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魔王の影
スキル【タイムクラブ】
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おそらくフェルナンさんのスキル【タイムクラブ】の効果なんだろう。
相手を攻撃する事で効果が発動するわけか‥
動きが遅くなったブラッドボアを更に数回斬りつけるとブラッドボアのスピードは人が歩く程度の速さになった。
フェルナンさんはブラッドボアにとどめを刺すと、こちらに歩いてきた。
「どうでしたか?実際見てもらった方が早いと思っての事でしたが。」
「はい。ありがとうございます。よく分かりました。斬りつける事で相手の動きを阻害する効果を発動するわけですね。」
「その通りです。ただデメリットもあって、時間経過で徐々に回復するのと、一定の距離離れると効果が消えてしまいます。この訓練場程度の広さであれば問題ないのですが、ここより広いところで戦うと距離をとられて効果がなくなる可能性があります。」
なるほど‥
しかしデメリットを考えてもかなり強力なスキルだ。
(ピコーンッ!)
『模倣スキルが発現しました。スキル【タイムクラブ】を模倣しました』
スキルは模倣できた。
しかしこのスキルは俺よりも‥
「どうだマルコイ。問題なく物にできたか?」
「はい。ありがとうございます。皆さんも貴重なスキルを見せていただき、ありがとうございました。魔王軍と戦う際に参考にさせていただきます。」
参考にじゃなくて実際使うと思うけど。
しかしさすが騎士団にいる人の希少スキルだな。
かなり有用性が高いスキルばかりだ。
スキルの統合こそ出来なかったけど、魔王軍と戦う時にきっと役に立つだろう。
それに今回のスキルは仲間に渡すべきだろうな。
【属性魔法:霧】は別として、【ボックス】はキリーエ、そして【タイムクラブ】については、あいつに渡すべきかなと思っている。
まあアキーエや他の仲間に聞いてからになるだろけど。
「どうだマルコイ。かなりいいスキルばかりだったろう。」
エッケンさんがフェルナンさんたちの労をねぎらっていると、獣王様がこちらに声をかけてきた。
「はい。素晴らしいスキルをありがとうございました。」
「構わんよ。お主がこの国を拠点にして活動してくれるのであれば安いものよ。」
そうだな。
ここで生活するか、キリーエが準備してくれているキリエル村で過ごす事しか考えていない。
他の国に移ろうなんて事は今のところ考えておらず、ただいるだけで報酬をもらえるなんて素晴らしい国から出ていくはずがない。
できればたまにお金でも大変に喜びますけど‥
「あともう少しで騎士団全員のスキルを確認する事ができる。数人ではあるが、まだ模倣できるスキルがあると思われるゆえ、楽しみに待っておくがよい。」
「ありがとうございます。多分今のままじゃ魔王も『あのお方』とやらも勝てるかどうかわかりません。伝承では魔王に勇者が勝つって話でしたけど、今世では魔王の影にもう1人の魔王がいますからね。勇者1人では勝てないと思います。正人と力を合わせて戦うつもりですが、そのためにはできるだけ俺自身の力を上げておく必要があると思います。なので、スキルを模倣させてもらう機会をいただけるのは大変ありがたいです。」
これは割と本心だったりする。
基本正人たちに戦ってもらうつもりだが、魔王と戦う時に『あのお方』とやらが、横槍を入れてくる可能性がある。
それを阻止するのは正人じゃなくて、俺の役目だろうしな。
「そうか。魔王軍と戦うときは獣人国も助力するが、魔王を倒せるのは勇者だからな。お主のサポートに期待しているぞ。」
「はい。尽力します。」
俺の仲間もいる。
魔王たちの思い通りにはさせないつもりだ。
俺は獣王様とエッケンさんに礼を言い、王城を後にした。
家に戻った俺はアキーエを呼び部屋に来てもらう。
「どうしたのマルコイ?またスキルがおかしな事になったの?」
おかしな事ってあなた失礼ですな。
「いや、アキーエに聞きたい事があってさ。リルの事なんだけど‥」
相手を攻撃する事で効果が発動するわけか‥
動きが遅くなったブラッドボアを更に数回斬りつけるとブラッドボアのスピードは人が歩く程度の速さになった。
フェルナンさんはブラッドボアにとどめを刺すと、こちらに歩いてきた。
「どうでしたか?実際見てもらった方が早いと思っての事でしたが。」
「はい。ありがとうございます。よく分かりました。斬りつける事で相手の動きを阻害する効果を発動するわけですね。」
「その通りです。ただデメリットもあって、時間経過で徐々に回復するのと、一定の距離離れると効果が消えてしまいます。この訓練場程度の広さであれば問題ないのですが、ここより広いところで戦うと距離をとられて効果がなくなる可能性があります。」
なるほど‥
しかしデメリットを考えてもかなり強力なスキルだ。
(ピコーンッ!)
