617 / 953
魔王の影
スキル【タイムクラブ】
しおりを挟む
おそらくフェルナンさんのスキル【タイムクラブ】の効果なんだろう。
相手を攻撃する事で効果が発動するわけか‥
動きが遅くなったブラッドボアを更に数回斬りつけるとブラッドボアのスピードは人が歩く程度の速さになった。
フェルナンさんはブラッドボアにとどめを刺すと、こちらに歩いてきた。
「どうでしたか?実際見てもらった方が早いと思っての事でしたが。」
「はい。ありがとうございます。よく分かりました。斬りつける事で相手の動きを阻害する効果を発動するわけですね。」
「その通りです。ただデメリットもあって、時間経過で徐々に回復するのと、一定の距離離れると効果が消えてしまいます。この訓練場程度の広さであれば問題ないのですが、ここより広いところで戦うと距離をとられて効果がなくなる可能性があります。」
なるほど‥
しかしデメリットを考えてもかなり強力なスキルだ。
(ピコーンッ!)
『模倣スキルが発現しました。スキル【タイムクラブ】を模倣しました』
スキルは模倣できた。
しかしこのスキルは俺よりも‥
「どうだマルコイ。問題なく物にできたか?」
「はい。ありがとうございます。皆さんも貴重なスキルを見せていただき、ありがとうございました。魔王軍と戦う際に参考にさせていただきます。」
参考にじゃなくて実際使うと思うけど。
しかしさすが騎士団にいる人の希少スキルだな。
かなり有用性が高いスキルばかりだ。
スキルの統合こそ出来なかったけど、魔王軍と戦う時にきっと役に立つだろう。
それに今回のスキルは仲間に渡すべきだろうな。
【属性魔法:霧】は別として、【ボックス】はキリーエ、そして【タイムクラブ】については、あいつに渡すべきかなと思っている。
まあアキーエや他の仲間に聞いてからになるだろけど。
「どうだマルコイ。かなりいいスキルばかりだったろう。」
エッケンさんがフェルナンさんたちの労をねぎらっていると、獣王様がこちらに声をかけてきた。
「はい。素晴らしいスキルをありがとうございました。」
「構わんよ。お主がこの国を拠点にして活動してくれるのであれば安いものよ。」
そうだな。
ここで生活するか、キリーエが準備してくれているキリエル村で過ごす事しか考えていない。
他の国に移ろうなんて事は今のところ考えておらず、ただいるだけで報酬をもらえるなんて素晴らしい国から出ていくはずがない。
できればたまにお金でも大変に喜びますけど‥
「あともう少しで騎士団全員のスキルを確認する事ができる。数人ではあるが、まだ模倣できるスキルがあると思われるゆえ、楽しみに待っておくがよい。」
「ありがとうございます。多分今のままじゃ魔王も『あのお方』とやらも勝てるかどうかわかりません。伝承では魔王に勇者が勝つって話でしたけど、今世では魔王の影にもう1人の魔王がいますからね。勇者1人では勝てないと思います。正人と力を合わせて戦うつもりですが、そのためにはできるだけ俺自身の力を上げておく必要があると思います。なので、スキルを模倣させてもらう機会をいただけるのは大変ありがたいです。」
これは割と本心だったりする。
基本正人たちに戦ってもらうつもりだが、魔王と戦う時に『あのお方』とやらが、横槍を入れてくる可能性がある。
それを阻止するのは正人じゃなくて、俺の役目だろうしな。
「そうか。魔王軍と戦うときは獣人国も助力するが、魔王を倒せるのは勇者だからな。お主のサポートに期待しているぞ。」
「はい。尽力します。」
俺の仲間もいる。
魔王たちの思い通りにはさせないつもりだ。
俺は獣王様とエッケンさんに礼を言い、王城を後にした。
家に戻った俺はアキーエを呼び部屋に来てもらう。
「どうしたのマルコイ?またスキルがおかしな事になったの?」
おかしな事ってあなた失礼ですな。
「いや、アキーエに聞きたい事があってさ。リルの事なんだけど‥」
相手を攻撃する事で効果が発動するわけか‥
動きが遅くなったブラッドボアを更に数回斬りつけるとブラッドボアのスピードは人が歩く程度の速さになった。
フェルナンさんはブラッドボアにとどめを刺すと、こちらに歩いてきた。
「どうでしたか?実際見てもらった方が早いと思っての事でしたが。」
「はい。ありがとうございます。よく分かりました。斬りつける事で相手の動きを阻害する効果を発動するわけですね。」
「その通りです。ただデメリットもあって、時間経過で徐々に回復するのと、一定の距離離れると効果が消えてしまいます。この訓練場程度の広さであれば問題ないのですが、ここより広いところで戦うと距離をとられて効果がなくなる可能性があります。」
なるほど‥
しかしデメリットを考えてもかなり強力なスキルだ。
(ピコーンッ!)
