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新学期
友人への嫉妬2 藤堂サイド2
しおりを挟む目が覚めた。
体が怠くて痛くて起き上がれない。
あー、水飲みてぇ。あとトイレ行きてぇ。
昨夜散々やらかしやがった奴は、今は穏やかな顔で眠っている。
少し腹が立って、軽くデコピンを食らわした。
「ん…?」
それだけで奴は目を覚ました。
うわぁ、寝起きの色気半端ねぇ…
なんで目が覚めた途端に色気大量発生させてんだよこの人間兵器が。
濃厚過ぎる色気に引いていると、奴はふわりと微笑んだ。
「おはよう」
「っす。昨日のこと覚えてっか?」
ぉい。なんで頬染めて照れてんだよ。そうじゃねぇ。俺が欲しいのは反省と謝罪だ。
「すごく、嬉しかった」
心底嬉しそうに微笑むから、俺までちょっと嬉しくなってきちゃったけど、違う。そうじゃねぇ。
両手を伸ばすと抱きしめようとしてきた。
「ちげぇ、そうじゃねぇ」
首を傾げるな。
そんな仕草もいちいちかっこいいな。じゃなくて
「起き上がれねぇ。トイレ連れてけ」
散々好き勝手されたせいで立てねえんだよ。
結局、すげー嬉しそうにお姫様抱っこでトイレまで軽々と運ばれた。くそぅ。
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