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第二章 ここほれニャンニャン
第8話 アイテム堀り(物理)
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今日は、フィールド内を歩いて回る。
まずは、安全な街へ向かう。
さすがに、街を掘って回るわけには……ん?
ビビが、街の中心にある噴水へ。周りを囲む草むらを、前足でチョンチョンとつつく。
『ケントご主人、ここ掘れニャンニャン』
マジで? 街なかに掘りポイントなんてあるの?
といっても、ゲームでも意外な場所で隠しアイテムなんかがあるくらいだから、PRFでも起きうるのかも。
「はいはい。掘りますよ」
ボクは、スコップで草むらを掘る。
いいのかな? 守衛さんに怒られないよね? 後でちゃんと、もとに戻しますからねー。
「薬草の種だ」
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
レアアイテム 【大薬草の種】
妖精の森でしか手に入らない、薬草の種。メロンソーダのような香りがする、緑色の花を咲かせる。
魔力を回復する、【ハイエーテル】の元となる。
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
「そもそも、【エーテル】がどんなものか、わからないんだよなあ」
『ケントご主人、ショップで確認するニャ。ニャアも魔力を消費しているから、ちょうどいいニャ』
「よし、行ってみよう」
ボクたちは、ドラッグストア風のお店に。
こう見るとこのゲームは、必要な施設が近代的でわかりやすい。
スタミナドリンクのような瓶が、ズラッと並んだスペースに。
これ全部、エーテルか。
「あった。エーテルだ」
トリセツを見ると、魔力を回復するアイテムのようだ。
ハイエーテルは、エーテルの一〇倍くらい高い。
ひとまず普通のものを、二本だけ買ってみた。
ビビと二人で、分け合う。
「いただきます。うーん! 甘酸っぱい!」
炭酸だ、これ。ラムネっぽいな。
「ビビ、これ、キミが飲んで大丈夫?」
『みんな飲んでるニャ』
たしかに、獣人たちはみんな、エーテルをジュース代わりに飲んでいる。
「さすがに、店の中に掘るポイントなんてないよね?」
『ここ掘れニャンニャン』
ええ、店の裏庭に掘るポイントが?
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
ユニークアイテム 【治癒の指輪】
治癒の女神の力が込められている、小さい指輪。
指輪をはめて腕をかかげると、ちびっ子女神が降臨して、自分を含めた周囲の仲間を回復する。
回復量は小さい。
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
「仲間全員に、【ヒール】の魔法をかけるんだって」
【ヒール】は回復系の中でも、もっとも初歩魔法である。それでも、序盤でこの効果は強力だ。
『それは回復職を目指してる、ケントご主人が持っておくニャ』
「そうするよ」
他にもいろんな街を回って、アイテムを掘ってみる。
民家の牧場に掘るポイントがあって、驚いた。NPCは特に嫌な顔をせず、掘らせてくれたけど。
「手に入ったのは、これくらいか」
【ブリキ製の王冠】……レアだけど、換金アイテムだ。大昔に流行った、子どもの遊び道具なんだって。
鑑定してもらったら、結構高値で売れた。クエストで必要な、アイテムだったみたい。
ボクたちはそのミッションを、依頼を受けていないのにクリアしちゃった。
【一撃の短剣】……レアのナイフである。メイン武器としては心もとない。懐刀としてはいい感じ。常にクリティカルが出るという。
前回のバグ取り報酬と、王冠を売ったお金で、懐は潤った。
いい装備を買っていこうかな、と。
大薬草の種を自宅の畑に植えて、装備売り場へ向かう。
「ロングソードを買おう」
ボクも、戦闘で役に立ちたいし。
炎の魔法効果を持つ、ロングソードを手に入れた。盾を持ったままでも十分に扱える。
防具のコーナーへ。
まずは、ビビに良質のローブを買ってあげた。雷の魔法が付与されていて、電気効果で反応速度が上がるという。これにより、回避率が五%ほどアップした。
ボクは、鉄の胸当てを買う。
「よし、色々ためしてみよう」
装備を新調して、フィールドに出た。
ホーンラビットを相手にする。
「それっ!」
ラビットに向けて、剣を振った。
剣は見事に相手の角を弾き、その反動で胴を凪ぐ。
ボクの攻撃を受けて、ホーンラビットが目を回した。
『自分のスピードで、こちらの攻撃力をあげちゃったら、世話がないニャ』
わざとホーンラビットの攻撃を受け流し、ビビはローブの効果を試している。
こちらの戦果を確認する余裕まで、見せていた。
『とどめニャ』
ビビが、ラビットに小さめの雷撃を浴びせる。
ホーンラビットの角が避雷針となって、雷撃が頭に直撃した。
『これで、お夜食確保ニャ』
「ギルドに持っていこうねー」
実はこのゲームには、課金要素がある。
魔物の肉を、実際の食材に交換してもらえるサービスだ。動物タイプの魔物に限定されるが。
モンスターを倒したという実感を、得てもらうためだ。
爪や牙なども、頼んだら宅配にてそれっぽいモノを実物で送ってくれる。
実際に、鹿の角なんかを、犬のおやつとしてあげる家も多い。
付け爪やイミテーションの牙は、コスプレ用に使う人もいる。
ゲーム内でアイテムやお金に換えるか、課金して実際にモノとしてもらうか、選択ができるのだ。
ペット用のおやつパウチなどは、ゲームをしていれば無料で送ってくれる。月イチに試供品を一本だけだが。
それ以外の特定ペット専用アイテムは、課金で送ってくれるのだ。
『むむ。匂うニャ』
森の中に、ビビが入っていく。
岩に囲まれたダンジョンの入口に、ビビが反応した。
『ここ掘れニャンニャンセンサーが、あのダンジョンに働いているニャ』
まずは、安全な街へ向かう。
さすがに、街を掘って回るわけには……ん?
