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1章 変わる日常
40話 公爵邸での生活(9)
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夕食後、約束通り伯父様の執務室を尋ねるとすぐに扉を開けてもらえた。実はここの部屋に入るのは初めてで少し緊張してしまう。
「よく来たな。
さて、結果はどうだった?」
言葉で説明するよりもわかりやすいだろうと紙を渡すと、伯父様は受け取ってじっくりと読み始めた。なんとなく、居心地が悪い。
「そうか、そうなったか。
おめでとう、ウェルカ。
伯父としても、養父としても誇らしく思うよ。
これは本当にすごいな……」
しみじみとつぶやかれてしまった。でも、誇らしく思うと、そういってもらえたのはいつぶりだろう。記憶の奥の奥。お母様が私の頭をなでながら言ってくれた気がする。
もう聞けないと思っていたその言葉に胸がジーンとなる。
「ありがとうございます」
「すぐにでも制服を買いに行かねばな。
セイットも必要になるそうだからともに行くといい。
ほかにも必要なものはその時に揃えなさい」
「商業区に行けるのですか!?」
「ああ。
そんなに嬉しいのか?」
「行きは通り過ぎるだけでしたので、一度行ってみたかったのです」
王都に来た時、今日はと言われたから後日行けると思っていたんだけど、結局行けてないままなのだ。やっぱり一度行ってみたい。
「楽しむのはいいことだが、気をつけるんだぞ。
もう社交界シーズンが始まっているからな。
バーセリク家のものも4人揃ってこちらに来ている」
バーセリク。今まで考えないようにしていたけれどお父様方は怒っているのだろうか。
「大丈夫か、ウェルカ?」
「あの、あの方たちは何か言っていますか?」
「いや、会っていないからわからない。
何かわめいているようではあったが、気にする必要はない。
もうウェルカもアゼリアも正式に私の娘なのだからな」
伯父様が席を立ったかと思うと目の前に立つ。すると頭に手を乗せて少し乱暴になでて、くれている……?
「えっ?」
「っ!
すまない、つい」
すぐにぱっと手をどけてしまった。その顔は少し赤くなっている。
「いいえ、とても嬉しかったです」
「そ、そうか。
商業区に行くときは護衛をつけるからな、安心しろ」
「ありがとうございます」
おやすみ、と言って送りだしてくれた伯父様におやすみなさいと返して別宅に戻った。
「よく来たな。
さて、結果はどうだった?」
言葉で説明するよりもわかりやすいだろうと紙を渡すと、伯父様は受け取ってじっくりと読み始めた。なんとなく、居心地が悪い。
「そうか、そうなったか。
おめでとう、ウェルカ。
伯父としても、養父としても誇らしく思うよ。
これは本当にすごいな……」
しみじみとつぶやかれてしまった。でも、誇らしく思うと、そういってもらえたのはいつぶりだろう。記憶の奥の奥。お母様が私の頭をなでながら言ってくれた気がする。
もう聞けないと思っていたその言葉に胸がジーンとなる。
「ありがとうございます」
「すぐにでも制服を買いに行かねばな。
セイットも必要になるそうだからともに行くといい。
ほかにも必要なものはその時に揃えなさい」
「商業区に行けるのですか!?」
「ああ。
そんなに嬉しいのか?」
「行きは通り過ぎるだけでしたので、一度行ってみたかったのです」
王都に来た時、今日はと言われたから後日行けると思っていたんだけど、結局行けてないままなのだ。やっぱり一度行ってみたい。
「楽しむのはいいことだが、気をつけるんだぞ。
もう社交界シーズンが始まっているからな。
バーセリク家のものも4人揃ってこちらに来ている」
バーセリク。今まで考えないようにしていたけれどお父様方は怒っているのだろうか。
「大丈夫か、ウェルカ?」
「あの、あの方たちは何か言っていますか?」
「いや、会っていないからわからない。
何かわめいているようではあったが、気にする必要はない。
もうウェルカもアゼリアも正式に私の娘なのだからな」
伯父様が席を立ったかと思うと目の前に立つ。すると頭に手を乗せて少し乱暴になでて、くれている……?
「えっ?」
「っ!
すまない、つい」
すぐにぱっと手をどけてしまった。その顔は少し赤くなっている。
「いいえ、とても嬉しかったです」
「そ、そうか。
商業区に行くときは護衛をつけるからな、安心しろ」
「ありがとうございます」
おやすみ、と言って送りだしてくれた伯父様におやすみなさいと返して別宅に戻った。
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