いわゆる異世界転移

夏炉冬扇

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830:面談

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「では、表門に行ってきます。」
「わたしも行こう。」
「揉めますよ?」

くふふふふふふ。


・・・・・。
モウ様が話していた。


「いっしょにいるとその人の影響を受けるのよ!
だからわたしも鍛錬好きになってる!」

いや、もともと好きなはずだ。
そうでないとそこまでできない。
銃もそうだ。
好きだからできるんだ。


相手が好きな人だったらさらに影響を受けやすい!

マティス様とモウ様の影響を、
大いに受けているのが我が主、セサミナ様。

その笑顔、
モウ様の悪だくみの顔だ。

俺もよく考え無しにモウ様と一緒に
思いもよらぬことをしでかすから怖いと言われる。

セサミナ様はあとあとのことを考え、
コットワッツに有利になるように、そして相手が、
不利になるように持っていく。
そちらのほうが怖いと思う。

なにを企んでいるんだ?



「これ、姉上から頂いた。」

アバサ殿たちに渡していた袋だ。
手渡されていた袋を中身を広げてくれた。

素晴らしいというしかない!
変装用具一式に説明書がついている!

さすがモウ様だ!


あのトラの装備のようにいろいろある!
髪や目に入れるものも!
あ、これ胸?
紅もだ!

これはツイミ殿が付けていた尻?え?やわらかい!

「これは?」
「首に巻くもの?
ああ!ここの出っ張りを隠す装飾だな。
男は出てるだろ?
それで、ははは!声は、鼻から抜けるように出して?
その音程を維持してもらう?
砂漠石にか?
そう聞こえるように?
なるほど。

んー、んー、
んん!

どうだ?いや、どうですか?」




長い髪をつけ、服も従者用のもの。
目に?うわ!
そして胸も尻もつけているセサミナ様。

女性だ!声も!
落ち着いた声の人!

砂漠石に維持してもらう。
変えているわけではなく、自分で出せているから、
小さな石でいいということらしい。

「セサミナ様!化粧もしましょう!!」
「そうか?んー?わかる?」
「はい!うちの2人にしたことあります!」
「・・・何をやってるんだ?」
「いや、送った紅の使い方を説明するのに・・・。」

どうつかっていいかわからないから、
してほしいと可愛らしく言うんだ、2人は。

あとは説明書の通りに。
髭を剃り、粉を塗る?ん?ああ!はたく!!

素晴らしい!

セサミナ様も満足のようだ。

「これ、わたしもしていいですか?」
「かまわんぞ?化粧は自分でしてくれ。」
「はい!」



・・・・・。

「ほら!姉上もおっしゃってたが、派手め?
化粧を工夫すればいいとか!
大丈夫だ!ルグより女性だ!
今度姉上にしてもらおう?な?」


こんなにもセサミナ様にこころからの慰めをもらったのは初めてだ。
今回は断念することに。
モウ様にきっちり教えていただこう!


─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘─┘



2人して外に出る。


皆が一斉に声をあげるが、
中に入れろと、モウ様はどうなったということ、
緑目のことは本当か?だ。
あとは?
わからん。
とにかく中に入れろということのようだ。



騒いでいる奴らを無視して、
机と椅子3脚を並べる。
面談だ。





「机、ああ、その作業台でいい。
それと椅子を3脚。それを持っていこう。」
「?」
「面談するんだ、1人ずつ。」
「え?」
「ルグの話では、募集しているということになっているんだろ?
コットワッツは。それは事実だ。
だから面談をする。」
「だったら、入って来てますよ?」
「入れないと騒いでいる間抜けな奴らの前で、
入ってしまうと面倒になると考えているかもしれない。」
「それ、ずるくないですか?」
「そういう人材もいるということだ。」
「なるほど。」





「では、お1人ずつ入ってきてください!」

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