ビビが、街の中心にある噴水へ。周りを囲む草むらを、前足でチョンチョンとつつく。
『ケントご主人、ここ掘れニャンニャン』
マジで? 街なかに掘りポイントなんてあるの?
といっても、ゲームでも意外な場所で隠しアイテムなんかがあるくらいだから、PRFでも起きうるのかも。
「はいはい。掘りますよ」
ボクは、スコップで草むらを掘る。
いいのかな? 守衛さんに怒られないよね? 後でちゃんと、もとに戻しますからねー。
「薬草の種だ」
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
レアアイテム 【大薬草の種】
妖精の森でしか手に入らない、薬草の種。メロンソーダのような香りがする、緑色の花を咲かせる。
魔力を回復する、【ハイエーテル】の元となる。
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
「そもそも、【エーテル】がどんなものか、わからないんだよなあ」
『ケントご主人、ショップで確認するニャ。ニャアも魔力を消費しているから、ちょうどいいニャ』
「よし、行ってみよう」
ボクたちは、ドラッグストア風のお店に。
こう見るとこのゲームは、必要な施設が近代的でわかりやすい。
スタミナドリンクのような瓶が、ズラッと並んだスペースに。
これ全部、エーテルか。
「あった。エーテルだ」
トリセツを見ると、魔力を回復するアイテムのようだ。
ハイエーテルは、エーテルの一〇倍くらい高い。
ひとまず普通のものを、二本だけ買ってみた。
ビビと二人で、分け合う。
「いただきます。うーん! 甘酸っぱい!」
炭酸だ、これ。ラムネっぽいな。
「ビビ、これ、キミが飲んで大丈夫?」
『みんな飲んでるニャ』
たしかに、獣人たちはみんな、エーテルをジュース代わりに飲んでいる。
「さすがに、店の中に掘るポイントなんてないよね?」
『ここ掘れニャンニャン』
ええ、店の裏庭に掘るポイントが?
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
ユニークアイテム 【治癒の指輪】
治癒の女神の力が込められている、小さい指輪。
指輪をはめて腕をかかげると、ちびっ子女神が降臨して、自分を含めた周囲の仲間を回復する。
回復量は小さい。
~~~~~ ~~~~~ ~~~~~
「仲間全員に、【ヒール】の魔法をかけるんだって」
【ヒール】は回復系の中でも、もっとも初歩魔法である。それでも、序盤でこの効果は強力だ。
『それは回復職を目指してる、ケントご主人が持っておくニャ』
「そうするよ」
他にもいろんな街を回って、アイテムを掘ってみる。
民家の牧場に掘るポイントがあって、驚いた。NPCは特に嫌な顔をせず、掘らせてくれたけど。
「手に入ったのは、これくらいか」
【ブリキ製の王冠】……レアだけど、換金アイテムだ。大昔に流行った、子どもの遊び道具なんだって。
鑑定してもらったら、結構高値で売れた。クエストで必要な、アイテムだったみたい。
ボクたちはそのミッションを、依頼を受けていないのにクリアしちゃった。
【一撃の短剣】……レアのナイフである。メイン武器としては心もとない。懐刀としてはいい感じ。常にクリティカルが出るという。
前回のバグ取り報酬と、王冠を売ったお金で、懐は潤った。
いい装備を買っていこうかな、と。
大薬草の種を自宅の畑に植えて、装備売り場へ向かう。
「ロングソードを買おう」
ボクも、戦闘で役に立ちたいし。
炎の魔法効果を持つ、ロングソードを手に入れた。盾を持ったままでも十分に扱える。
防具のコーナーへ。
まずは、ビビに良質のローブを買ってあげた。雷の魔法が付与されていて、電気効果で反応速度が上がるという。これにより、回避率が五%ほどアップした。
ボクは、鉄の胸当てを買う。
「よし、色々ためしてみよう」
装備を新調して、フィールドに出た。
ホーンラビットを相手にする。
「それっ!」
ラビットに向けて、剣を振った。
剣は見事に相手の角を弾き、その反動で胴を凪ぐ。
ボクの攻撃を受けて、ホーンラビットが目を回した。
『自分のスピードで、こちらの攻撃力をあげちゃったら、世話がないニャ』
わざとホーンラビットの攻撃を受け流し、ビビはローブの効果を試している。
こちらの戦果を確認する余裕まで、見せていた。
『とどめニャ』
ビビが、ラビットに小さめの雷撃を浴びせる。
ホーンラビットの角が避雷針となって、雷撃が頭に直撃した。
『これで、お夜食確保ニャ』
「ギルドに持っていこうねー」
実はこのゲームには、課金要素がある。
魔物の肉を、実際の食材に交換してもらえるサービスだ。動物タイプの魔物に限定されるが。
モンスターを倒したという実感を、得てもらうためだ。
爪や牙なども、頼んだら宅配にてそれっぽいモノを実物で送ってくれる。
実際に、鹿の角なんかを、犬のおやつとしてあげる家も多い。
付け爪やイミテーションの牙は、コスプレ用に使う人もいる。
ゲーム内でアイテムやお金に換えるか、課金して実際にモノとしてもらうか、選択ができるのだ。
ペット用のおやつパウチなどは、ゲームをしていれば無料で送ってくれる。月イチに試供品を一本だけだが。
それ以外の特定ペット専用アイテムは、課金で送ってくれるのだ。
『むむ。匂うニャ』
森の中に、ビビが入っていく。
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