『模倣スキルが発現しました。スキル【タイムクラブ】を模倣しました』
スキルは模倣できた。
しかしこのスキルは俺よりも‥
「どうだマルコイ。問題なく物にできたか?」
「はい。ありがとうございます。皆さんも貴重なスキルを見せていただき、ありがとうございました。魔王軍と戦う際に参考にさせていただきます。」
参考にじゃなくて実際使うと思うけど。
しかしさすが騎士団にいる人の希少スキルだな。
かなり有用性が高いスキルばかりだ。
スキルの統合こそ出来なかったけど、魔王軍と戦う時にきっと役に立つだろう。
それに今回のスキルは仲間に渡すべきだろうな。
【属性魔法:霧】は別として、【ボックス】はキリーエ、そして【タイムクラブ】については、あいつに渡すべきかなと思っている。
まあアキーエや他の仲間に聞いてからになるだろけど。
「どうだマルコイ。かなりいいスキルばかりだったろう。」
エッケンさんがフェルナンさんたちの労をねぎらっていると、獣王様がこちらに声をかけてきた。
「はい。素晴らしいスキルをありがとうございました。」
「構わんよ。お主がこの国を拠点にして活動してくれるのであれば安いものよ。」
そうだな。
ここで生活するか、キリーエが準備してくれているキリエル村で過ごす事しか考えていない。
他の国に移ろうなんて事は今のところ考えておらず、ただいるだけで報酬をもらえるなんて素晴らしい国から出ていくはずがない。
できればたまにお金でも大変に喜びますけど‥
「あともう少しで騎士団全員のスキルを確認する事ができる。数人ではあるが、まだ模倣できるスキルがあると思われるゆえ、楽しみに待っておくがよい。」
「ありがとうございます。多分今のままじゃ魔王も『あのお方』とやらも勝てるかどうかわかりません。伝承では魔王に勇者が勝つって話でしたけど、今世では魔王の影にもう1人の魔王がいますからね。勇者1人では勝てないと思います。正人と力を合わせて戦うつもりですが、そのためにはできるだけ俺自身の力を上げておく必要があると思います。なので、スキルを模倣させてもらう機会をいただけるのは大変ありがたいです。」
これは割と本心だったりする。
基本正人たちに戦ってもらうつもりだが、魔王と戦う時に『あのお方』とやらが、横槍を入れてくる可能性がある。
それを阻止するのは正人じゃなくて、俺の役目だろうしな。
「そうか。魔王軍と戦うときは獣人国も助力するが、魔王を倒せるのは勇者だからな。お主のサポートに期待しているぞ。」
「はい。尽力します。」
俺の仲間もいる。
魔王たちの思い通りにはさせないつもりだ。
俺は獣王様とエッケンさんに礼を言い、王城を後にした。
家に戻った俺はアキーエを呼び部屋に来てもらう。
「どうしたのマルコイ?またスキルがおかしな事になったの?」
おかしな事ってあなた失礼ですな。
「いや、アキーエに聞きたい事があってさ。リルの事なんだけど‥」
10
お気に入りに追加
555
あなたにおすすめの小説
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
チートがちと強すぎるが、異世界を満喫できればそれでいい
616號
ファンタジー
不慮の事故に遭い異世界に転移した主人公アキトは、強さや魔法を思い通り設定できるチートを手に入れた。ダンジョンや迷宮などが数多く存在し、それに加えて異世界からの侵略も日常的にある世界でチートすぎる魔法を次々と編み出して、自由にそして気ままに生きていく冒険物語。
異世界でも男装標準装備~性別迷子とか普通だけど~
結城 朱煉
ファンタジー
日常から男装している木原祐樹(25歳)は
気が付くと真っ白い空間にいた
自称神という男性によると
部下によるミスが原因だった
元の世界に戻れないので
異世界に行って生きる事を決めました!
異世界に行って、自由気ままに、生きていきます
~☆~☆~☆~☆~☆
誤字脱字など、気を付けていますが、ありましたら教えて頂けると助かります!
また、感想を頂けると大喜びします
気が向いたら書き込んでやって下さい
~☆~☆~☆~☆~☆
カクヨム・小説家になろうでも公開しています
もしもシリーズ作りました<異世界でも男装標準装備~もしもシリーズ~>
もし、よろしければ読んであげて下さい
三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
王宮で汚職を告発したら逆に指名手配されて殺されかけたけど、たまたま出会ったメイドロボに転生者の技術力を借りて反撃します
有賀冬馬
ファンタジー
王国貴族ヘンリー・レンは大臣と宰相の汚職を告発したが、逆に濡れ衣を着せられてしまい、追われる身になってしまう。
妻は宰相側に寝返り、ヘンリーは女性不信になってしまう。
さらに差し向けられた追手によって左腕切断、毒、呪い状態という満身創痍で、命からがら雪山に逃げ込む。
そこで力尽き、倒れたヘンリーを助けたのは、奇妙なメイド型アンドロイドだった。
そのアンドロイドは、かつて大賢者と呼ばれた転生者の技術で作られたメイドロボだったのだ。
現代知識チートと魔法の融合技術で作られた義手を与えられたヘンリーが、独立勢力となって王国の悪を蹴散らしていく!
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
異世界転生!ハイハイからの倍人生
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕は死んでしまった。
まさか野球観戦で死ぬとは思わなかった。
ホームランボールによって頭を打ち死んでしまった僕は異世界に転生する事になった。
転生する時に女神様がいくら何でも可哀そうという事で特殊な能力を与えてくれた。
それはレベルを減らすことでステータスを無制限に倍にしていける能力だった...
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる