【完結】意地っ張りで口の悪い受けと、拗らせて執着する攻めの日常

ハリエニシダ・レン

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新学期

友人への嫉妬2 藤堂サイド ※

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いつものように、東雲の家に寄った。

最近はずっと、一度は東雲の家に寄ってから帰るか、そのまま泊まっている。

で、ベッドに背を預けてマンガを読もうとしていたら、なぜか東雲がのしかかってきた。

「ね、今日あいつと何話してたの?」

静かだけど冷えた声。目も全然笑ってない。頰に伸ばされた手で、顔を固定された。

「な、何って別に覚えてねぇよ」

迫力に思わずびびって声が上ずった。
っていうか、あいつって誰だ。

「ふーん、誤魔化すんだ…」

奴の目が鋭くなり、空気がいっそう冷たいものになった。綺麗な奴の怒った顔は、本当にシャレにならない。

「誤魔化すとかじゃなくて、本当にわからなーー」

言いかけた途中で、首筋を噛まれた。いつものような甘噛みではなく、悲鳴が漏れるほどにキツく。

「いっ!?何すんだよ!?」

噛まれたところを手で押さえて睨みつけたけど、奴は冷えた目のまま淡々と呟いた。

「何って、お仕置きだよ」

「はあ!?何言って…」

今度は鎖骨を噛まれた。

「っ!やめっ!」

次は、もう少し下を噛まれた。

「痛いって!やっ!」

奴の体を押し退けようとするも、びくともしない。抵抗空しくどんどん体に歯を立てられていく。

「も…やめっ…」

次々に与えられる痛みに涙目の俺を見て、奴は少し笑った。

「ダメだよ。おまえが一体誰のものなのか、体にちゃんと教えてあげる」

次に噛まれたのは、乳首だった。
あまりの痛みに涙が溢れる。

「なあ、頼む…やめてくれよ…」

耐えきれず弱々しく懇願すると、今度は優しく口の中に含まれて舌で転がされた。

「んあっ!」

知らず腰が跳ねた。

「やーらしい」

奴は意地悪く笑って、反対側の乳首にも歯を立てた。

「痛っ!」

その後また、優しく舐める。
嫌だ、これ、おかしくなる。

「嫌だ、それ、やめて」

「気持ちいいんだ?」

「違っ!」

そんなんじゃないと首を横に振るが、奴は耳元で囁いた。

「勃ってる」

「んっ!」

指摘され指でそっとなぞられて、思わず反応してしまった瞬間、今度は耳を噛まれた。

「ぃあっ!」

そしてまた、優しく舐め回される。
駄目だこれ。痛いのと優しいのと交互にされると、わけがわからなくなる。

「あっ!もっ!やだっ!」

「違うよ」

悲鳴をあげる俺に突然否定の言葉を吐いた東雲に困惑する。

「おまえが言っていいのは、『もっと』『好き』『気持ちいい』この3つだけ」

何言ってるんだこいつ…。
奴は、にっこり微笑んでいるが、目の奥が冷たい。
背筋が冷えて顔から血の気が引いた。

「寒いの?じゃあ、暖めてあげる」

その言葉と同時に、するりとズボンを脱がされ、尻を掴まれた。
そして、穴に奴の猛った熱を押し当てられる。

嘘…だろ…?ほぐしもしないでいきなりなんて…

そんなまさかと思っている間に、それはメリメリと押し挿ってきた。

「痛っ!無理!」

逃げようと腰を振るが、がっちりと掴まれ奴の熱はどんどん奥へと挿ってくる。
痛みに涙が止まらない。

そんな俺を見て、奴は嬉しそうに笑った。

「ほら、見て?血が出てる。処女みたいに」

くっそ、ふざけやがって!

怒鳴りたいが、痛みで声も出ない。

「他の奴のことなんか考えないで」

「おまえのことしか見てねぇよ!」

掠れた声で無理やり怒鳴ると、なぜだか泣きそうな顔で笑われた。

「じゃあ、信じさせて」

その表情に胸が詰まる。

ふざけんな!常識で考えて、てめぇみてぇなイケメンが相手で不安になるのは俺の方だっつのクソが!なんでてめぇの方がそんな不安がってんだよ!

内心で毒づきつつも、東雲の表情に胸の奥がぎゅっとなって、俺は奴の首に手を回した。

「バカが…」

そのまま頭を引き寄せ、唇を重ねる。
一瞬驚いたようすだったが、すぐに舌が入ってきた。口の中で動き回るそれに、必死で応えた。



その後のことは、ほぼ記憶がない。
ただ、体のあちこちが痛くて、喉が涸れるほど叫んだことだけ、うっすらと覚えていた。
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