2 / 28
ミステリアスな男
しおりを挟む御影は昔から、つかみどころのないミステリアスな男だった。
彼には重大な秘密があって、実は謎の組織の諜報員なんじゃないかなんて、何度か本気で考えたことがある。
「真美、取引先の人から美味しいコーヒーをお土産にもらったんだけど、飲む?」
彼はコーヒーが好きだ。
豆を挽いてコーヒーを抽出する作業は、とても心が落ち着くらしい。
「御影、今何時だと思ってるの?」
「23時20分?」
コーヒー好きの彼は、真夜中にカフェインを摂取しても平気らしい。
「私、眠れなくなるんだよねぇ。」
御影に淹れてもらったコーヒーを飲みながら、呟く。
確かに香りが良くて、美味しいコーヒーだ。
ほとんど物が無い私の部屋で、彼と二人、深夜のコーヒータイム。
ベッドの他に、ローテーブルがあるだけの、殺風景な私の部屋。
「眠れなかったら、俺が夜通し相手してやるよ。」
「すぐそういうこと言う。私じゃない女なら、絶対勘違いするよ。」
「お前にしか言わないから平気。」
小さな頃から一緒にいる私じゃなかったら、秒で勘違いしてしまうと思う。
彼は自分がイケメンだという自覚がないのだろうか。
(いや、わかっていて楽しんでやってるな、この男・・・)
彼は、人を揶揄うのが好きなのだ。
私はいつも彼の恰好の対象だった。この笑顔に何度ときめかされてきたことか。
知的で理性的な印象の御影が、「お前」と私を呼ぶのを聞くたびに、ギャップ萌えするこっちの身にもなって欲しい。
彼は紳士的だけれど、ふと男らしい荒々しさを言葉の端々に感じさせる。
女はいくつになっても、ギャップに弱い。
「浅葱も寝たし、ここからは大人の時間を過ごそうか?」
手にしていたマグカップを、コトンとテーブルの上に置いて、彼が言った。
私を見つめる目は、真剣そのものだ。
彼の声は、エロイ。
話し方も、声音も、彼の言葉はいつだって意味深なトーンで、耳に届く。
「はいはい、そうやってすぐ揶揄う、・・・ん・・・ッ・・・・」
(え・・・・キ、キス・・・・!?)
御影が私の後頭部を引き寄せて、唇を重ねた。
彼の香り。体温。唇の、感触。
驚いてフリーズした私の顔を見て、彼はいつも通りの意味深な笑顔を浮かべる。
「今夜は一緒に、夜更かししようか。」
彼は私の顎を指で持ち上げると、もう一度味わうように唇を重ねた。
3
あなたにおすすめの小説
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
幼馴染みのメッセージに打ち間違い返信したらとんでもないことに
家紋武範
恋愛
となりに住む、幼馴染みの夕夏のことが好きだが、その思いを伝えられずにいた。
ある日、夕夏のメッセージに返信しようとしたら、間違ってとんでもない言葉を送ってしまったのだった。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
【R18】幼馴染がイケメン過ぎる
ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。
幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。
幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。
関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる