込んでいる海斗にニコリと笑いかけると、彼はまた真っ赤に顔を染めて目をそらした。どんなに挙動不審でも、イケメンすぎて全てが絵になるから不思議だ。
「お前が楽しそうって言うなら・・俺はそれで構わない・・・っ」
(海斗さんって私のこと好きなのかな・・・?真っ赤になっちゃって可愛い・・・・♡)
いちいち恥ずかしそうに目をそらす彼に、私はまた身勝手な妄想が勢いづいて止まらなかった。
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