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第八章 おひとりさまYouTuber、登録者一万超え!?
第52話 快斗とモミジの共通点
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食事の後は、カラオケでシメに入った。
歌っているのはもっぱらモミジで、オレたちはラーメンや揚げ物をひたすら消費していく。
めったに人としゃべったりなんてしないから、一曲めでノドを痛めてしまったのだ。
「これじゃあ、二時間雑談とか多分ムリだな。夢希」
「うん。コメント拾うだけでも、無言になりそう」
オレたちに生配信は一生ムリだとわかったところでお開きとなった。
「ベニマル先生、大丈夫ですか?」
「平気ですよ。運転手さんも、お疲れ様です」
先生が、お抱えのドライバーさんに礼を言う。
専属の運転手がいらっしゃる家だとは。
「ちょっと待って」
モミジがベニマル先生の車に指示を出し、カフェに止まった。
「快斗、ムギ。もうちょっとだけ話ししたい。いいかな?」
「オレたちは平気だ」
カフェで、あと一時間だけ話したいそうだ。
「先に、パパにお土産買うわ」
父親のために、モミジがチーズケーキを買う。
「あー。夜に食べると太るから、明日学校帰りに食べよ」
いいつつ、モミジは自分の分も二つ買っていた。一個は夜食行きだな。
オレたちも一個ずつ買って、カフェで語り合う。
気がつくと、夜の二一時を回っている。保護者同伴とはいえ、こんなに誰かと遅くまで話し込んだのは、初めてかも。
「いや、それは友だちいなさすぎん? 人のこと言えんけど」
モミジにまで、呆れられた。
「他人に興味を持てないからな、オレは」
「んーん。たしかに、感じるなあ。アタシとも、距離おいてるもんね」
「わかってしまうか」
「女だから遠慮してるのかなって思っていたけど、快斗って、心を開いてくれてんのかなってときがたまにある。ムギの前だったら、素直っしょ?」
「そう、だな」
誰かに言われるまでもなく、オレは常にそう感じている。
「ムギも感じてるんじゃない?」
「ときどき、よそよそしくしないでほしいなーって感じることは、たまにあるかな」
夢希にも、他人行儀になっていることがあったのか。
「快斗ってさぁ、ヘタすると『他人を必要としてないのかな』って思っちゃうとき、ない?」
「ある……かもしれないな」
誰かと一緒にいたいって感覚は、薄い気がする。
「うん。必要最低限の人と関わりたい感じかな」
「なんか、悪い。気を使わせちまったみたいで」
「違ってて。アタシもそうだからさ、わかっちゃうんだよね。人付き合いが、マジヘタくそ勢で。二人以外に、まともに話せる友だちいないもん。ネットだけの付き合いとかさ」
なるほど。モミジも、このままでいいのか、悩んでいるらしい。
「でもさ、仕事が始まったら、そんなわけにもいかないじゃん」
モミジは、海外で仕事をすることが決まっている。
「だから、一緒にがんばらん? 快斗」
「おう。できることは協力するからな」
「あんがと」
気持ちが晴れたのか、モミジはケーキを一つ、一瞬で消費した。
歌っているのはもっぱらモミジで、オレたちはラーメンや揚げ物をひたすら消費していく。
めったに人としゃべったりなんてしないから、一曲めでノドを痛めてしまったのだ。
「これじゃあ、二時間雑談とか多分ムリだな。夢希」
「うん。コメント拾うだけでも、無言になりそう」
オレたちに生配信は一生ムリだとわかったところでお開きとなった。
「ベニマル先生、大丈夫ですか?」
「平気ですよ。運転手さんも、お疲れ様です」
先生が、お抱えのドライバーさんに礼を言う。
専属の運転手がいらっしゃる家だとは。
「ちょっと待って」
モミジがベニマル先生の車に指示を出し、カフェに止まった。
「快斗、ムギ。もうちょっとだけ話ししたい。いいかな?」
「オレたちは平気だ」
カフェで、あと一時間だけ話したいそうだ。
「先に、パパにお土産買うわ」
父親のために、モミジがチーズケーキを買う。
「あー。夜に食べると太るから、明日学校帰りに食べよ」
いいつつ、モミジは自分の分も二つ買っていた。一個は夜食行きだな。
オレたちも一個ずつ買って、カフェで語り合う。
気がつくと、夜の二一時を回っている。保護者同伴とはいえ、こんなに誰かと遅くまで話し込んだのは、初めてかも。
「いや、それは友だちいなさすぎん? 人のこと言えんけど」
モミジにまで、呆れられた。
「他人に興味を持てないからな、オレは」
「んーん。たしかに、感じるなあ。アタシとも、距離おいてるもんね」
「わかってしまうか」
「女だから遠慮してるのかなって思っていたけど、快斗って、心を開いてくれてんのかなってときがたまにある。ムギの前だったら、素直っしょ?」
「そう、だな」
誰かに言われるまでもなく、オレは常にそう感じている。
「ムギも感じてるんじゃない?」
「ときどき、よそよそしくしないでほしいなーって感じることは、たまにあるかな」
夢希にも、他人行儀になっていることがあったのか。
「快斗ってさぁ、ヘタすると『他人を必要としてないのかな』って思っちゃうとき、ない?」
「ある……かもしれないな」
誰かと一緒にいたいって感覚は、薄い気がする。
「うん。必要最低限の人と関わりたい感じかな」
「なんか、悪い。気を使わせちまったみたいで」
「違ってて。アタシもそうだからさ、わかっちゃうんだよね。人付き合いが、マジヘタくそ勢で。二人以外に、まともに話せる友だちいないもん。ネットだけの付き合いとかさ」
なるほど。モミジも、このままでいいのか、悩んでいるらしい。
「でもさ、仕事が始まったら、そんなわけにもいかないじゃん」
モミジは、海外で仕事をすることが決まっている。
「だから、一緒にがんばらん? 快斗」
「おう。できることは協力するからな」
「あんがと」
気持ちが晴れたのか、モミジはケーキを一つ、一瞬で消費した。
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