『模倣スキルが発現しました。スキル【タイムクラブ】を模倣しました』
スキルは模倣できた。
しかしこのスキルは俺よりも‥
「どうだマルコイ。問題なく物にできたか?」
「はい。ありがとうございます。皆さんも貴重なスキルを見せていただき、ありがとうございました。魔王軍と戦う際に参考にさせていただきます。」
参考にじゃなくて実際使うと思うけど。
しかしさすが騎士団にいる人の希少スキルだな。
かなり有用性が高いスキルばかりだ。
スキルの統合こそ出来なかったけど、魔王軍と戦う時にきっと役に立つだろう。
それに今回のスキルは仲間に渡すべきだろうな。
【属性魔法:霧】は別として、【ボックス】はキリーエ、そして【タイムクラブ】については、あいつに渡すべきかなと思っている。
まあアキーエや他の仲間に聞いてからになるだろけど。
「どうだマルコイ。かなりいいスキルばかりだったろう。」
エッケンさんがフェルナンさんたちの労をねぎらっていると、獣王様がこちらに声をかけてきた。
「はい。素晴らしいスキルをありがとうございました。」
「構わんよ。お主がこの国を拠点にして活動してくれるのであれば安いものよ。」
そうだな。
ここで生活するか、キリーエが準備してくれているキリエル村で過ごす事しか考えていない。
他の国に移ろうなんて事は今のところ考えておらず、ただいるだけで報酬をもらえるなんて素晴らしい国から出ていくはずがない。
できればたまにお金でも大変に喜びますけど‥
「あともう少しで騎士団全員のスキルを確認する事ができる。数人ではあるが、まだ模倣できるスキルがあると思われるゆえ、楽しみに待っておくがよい。」
「ありがとうございます。多分今のままじゃ魔王も『あのお方』とやらも勝てるかどうかわかりません。伝承では魔王に勇者が勝つって話でしたけど、今世では魔王の影にもう1人の魔王がいますからね。勇者1人では勝てないと思います。正人と力を合わせて戦うつもりですが、そのためにはできるだけ俺自身の力を上げておく必要があると思います。なので、スキルを模倣させてもらう機会をいただけるのは大変ありがたいです。」
これは割と本心だったりする。
基本正人たちに戦ってもらうつもりだが、魔王と戦う時に『あのお方』とやらが、横槍を入れてくる可能性がある。
それを阻止するのは正人じゃなくて、俺の役目だろうしな。
「そうか。魔王軍と戦うときは獣人国も助力するが、魔王を倒せるのは勇者だからな。お主のサポートに期待しているぞ。」
「はい。尽力します。」
俺の仲間もいる。
魔王たちの思い通りにはさせないつもりだ。
俺は獣王様とエッケンさんに礼を言い、王城を後にした。
家に戻った俺はアキーエを呼び部屋に来てもらう。
「どうしたのマルコイ?またスキルがおかしな事になったの?」
おかしな事ってあなた失礼ですな。
「いや、アキーエに聞きたい事があってさ。リルの事なんだけど‥」
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